26日午前9時半ごろ、京阪電鉄の神宮丸太町―三条間を走行中の快速急行(8両編成)内で出火し、座席の一部を焼いたが間もなく乗客が消火器で消し止めた。電車は三条駅に停車して乗客約50人が避難し、けが人はなかった。

 京都市消防局によると、ワイヤレスイヤホンの充電ケースから発火したとみられる。直前に乗客が座席の背もたれの前後を入れ替えようと動かした際に、座席の金具部分に置かれていたケースが押しつぶされ、内蔵のバッテリーが発火した可能性があるという。

 無線で再生機器と接続するワイヤレスイヤホンは、リチウムイオン電池を搭載したケースに入れて充電する。消費者庁は火災事故が増加傾向にあるとして、2020年3月に注意を呼びかけている。

 同庁の調べでは15年3月以降の5年間で、ワイヤレスイヤホンに関する火災事故などの報告が25件寄せられており、製品に強い衝撃を加えない▽充電中は周囲に可燃物を置かない▽異常を感じたら使用を中止する――などの適切な使用を呼びかけている。【斉藤朋恵、藤河匠】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 京阪電車の車両内で火災 ワイヤレスイヤホンの充電ケースから発火か