国家公安委員長を務めたこともある自民党の松本純衆院議員(70)が、緊急事態宣言下に深夜まで銀座のクラブをハシゴしていたことを、1月26日配信の『デイリー新潮』が報道。それを受け、その同日に松本議員は「1月18日夜に“一人”で3軒の店を訪問したこと」を認めたうえで、「(ホステスさんからの)要望・陳情を承る形」「直接会って話さないといけない内容だった」と述べた。

 
ところが、“一人”だったというのは真っ赤なウソで、じつのところは同党に属する大塚高司衆院議員と田野瀬太道文科副大臣の2人も同行していたことが発覚。2月1日には自民党本部で「銀座3兄弟」が頭を揃えて会見を開き、「離党届」を提出したことを報告し、

 

 
「私の知り合いの女性で、時短要請で苦しんでいるなか、お店(=一軒めに入ったイタリア料理店)にもお金を落として元気出して行こうよというようなこともしたかったので、一緒に食事しないかという話になった」

 「もともと、その後、3軒め(=同伴したホステスさんが働く銀座のクラブ)に行く予定ではなかったんですけど(※2軒めは最初から行く予定だった?)、食事の最中に、できたら顔だけでも出してほしいということを言われまして、私と大塚先生が先に入り、松本先生が後に合流した」(田野瀬議員)
 

 

……などと真相めいたことを明かし、冒頭に記した松本議員の虚偽説明について謝罪した。そして、そのすぐ後方には菅首相のバストアップ写真の横に「国民のために働く。」といったキャッチコピーが躍る大きなポスターが貼られていた。


「しょうがないから行きました」感を国民にちょっとでも印象づけたい……的な意図が見え見えの、まるで子どもの言いわけのごとくに苦しい弁明である。メディア上で晒し者にされ、ここまでぼこぼこのメッタ打ち状態になるのはわかっているのに、なぜ政治家の皆さんはたった数ヶ月の“クラブ通い”をやめられないのか? 本気で「自分だけはバレない!」と高を括っているのだろうか? 銀座は「今もっとも簡単にスクープを撮りやすい場」として、あらゆる媒体の記者たちがこぞって目を光らせているにもかかわらず……だ?

 
案の定、松本議員のツイッターは、

 

 
「嘘ついてたんだ…」

 
「陳情があります。至急、我が家まで来てください」

 
「困った事が有ったら個別に訪れて相談に乗ってくれるんやろ?」

 
……と、大荒れ。そりゃあ、そういう“ツッコミ”が続出するのも無理はない。一ホステスさんがイタリア料理まで奢ってもらって、大物政治家に「陳情」を聞いてもらえるわけですから(笑)。

 
ちなみに、早くも今年の新語・流行語大賞のノミネート語候補にもなりかねない、この「陳情」なるワードの正確な意味を調べてみると、『goo辞書』には

 
「目上の人に、実情や心情を述べること。特に、中央や地方の公的機関、または政治家などに、実情を訴えて、善処してくれるよう要請すること」

 
……とあった。仮に、“同伴”したホステスさんが「銀座3兄弟」を前に「政府の時短要請でウチの経営もボロボロなのよ…」みたいな“相談”をなされていたとしたら、それは一応「陳情」に該当するのかもしれない。しかし、『日刊ゲンダイDIGITAL』は、そんな理屈を以下のように一蹴する。

 

 
「確かに松本氏は現在、自民党の国会対策委員長代理、すなわち国対ナンバー2の立場で党務に忙しい。それでも陳情を受けるとすれば、基本的に場所は議員会館。あるいは永田町周辺の接待を伴わない飲食店であるべきです。(中略)いずれにせよ酒を飲みながら話を聞くのは相手に失礼です。また、後から“言った言わない”のトラブルを避けるために、どんな内容であれ、政治家は陳情を受ける際に秘書を同行させるのが一般的です」(ベテラン秘書)

 
つまり、残念ながら、どんなに窮状を訴えたところで、松本サンは本来「自分のお店」にも「我が家」にも来てはくれないのだ。ってなわけで、いくら相手が魅力的なホステスさんであっても、さまざまな無理難題を国民に“要請”している側が安易に“例外”をつくってしまうのは、やっぱダメでしょう。凡庸な〆で恐縮ではありますが……違います?

 

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情報提供元: citrus
記事名:「 早くも新語・流行語大賞ノミネートの予感?「銀座3兄弟」が弁明に使った「陳情」なるワードの正確な意味を調べてみた!