*08:36JST 決算を手掛かりとした物色が中心  1日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、次第に膠着感が強まりやすい相場展開になりそうだ。4月30日の米国市場は、NYダウが570ドル安、ナスダックは325ポイント安だった。1-3月期の米雇用コスト指数が予想上回る伸びとなったため、利下げ期待の後退により売り優勢の展開となった。賃金インフレが根強く、高インフレが想定以上に長期化するとの懸念に長期金利が上昇。その後に発表された4月のシカゴ購買部協会景気指数や消費者信頼感指数が予想を大幅に下回ったため、スタグフレーション懸念も再燃し、下落幅を広げた。シカゴ日経225先物は大阪比305円安の3
8165円。円相場は1ドル157円70銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで38090円まで売られており、前日に上放れた75日線水準での攻防となった。同線を明確に下放れてくるようだと、先物主導で下へのバイアスが強まる可能性はあるものの、米連邦公開市場委員会(FOMC)通過後のアク抜けの動きも意識されやすく、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。

 また、短期的には売り仕掛け的な動きも入りやすいだろうが、連休の谷間であるほか、連休明け後は決算発表がピークを迎えることもあり、早い段階での買い戻しに向かわせそうだ。日経平均は75日線を割り込んでくることになりそうだが、38000円を上回っての底堅さがみられるようであれば、センチメントを冷ます流れにはならないとみておきたい。積極的にポジションを傾けてくる動きは限られるなか、決算を手掛かりとした物色が中心になろう。

 昨夕、決算を発表したところでは、JR東<9020>、JR東海<9022>、T&DHD<8795>、JR西<9021>、北陸電力<9505>、洋缶HD<5901>、スズケン<9987>、三菱倉<9301>、ナブテスコ<6268>、住友林<1911>、ZOZO<3092>などが注目される。また、米ハイテク株の弱い値動きを受けて、値がさハイテク株などは手掛けづらくさせそうであり、バリュー株シフトから、相対的にTOPIX型優位の展開になりそうだ。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 決算を手掛かりとした物色が中心