皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、南アフリカランド円についてのレポートを紹介します。

陳さんはまず、『南アランド円はもち合いで推移しそうだ』と述べています。

『新興国通貨の動向を見る際に重要なポイントの一つは「実質金利」だろう』と伝えています。
「実質金利」=「名目金利(政策金利)」−「物価上昇率(インフレ率)」、南アフリカランド:政策金利3.5%−物価上昇率3.2%=実質金利+0.3%。
『南アフリカランドには強材料と弱材料が交錯しており、決め手に欠ける状況が続きそうだ』と考察しています。

続いて、『世界的な金融緩和とアフターコロナの世界景気の回復をにらんで資源価格が上昇している。先週、世界的な国際商品指数であるロイター/ジェフリーCRBは195ポイントの高値を付け200ポイントが視野に入ってきた』と解説し、『南アは自動車触媒や燃料電池に使うプラチナやパラジウム、コバルトの大生産国で、資源価格の上昇が南アランドをサポートしている。一方、南ア経済は厳しい状況にある』と言及しています。

ムボウェニ財務相は24日の予算演説で、2020年度(20年4月~21年3月)の公的債務が国内総生産(GDP)比で80%になると明らかにしました。また、南アフリカの2020年第4四半期の失業率は32.5%と、前四半期の30.8%から上昇し、08年の統計開始以来最悪となりました。新型コロナウイルス感染拡大による影響で、失業者数は720万人に達し、総雇用者数は前年同期比で140万人減。一方、経済的に活動していない人の数は150万人増加。若年層の失業率が61.3%まで悪化しており、治安悪化や社会不安をもたらしており、南ア経済の重石となっています。

そして、『先週下旬、米国債利回りの急上昇を受けてドルが買われ、新興国通貨のトルコリラとブラジルレアル、南アランドを中心に昨年9月後半以来で最大の下げに見舞われた』とし、『米連邦準備制度理事会は現時点で、雇用市場の弱さが続く状況にあるため金融引き締めの予定はないと強調しているため、今回の急落が長続きするとは思えない』と述べています。

一方で、『しかし、今週4日に行われるパウエル連邦準備制度理事会議長のインタビューや討論会での発言によっては、市場の動揺が誘われる可能性があり注意が必要だろう。急上昇するドル金利を抑えられないような状態になれば、南アランドのみならず新興国通貨はさらに下落基調が強まる場面もあろう』と考察しています。

こうしたことから、陳さんは南アフリカランド円の今週のレンジについて、『7.00円~7.50円』と予想しています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の3月2日付「南アフリカランド円今週の予想(3月1日)」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコリサーチレポーター 花田浩菜


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情報提供元: FISCO
記事名:「 南アフリカランド円は、もち合いで推移しそう サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)