10日のドル・円は、東京市場では109円68銭から109円45銭まで下落。欧米市場では、109円80銭まで買われた後、109円31銭まで反落し、109円32銭で取引終了。本日11日のドル・円は主に109円台で推移か。米長期金利の低下を意識して、リスク選好的なドル買い・円売りは引き続き抑制される可能性がある。

10日発表された米国の5月消費者物価コア指数は前年比+3.8%で上昇率は市場予想の同比+3.5%程度を上回った。全体の指数は前年比+5.0%と市場予想を上回ったが、前年比ベースの物価上昇率は6月か7月以降、鈍化するとの見方が強まり、債券利回りは反落した。市場参加者の間では「米連邦準備制度理事会(FRB)はインフレ圧力の高まりは経済活動の再開に伴う一過性の現象であるとの見方を変えないだろう」との声が聞かれており、量的緩和策の早期縮小観測は一段と後退しつつある。

インフレ関連指標に対する市場の関心は依然として高いようだ。ただ、インフラ投資計画の規模縮小や増税回避の成否についても市場はそれなりの関心を持っている。インフラ投資計画が最終的にどの程度の規模になるか、注目したい。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米長期金利低下を意識してドル買い抑制も