*08:28JST 売り仕掛けに対しては買い戻しを狙ったスタンス  11日の日本株市場は、売り一巡後は底堅い相場展開になりそうだ。10日の米国市場は、NYダウが422ドル安、ナスダックは136ポイント安だった。3月の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったため、米連邦準備理事会(FRB)による年内の利下げ期待が後退した。米長期金利が5カ月ぶりの高水準を付けたことも重荷となり、終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物は大阪比330円安の39220円。円相場は1ドル152円90銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まろう。米国市場ではCPIの上振れを受けて利下げ期待が後退する流れとなったが、FRBによる利下げ開始時期の後ずれはある程度織り込まれていたと考えられ、リスク回避姿勢から売り圧力が強まる流れにはならないだろう。売り先行ながら、売り一巡後は押し目狙いの買いも意識されてきそうだ。

 また、日経225先物はナイトセッションで、CPI発表直前に39090円まで売られ、その後39390円まで買い戻された。先回り的なショートが入ったものの、その後はカバーに向かわせていた。カバー一巡後は39030円~39240円辺りでのこう着となったものの、節目の39000円は割り込まなかった。短期的な売り仕掛けに対しては、その後の買い戻しを狙ったスタンスとみておきたい。

 物色の流れとしては円相場が一時1ドル=153円台に突入したこともあり、トヨタ<
7203>など輸出関連への押し目買い意欲は強そうだ。また、NY原油先物相場の上昇によって、エネルギー株の動向も注目されよう。そのほか、米株安の流れから指数インパクトの大きい値がさハイテク株にはインデックスに絡んだ売りが先行する格好になりそうだが、米国ではTSMCが4日続伸となったほか、エヌビディアは3日ぶりに反発した。昨日堅調だった東エレク<8035>、レーザーテック<6920>などの売り一巡後の底堅さを見極めたい。

 また、決算に絡んだところでは、昨夕決算を発表したコメダHD<3543>、プログリット<9560>、NPC<6255>、トレファク<3093>、ジーフット<2686>、ミニストップ<9946>、ABCマート<2670>辺りの動向が注目されよう。
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情報提供元: FISCO
記事名:「 売り仕掛けに対しては買い戻しを狙ったスタンス