女優・木村佳乃(44)が19年ぶりにTBS系の連続ドラマに主演すると話題の『恋する母たち』(金曜・午後10時~)に出演中の女優・結城モエ(26)。慶應義塾大学の法学部を卒業し、2014年にはミス慶応ファイナリストにも選ばれた才色兼備。


2017年に芸能界デビュー。今年は、スペシャルドラマ『ドクターY~外科医・加地秀樹~』(テレビ朝日系) 、連続ドラマ『ギルティ~この恋は罪ですか?~』(読売テレビ・日本テレビ系)、スペシャルドラマ『越境捜査』(テレビ東京系)と、3本の地上波ドラマに出演するなど、着実にキャリアを積み重ねている。そんな注目のフレッシュな若手女優にインタビューした。


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 2020年4本目の出演となる連続ドラマ『恋する母たち』は、主演の木村佳乃、共演の女優・吉田羊(46)、仲里依紗(31)の3人それぞれが、同じ高校一年生年の男の子を持つ母親。3者3様に家庭の事情があるとはいえ、3人それぞれに夫以外に好きな人が出来てしまうという不倫がテーマのドラマ。


 結城は、バリバリのキャリアウーマン林優子(吉田羊)の直属の部下で、同じ部の同期である赤坂剛(磯村優斗)の恋人・有馬ひとみ役。


「有馬ひとみは赤坂剛と付き合っていたんですけど、優子さんと赤坂が不倫関係になってしまい、私はいちど振られてしまう。そこから納得がいかずにいろいろと動き始めるんです。彼女は割と気が強くて、物事はしっかりと言う子。この子自体も学歴が高くて、一流企業に入って、優子さんのような女性になりたいと憧れを持って働いているので、向上心もあるようなキャラクターです」



 キャリア的には近いものがあるので、等身大っていう感じだと思いますが、気を付けて演じているところはありますか?


「年齢が30代前半の設定なので、子供っぽく見えないようにだけは気を付けて演じています。例えば、私は普段の話すときの声のトーンが高いので、割と落ち着いた話し方をするように心がけています」


 まだまだドラマ序盤ということで、詳細は語ってくれなかったが、目標にしていた憧れの上司に彼を取られた絶望感、彼を奪還するための行動や説得、上司との対立などが、結城の見どころとなっていくところか。。。そこで、ドラマのテーマでもある不倫について聞いてみると。


「高校生とか青春真っ盛りの頃は、『●●君が好きー』みたいなのはあったんですけど、大人になると、頭で自分にとって何がイイか自分の周りにとって幸せなのは何かと考えるようになったので、今の私はあまり感情に任せて突っ走る恋愛はないだろうなぁと思います。特に、相手が結婚していればまず好きにはならないですね。人として好きになることはあっても、異性として好きにならなくてもいいのかなと。あとは自分の感情と、頭ではそれはいけないことだとわかっているわけですから、感情なのか理性なのか、どっちが勝つかという話。それは結局、人それぞれなのかなと。不倫とかした先に、本当に幸せが待っているのかというのが、(ドラマの)テーマというか、人を傷つけていいわけないいし、逆に傷つけられたから、そうなっちゃう人もいる。同じ<不倫>というワードでも、それぞれの家庭の事情が全然違う状況ではひとくくりにいい悪いはいえないと思います」





(ドラマ「恋する母たち」5話の場面写真)


 それは、ドラマの設定におきかえてもらうとわかりやすくなる。


「例えば、仲里依紗さんが主婦を演じる蒲原家では、旦那は外で露骨に浮気しているような感じの夫婦関係。こういう状況だったら仕方ないんじゃないかと私は思います。だって旦那さんが悪いじゃないかと。もし、私がそういう家の娘さんの立場なら、お母さんがそうなっても、それはお父さんが悪いとなると思います。


 次に、木村佳乃さんが演じる主婦の石渡家の場合は、旦那さんが駆け落ちしていなくなって、その駆け落ちした相手の旦那さんとそういう関係になるという、なんとも複雑な状況です。しかも、木村佳乃さんと小泉孝太郎さんというね(笑い)。全然ありだと思います。この2人ならありでしょと。娘だったら、そもそもお父さん逃げちゃっているので、お母さんの好きなように生きてほしいと思います。


 この2つの家族に関しては不倫というか新しい恋愛をするのも納得いってます。子供だったら全然応援します。ただ。自分のところはダメです。私のコーナーだけは、どうしても納得いかないんです(笑い)。


