東京金融取引所(金融取)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」では、5月の取引数量は前月比1.2%マイナスの222万0588枚。1日の平均取引数量も9万6546枚と前月比で減少した一方、月末時点の証拠金預託額は4416億円と前月比8.9億円増加した。取引通貨量では、米ドル、南アフリカランド、トルコリラの順となっている。

一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」では、5月の取引数量は前月比5.7%減の57万2639枚。一方、1日の平均取引数量に関しては2万4983枚と前月比では減少したものの、月末時点の証拠金預託額は493億円と前月比では13億円増加した。1月23日よりSBI証券が新規参入したことから、くりっく株365の月末時点の口座数及び証拠金残高は過去最高を更新している。

5月の為替市場は、フランス大統領選挙が影響しユーロが買われた一方、与党圧勝のムードが低下したことからポンドがさえない展開となった。ただ、両通貨ともに上下に振れたことから商いが増加。ユーロ・円の取引数量は前月比で40%増加している。

6月もユーロ、ポンドの欧州通貨に注目したい。8日に英総選挙が実施されるが、世論調査では与党・保守党と野党・労働党との支持率が拮抗している様子。昨年は世論調査に翻弄されるケースが目立ったことから、投資家は警戒感を高めそうだ。また、11日にはフランス国民議会選挙の第一回投開票が実施される。マクロン政権がしっかりとした議会運営を行うことができるかも見極めたいところだ。なお、同日にはイタリアで地方選挙も実施される。6月も引き続き選挙結果を巡って欧州通貨が動意付く可能性は高いと考える。

(写真提供:東京金融取引所)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 6月の「くりっく365」では ポンドなど欧州通貨に注目