世界的な金融緩和スタンスの鮮明化を受け、新興国への資金流入が加速している。国際金融協会(IIF)によると、6月の新興市場への外資流入額は408億米ドル(約4兆4064億円)に上り、5カ月ぶりの高水準を記録したという。うち新興国の株式市場への資金流入額は126億米ドルとなり、債券市場への流入額は282億米ドルに上った。

また、新興国の通貨なども同時に物色され、直近1カ月の世界通貨の上昇率では、6種類の新興国通貨が上位10位に入ったとも報告されている。

専門家は、足元では、韓国やインド、マレーシア、フィリピン、ニュージーランド、オーストラリアが政策金利を相次ぎ引き下げていると指摘。これに加え、米早期の利下げ観測の高まりを受け、新興国への資金流入がしばらく継続する可能性があるとの見方を示した。

なお、市場関係者の間では、米連邦準備制度理事会(FRB)が7月末に25bp(ベーシスポイント)−50bpの利下げを実施するとの見方が広がっている。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 【中国の視点】新興国への資金流入、世界的な緩和スタンスで加速