 吉田羊さん演じる主婦の林優子さんが、いろんな意味で一番すごいですよね。めちゃくちゃ優しくて、大事にしてくれる旦那さんを裏切ってる。私は許せないです!という感情をちゃんと持ちながら、なんなんだこの人と思いながらお芝居してます(笑い)。しかもこの先、驚くべき秘密が発覚するんですから……」


 女性は、旦那さんが優しすぎると、物足りないと感じるとも聞きますが。


「現実にはあると思います。刺激がない、安定しすぎている、ということで不倫に走るんでしょうけど、それに走って自分の欲を優先させたときに、絶対、同時に失うものがある。そこを天秤にかけた時に、それを満足させても、これを失った時にも、自分は幸せか?というのを普通は考えるんですけど、考えないのかなぁと思ってしまいます」



 結城は、大学在学中、「キャンパスクィーン」というミスコン経験者が集まったグループに所属し、芸能活動をしていた。大学卒業した“インテリ芸能人” もいまや、当たり前となってきた芸能界だが、それがきっかけで、芸能界に興味を持って、飛び込んでしまったのかというと、「そうではない」という。


「赤ちゃんのときからいろんな芸能事務所の方にスカウトしていただいていて、母親がたくさん名刺を持ってて、それをずっと横目で見ていたので、芸能がすごく身近に感じている自分がいて、いつかこういう世界に私って行くんだろうなぁと、思っていました。


 なので、元々目的が芸能界に入るために東京に来たんです。ただ、親から『東京に行くならちゃんと勉強して、なにかをするためには、それなりに自分が何かを頑張って証明しなさい。簡単にお金出して、東京にいって、一人暮らしして、学費も支払ってと、そんな甘くはないよ』といわれたので、『だったらちゃんと大学行って卒業するから、東京行かせてくれ』といって東京に来ました。あくまでも大学は手段の一つ。自分のやりたいことのために進んだだけで。大学に進むことが目的ではなかったので」


 とはいっても、ミス慶応ファイナリストという才色兼備ならば、今はやりの、女子アナになってから、フリーになるという手もあったと思うのだが。


「周りからそれを薦められることが多くて、薦められるだけ考えることも増えて、影響もうけて、インターンとか、友だちに見たり聞いたりしたんですけど、そのころは、女子アナになったほうがいいと言われすぎて、そうしなきゃいけないのかなぁという考えに陥った時期も1、2年間ぐらいありました。ただ、試してみるほど違ったんですよね。原稿を読んだり、情報をお伝えすることとは違って、自分の心の面で表現するということが自分の求めていたことだったのだと思います。ドラマでも、脚本読んで、人の感情の揺れに触れることが出来ることに楽しさを感じています、人間っぽさを追求した仕事に。あと、人間がシンプルに好きなので。逆にそういう期間を経て、改めて自分のやりたいことが再確認できたと思います。


女優以外のお仕事も視野に入れた経験があった分、ある意味、それがほんとうの覚悟が決まるための準備期間を担ってくれたと思います。


 中途半端な気持ちで入っていたら、押しつぶされたり、仕事に対して中途半端になったりするかもしれないんですけど、そういうのをしっかり考える期間があったから、集中してやるときめたらやる。という覚悟が決まったのかなぁと」


 年齢が26歳ということもあるだろうが、デビュー3年目という経験の浅い女優さんとしては、なかなかハードな役が多いが。


「私的には楽しいです。どちらかというと、色がついた役を演じてるほうが面白いです。そちらのほうが人としてリアルなので。嘘を見せたくない、リアルっぼいお芝居ができるのは嬉しいです。ドラマ『ギルティ~この恋は罪ですか?~』では、キスシーンは寸前でとめることになりましたけど、元々はちゃんとキスするシーンでした。でも、キスするのもお芝居の中なら全然大丈夫です」


 と、なかなか頼もしい覚悟を示す。そんな勇気に今後やってみたい役を聞くと。


「クールな女性の役はやってみたいです。かっこいい働く女や刑事さんもスーツ着ててかっこいいです。そういう役はやってみたいと思います。(目標にしている女優は)クール系でいくと、『黒革の手帳』の米倉涼子さん、武井咲さんは、女優としてかっこいいなぁと思います。また、松本まりかさんは、クセのある演技でドロドロが多いですよね。本当にすごいなと思います。前クルールで出演されていた『竜の道 二つの顔の復讐者』(TBS系)は、女性特有の魅せ方など、お芝居が繊細で、なかなかできないなとおもって観ていました。そこに到達するにはいろいろと経験してここにきているんだろうなぁと。勉強になります」


 









情報提供元: News Lounge