ビタミンCの効果として期待される第1位と2位が美肌と風邪予防。しかし、実際にはビタミンCの効果は確かではありません。ビタミンCをたくさん摂ってもコラーゲンは増えませんし、風邪の予防効果を期待してビタミンCを飲んでも、世界的には効果は立証されていないのでした。



ビタミンCに期待される効果とは


ビタミンCの効果として期待される第1位は美肌効果です。たしかに専門書を見てみても、ビタミンCの大事な働きにコラーゲンの形成があります。


そこで、通常の15倍にあたる1日1,500㎎のビタミンCを摂って、1か月後のコラーゲン量の変化を分析してみました。すると、ビタミンCをたっぷり摂ってもコラーゲンの濃度には変化がなかったのです。


ビタミンCに期待する効果の第2位は風邪予防。実際、ビタミンCと風邪予防に関する研究が日本でも行われています。それは300人を対象に、通常の5倍量にあたる1日500㎎のビタミンCを毎日摂取してもらい、風邪の発症頻度を調べる大規模調査です。


ビタミンCに風邪の予防効果はない


その結果、300人を対象に5年間にわたって行った臨床試験では、ビタミンCを毎日500㎎服用すると風邪の発症頻度が抑えられることが示されました。この研究では、調査期間中に3回以上風邪をひく人の割合が3分の1に抑えられたのです。


しかし2013年、フィンランドで行われた大規模検証では、さらに衝撃的な結論が発表されました。世界中の研究を統合して解析した結果では、ビタミンCの風邪の発症抑える効果はなかったというのです。


ビタミンCの風邪の予防効果が否定されたわけではありませんが、現段階では風邪の発症を抑える効果は「確かではない」というのが結論。なお、風邪の期間や重症度への効果はあるとも報告はされています。


情報提供元: インナーマッスル
記事名:「 ビタミンC効果といわれる美肌と風邪予防はウソ