27日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比15.49ポイント(0.43%)高の3608.85ポイントと小幅ながら4日続伸した(上海A株指数は0.43%高の3782.87ポイント)。今年2月下旬以来、約3カ月ぶりの高値水準を切り上げている。


資金流入の加速期待が引き続き相場を支える流れ。本土・香港間の相互取引スキームを通じた売買では、本土株の大幅買い越しが続いている。人民元相場の先高観も強まる状況。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を3日連続で元高方向に設定した。上海外国為替市場でも今種に入り元高が加速し、約3年ぶりの水準で推移している。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。なかでも、半導体株が急伸し、三安光電(600703/SH)がストップ高、深セン市匯頂科技(603160/SH)が7.3%高、江蘇長電科技(JCET:600584/SH)が5.9%高、杭州士蘭微電子(600460/SH)が5.0%高で引けた(杭州士蘭微電子は上場来高値更新)。半導体生産能力で世界をリードする台湾では、新型コロナウイルス感染が拡大したことを受け、各種の行動規制が強化されている。工場操業に影響が及んだ場合、生産能力のひっ迫につながると懸念された。


不動産株も物色される。華夏幸福(600340/SH)と哈爾浜高科技(600095/SH)がそろってストップ高、格力地産(600185/SH)が2.4%高で取引を終えた。食品飲料株や小売株、海運株、インフラ関連株なども買われている。


半面、金融株は安い。中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)と興業銀行(601166/SH)がそろって2.0%、中国太平洋保険(601601/SH)が0.9%ずつ下落した。自動車株や公益株の一角も売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.22ポイント(0.49%)安の249.29ポイント、深センB株指数が5.06ポイント(0.44%)安の1149.96ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 27日の中国本土市場概況:上海総合0.4%高で4日続伸、半導体株に買い