16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:ソフトバンクGに翻弄されず冷静に押し目狙う
■前場の注目材料:日置電、第3四半期営業利益33.0%増、進捗率は84.1%に
■安川電、米で開発拡大、産ロボ、現地化徹底、需要に即応

■ソフトバンクGに翻弄されず冷静に押し目狙う

16日の日本株市場は、引き続き不安定な相場展開を余儀なくされそうだ。15日の米国市場ではNYダウ、ナスダックともに下落。サウジアラビアによって反政府記者が殺害されたとの疑惑が広がるなか、トランプ大統領は同疑惑が事実であれば制裁を科す考えを示唆したことで、リスク回避姿勢が強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円高の22265円となり、前日の下げに対する自律反発は意識されるものの、安いところでは22030円まで売られる場面もみられており、模様眺めムードにつながりそうだ。円相場は1ドル111円70銭台で推移している。

本日もソフトバンクG<9984>の動向を睨みながらの相場展開になろう。サウジアラビアの記者殺害疑惑を受け、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの最大出資者であるサウジの情勢混乱が不透明感につながっている。また、米国はハイテク技術の獲得をめざす中国の投資食い止めも進めており、傘下で中国の半導体企業に対するロイヤルティ収入を受ける英アームの動向も気掛かりである。さらに、15日の米国市場ではエヌビディアが4%を超える下落となっていることも、ショート筋の売り仕掛けが意識されやすいところである。

ただし、日本株売りの流れではなく、割安感のある銘柄や業績に安心感のある銘柄などへは、押し目拾いの好機となる可能性がある。米決算や中国の経済指標を見極めたいとする模様眺めの中ではイレギュラー的な価格形成にもなりやすいところであるが、冷静な対応が必要である。

また、日経平均は終値ベースでは8月21日以来の22300円を下回った。9月の直近安値水準でのボトム形成が意識されているものの、終値ベースでは8月安値が意識されやすいところである。とはいえ、出来高は14億株程度にとどまっており、模様眺めムードの強いところで断続的なインデックス売りによって下げ幅を拡大させており、先週の段階で目先的な売りは一巡している感はある。ソフトバンクGの動向に翻弄されず、押し目を狙いたい。


■日置電、第3四半期営業利益33.0%増、進捗率は84.1%に

日置電<6866>は15日、第3四半期(1-9月)決算を発表。売上高は前年同期比11.1%増の172.25億円、営業利益が同33.0%増の25.84億円だった。通期計画(30.70億円)に対する進捗率は84.1%となり、コンセンサス(32億円)に対する進捗率は80.7%となった。利益面では、新製品開発に向けた投資や海外における販路開拓といった固定費は増加したが、それを上回る売上高の伸長により、前年同期を上回っている。受注は各製品とも増加し、売上実績では自動試験装置が減少したが、電子測定器、現場測定器、周辺装置が2ケタの伸びとなっている。


■前場の注目材料

・シカゴ日経225先物は上昇(22265、大阪比+75)
・米原油先物は上昇(71.78、+0.44)
・VIX指数は下落(21.30、-0.01)
・好調な企業業績
・補正予算への期待
・日銀のETF購入

・安川電<6506>米で開発拡大、産ロボ、現地化徹底、需要に即応
・NTT<9432>街づくり会社新設、NTT都市<8933>を完全子会社化
・音声案内 スマホで見える化 三井住友海上 富士通<6702>と共同開発
・8Kチューナー内蔵テレビ発売 シャープ<6753>、普及を後押し


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
10:30 中・消費者物価指数(9月) 2.5% 2.3%
10:30 中・生産者物価指数(9月) 3.5% 4.1%



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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~ソフトバンクGに翻弄されず冷静に押し目狙う