米南部ジョージア州フルトン郡の裁判所は4日、2020年大統領選の同州での敗北を覆そうと州当局に違法に干渉したとしてトランプ前大統領らが起訴された事件で、トランプ氏による起訴取り下げ請求を却下した。米メディアが報じた。

 トランプ氏側は、犯罪行為とされるものは、いずれも政治的言論に関するもので、今回の起訴は言論の自由などを定めた憲法修正第1条に反すると主張していた。これに対し、裁判所は「犯罪行為を助長するために使われたとされれば、たとえ核心的な政治的言論であっても起訴は不可能ではない」とした。

 フルトン郡の大陪審は23年8月、トランプ氏ら計19人を組織犯罪処罰法違反などの州法違反罪で起訴した。起訴状によると、トランプ氏らは20年11月~22年9月、ジョージア州でバイデン大統領に敗北した結果を覆すため、州知事らに圧力をかけるなどしたとされる。トランプ氏は無罪を主張している。【ニューヨーク中村聡也】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 トランプ氏の南部州選挙介入事件、裁判所が起訴取り下げ請求却下