気温が下がってくると咲き始めるサフランはとても綺麗です。

めしべは乾燥させると高級スパイスになるので、パエリアなどに使われているのを食べたことがある人も多いと思います。

育てるのが難しそうなサフランですが、ほったらかしでも元気に育ち水耕栽培でも育てられます。

サフランの育て方から花言葉、活用方法まで詳しくご紹介します。

サフランとは

薄紫の花と赤いめしべが特徴のサフランは、 スペインやイタリアなど西南アジア原産のアヤメ科の多年草 で、 秋咲きのクロッカスの仲間 です。

中央にある めしべを乾燥させると高級スパイスの「サフラン」 として使われます。その歴史は古く、およそ5万年前から顔料や薬などに使われていたそうです。

手摘みでしか収穫できず、一つの花に3本しかないめしべを使うため、サフランは最も高級なスパイスの一つとされています。サフランの価値は1kgの金と同等との扱いをされています。

サフランが出す黄色は、王族などしか使うことができない高貴な色で権力の象徴とされていました。

サフランの花言葉

サフランの花言葉は 「節度の美、陽気、喜び、愉快、濫用するな」 です。

綺麗な花と独特な香りがするサフランは、その見た目と薬としての効能からポジティブな花言葉がつけらています。

サフランの香りや効能には悪酔いしないと信じられていましたが、摂取しすぎると気分が高揚してしまうことからも花言葉の由来となったそうです。

サフランの活用方法

サフランにはさまざまな活用方法があります。

  • 料理の色付け
  • お茶やデザートの香り付け
  • 芳香剤や香水、クリーム
  • サフランを使った染物

高価なサフランですが、近年ではスーパーなどで手軽に入手できるので、ホームパーティーなど特別な日に料理やデザートに使ってみてはいかがでしょうか。

乾燥したサフランを水に浸けておくと簡単に色素を抽出できるので、染め物も気軽にチャレンジできますよ。

めしべの部分を使えば鮮やかな黄色に染まり、花の部分を使えば綺麗な紫色に染まってくれます。

サフランの育て方

料理や染料に使えるサフランは、ガーデニング初心者でもほったらかしで簡単に育てることができます。

夏の高温多湿と水やりに気を付ければ何年も花を咲かせてくれるでしょう。

初心者でも分かりやすいサフランの育て方をご紹介します。

置き場所

サフランは 日当たりのよい場所を好みます。 日当たりが悪いと花が咲かなかったり花付きが悪くなったりしてしまいます。

日当たりは必要ですが、 夏は高温多湿により株が弱くなってしまいます。 移動できるなら一度掘り返し暗くて涼しい場所で管理するか、雨が当たらない風通しがよい場所に置いておきましょう。

水やり

サフランは 鉢の土が乾いたら鉢底穴から水が出るぐらいたっぷりと水やりします。

過湿に弱く 水のやりすぎは球根や根が腐る原因に なってしまうので注意が必要です。夏は休眠期なので断水気味に管理しましょう。

水やりをして受け皿に水が溜まっていたら、こまめに水を捨てましょう。放置すると根腐れや虫が発生しやすくなってしまいます。

地植えの場合は、基本的に降雨に任せて大丈夫です。乾燥が気になる場合は水やりしてください。

用土と肥料

サフランは、 水はけがよければ土質を選びません。 市販の花と草の培養土を使ってもよいですが、自分で土を作りたい場合は、 赤玉土小粒7:腐葉土3の割合で混ぜ合わせましょう。

植え付けの時にマグァンプなどの緩効性の化成肥料を土に混ぜておき、 花が咲き終わる11月と2月に追肥 をするとよいでしょう。

与える肥料に窒素分が多いと株が貧弱になりうまく育たなくなってしまうので、リンとカリウムのバランスがよい肥料がおすすめです。

植え付け時期

植え付け時期は7月~9月が最適です。 夏の時期を過ぎてしまうと、花が小さく弱々しくなってしまいます。

植え付けるときは、5号鉢に5~6個の球根を間隔をあけて植えつけます。浅く植えてしまうとうまく育たないので、10cmぐらい深めに植え付けましょう。およそ球根2つ分の深さと覚えてくださいね。

サフランにつきやすい病害虫

基本的にサフランは病害虫の被害にあいにくいですが、管理方法が悪いと病気になることがあります。

サフランがかかりやすい病気は 軟腐病 です。

軟腐病は夏の時期に発生しやすい病気で、 肥料の与えすぎや水やりの多さなどによる土壌の細菌感染が原因 で球根が腐ってしまいます。

症状がでると、下葉が黄色く変色し球根が柔らかくなり、嫌な臭いがします。

対処法として、感染している株を抜いて殺菌剤を散布しておくのがおすすめです。

また、サフランに つきやすい害虫はアブラムシ です。

アブラムシは 新芽や茎、柔らかい蕾などに発生し植物の汁を吸って増えます。 繫殖力が強いのであっという間に株全体に広がって、植物を弱らせてしまいます。

さらに厄介なのは、アブラムシの排泄物を媒介しカビが繫殖して病気になってしまいます。

見つけしだい歯ブラシやテープでそぎ落としましょう。植え付けの時にオルトランを土に混ぜておくと病害虫を予防できますよ。

サフランは水耕栽培でも育てられる

実はサフランは、クロッカスやヒヤシンスと同じように水耕栽培で育てることができます。

土を使わないので汚れる心配もなく、室内でも清潔に育てられますよ。 窓辺に置くとおしゃれなインテリアになるのでおすすめです。やり方は簡単で、球根が沈まない直系の瓶や容器を用意して水を入れるだけです。

3日~1週間を目安に水をこまめに交換すると、球根が腐らず元気に育ってくれますよ。

置き場所は風通しがよい明るい窓辺に置いてください。

手間がかからず料理にも使えるサフランを育ててみませんか

秋に紫の花を咲かせるサフランは、高級スパイスとして有名で色付けや香りづけに古くから使われています。サフランの色素を使ってオリジナルの染物を作ることもできますよ。

サフランは初心者でも育てやすく、一度植え付ければ何年でもほったらかしで花を咲かせてくれます。

水耕栽培でも育てられるので、さまざまな育て方ができますよ。


椎名淳美

余暇プランナー

園芸店で1つのサボテンに出会ってから、多肉植物の魅力にどっぷりハマってしまった茨城在住の主婦です。 多肉植物を育て始めて4年目を迎え、気が付いたら150種類以上の多肉植物と猫2匹と暮らしています。 季節の花と多肉植物を育てながら 今まで育てた経験を生かし、ガーデニングの魅力をお伝え出来たらいいなと思い、植物系ライターを始めました。植物の育て方や寄せ植えの仕方、トラブルの対処方法について執筆していきたいと思います。

【ガーデニング】スパイスで有名♪ 植えっぱなしでも育てられる「サフラン」を紹介

情報提供元: YOKKA
記事名:「 【ガーデニング】スパイスで有名♪ 植えっぱなしでも育てられる「サフラン」を紹介