こんにちは、フィスコマーケットレポーター高井ひろえの「投資の学校の気になるレポート」です。投資の学校プレミアムの専属講師である矢口新先生のコラムについて興味深い記事を見つけましたのでご紹介いたします。

さて、本日ご紹介するコラムでは、矢口先生が『迫りくる危機』という記事で、リーマンショック後から世界はどう動いているのかを考えています。

まず、『マクロ経済に与えるトップ10のリスク』という質問に対して、『サイバーリスク、地政学リスク、新規性の影響、米連銀の金融政策』などの回答があり、欧米のメディアが注目しているということを説明しました。そして特に米連銀の金融政策が懸念される理由について解説しています。ポイントは『企業の債務残高』です。『先進国はGDP比90%台で推移しており、リーマンショックの時とほぼ同じ水準』であり、『新興国についてはリーマンショックの時60%と低かったのに、現在は100%超え。中国にいたっては、160%にまで拡大しています』と説明。『もし、この状態で、アメリカが利上げをしたり、ドル高が起こった場合は、これらの債務を返済できなくなる可能性が高まるのです』と市場の大混乱に繋がる可能性について言及しています。

一方、アメリカにも懸念事項があることも伝えます。『アメリカの債務残高は、一般家庭・企業とも絶対額や対GDP比でも過去最大を更新しました』とのこと。『さらに、企業債務について見てみると、
投資不適格とジャンク級の残高は増えているうえに、投資適格の中で最下級のトリプルBの比率も過去最大となりました』。つまり、『投資家や銀行のポートフォリオの質も悪くなっているのです』と説明。最後に、『アメリカの本当の実力が試されるのは、これからのはずです』と締めくくっています。

足元(10月4日現在)でNYダウが過去最高値を更新するなど強い相場が続いていますが、矢口先生のようなリスクを指摘する向きもあります。例えば、S&P500種株価指数が9月中に上昇している一方で、S&P小型株600種指数は下落しており、その両指数の値動きの開きは約4年ぶりの大きさになっているとの声がきかれています。この出来事のあとには相場が急落する傾向があったため、予兆として注目されています。また、欧米のヘッジファンドの決算期が11月に多いことからも、9月、10月に急落が起きやすいという説明もあります。注意をしながら取引をしていきたいですね。

上記の記事の詳細コメントは、株式会社ファイナンシャルインテリジェンスが運営している「投資の学校プレミアム」の9月20日付のコラムである『迫りくる危機』にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

高井ひろえの「気になるレポート」は各種レポートを高井ひろえの見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合がありますので、ご留意くださいませ。

フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ






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情報提供元: FISCO
記事名:「 迫りくる危機~投資の学校(高井ひろえ)