(3) 収益不動産の購入・売却を強化 a) 高い目利き力が生かせる収益不動産投資 ディア・ライフ<3245>は都市型レジデンスを開発から手掛けることを中心に業容を拡大してきたが、さらに事業基盤を拡大し収益の多様化を図るため、既に稼働している優良な中小型収益不動産への投資も積極化している。収益不動産は、保有期間中に家賃収入を得た上で、不動産マーケットのサイクルを見極め、より良いイグジットのタイミングを図ることで収益の最大化を目指す。また本来のポテンシャルより賃料が低い物件や空室率が一時的に高くなっている物件を安く仕入、保有期間中にリノベーションやテナント付けを行うことによって資産価値の向上を図った上で売却するなどのノウハウや不動産運営能力を持つ同社にとって、創意工夫の余地が大きい。
b) リスク回避と資産効率の向上 都市型レジデンス開発で良好な実績を上げ続け、高成長を遂げた同社の信用力は高い。2015年8月に東証1部に昇格し(現在はプライム市場)、財務の健全性も高いことから、金融機関とのリレーションも良好で借入余力も大きい。一般的に、新規に物件を建築するマンション開発事業に比べて既築の収益不動産事業は付加価値の創造余力が低いが、収益化のタイミングは早く、賃料収入と売却を選択できる流動性を持つといった事業特性の違いがある。収益不動産に取り組むことで、安定的な収益性とリスク回避を両立させ、資産効率のさらなる向上を図っている。