新橋あたりで日夜お仕事に格闘している皆様、そんな方々にとって新橋という場所は、お昼などはバラエティーに富んだお食事処も魅力的な場所。そして定番のメニューといえば、近年は吉野家をはじめとした牛丼なんかもいいですが、やはり麺類も捨てがたい!中でも群雄割拠、その数はカオス状態ともいえるラーメンに対しうどんなんてどうでしょう?やっぱりこれを食べておいしいと思えると日本人、なんてことをふと思ったり、日本の働く人の、お昼の定番メニューからは、はずすことはできないもののようでもあります。

そして、そのうどんの名店がまた一つ、新橋に現れました!かつて六本木で開店、3年連続ミシュランガイドブックにてビブグルマンを獲得した本格派博多うどんが楽しめる、知る人ぞ知るうどんの名店「はし田 本店」、そのセカンドブランド「はし田たい吉」が、17日よりオープンします。今回はオープンに先駆けてメディア向けの試食会、店舗見学会が行われましたので、そのうどんにトライした感想などを交え、レポートします!

ちなみに、ミシュランガイドブックのビブグルマンというのは、三ツ星の評価とは別に「5,000円以下(サービス料、席料含む)で食事ができる、オススメレストラン」という位置づけの評価。つまりミシュランガイドで示された「コストパフォーマンスに優れたオススメ店」といった位置づけといえます。

「はし田 本店」は、店舗プロデューサーの橋田義尊(はしだよしたか)さんが2013年に六本木に構えたお店で、うどんというものには意外と高級志向のものがないというポイントに着目し“日本で一番高いうどん”=世界で一番高いうどんを目指してスタートしたお店。昼間はうどん、夜は水炊きにシメのうどんなどを主なメニューとし、時には「うどんとワイン」などといったユニークな取り合わせなどを企画。大いににぎわったとのことでしたが、開店より5年半ほどで、橋田さんが実家の都合で帰郷のため閉店。しかしうどんに対して新たなチャレンジをしたいと心機一転、セカンドブランド「はし田たい吉」として、新たなスタートを切ることとなりました。

一方橋田さんはもともと銀行マンから不動産仲介など、飲食とは全く違う業種からキャリアをスタート。飲食ではもつ鍋を手掛けたり、こともあるなど、なかなかにバラエティーに富んだ事業を展開されている、なかなかにユニークな方。しかしやると決めたことに掛ける情熱は人並み以上、「普通の人の3倍」は死ぬ気で頑張った、そうご自身で語られるほど。ミシュランの快挙も、そんな橋田さんの一面が生み出した賜物かもしれませんね。

さて、肝心のうどん。面は福岡県糸島産の小麦粉に、薄力粉を混ぜ打った生地を一日寝かせ、次の日に麺として切り、ゆでてお客様に提供します。生地をこねる過程からすべて手作り、さらに材料はほとんどを博多から取り寄せと、徹底的に本格派“博多うどん”のおいしさを追究したものとなっています。

さてお味の方はいかに?まずはつゆなし、まさしく麺だけをすすります。麺からは小麦粉の味がしっかりと感じられるうえ、固めの麺でもないのにとにかくコシが強い。素朴な感じではありますが、それだけにこれにいろんなものを絡めるとおいしそうだ、というのがダイレクトに伝わってくる感じでもあります。

この後に、麺につゆを落としたものにトライ。これがまた麺の味とつゆの味がうまく絡み合って、本当においしい!のど越しもつゆが入ることで程よいものになっており、これだけでもかなり質の高いものであることがうかがえます。

また、付け合わせにごぼうの天ぷら、あるいはとりの天ぷらが付け合わせになることで、それぞれ博多ごぼう天うどん、とり天うどんといったメニューとなります。特に博多ごぼう天うどんは、博多っ子には定番のメニュー。それぞれ天ぷらとの相性もピッタリであります。

そして、この日は「冷やし豆乳坦々うどん」というスペシャルメニューにも挑戦。これは、ピリ辛のひき肉、特製の豆乳スープを博多うどんと“冷やし”にてコラボレーション。素材同士の相性も抜群でおいしいのはもちろんですが、「午前中の激務で疲れた新橋のサラリーマンがその体を癒やして、続く午後のお仕事に向けてやる気を出すのにピッタリな味」などと個人的にはイメージ(笑)。まさしく新橋という土地柄にもピッタリな一品といえるでしょう。

うどんの高級店として登場した「はし田 本店」に対し、新橋のサラリーマン、OLさん向けに、昼も夜も気軽にうどんをリーズナブルに楽しめるお店として登場した「はし田たい吉」。ちなみにこの店名は、橋田さんのお弟子さんである中川さんがタッグを組み開店、中川さんのお名前を合わせて店名としたものといわれています。

お値段としては450円のかけうどんから、トッピングを含めバラエティーに富んだメニュー構成になっています。もっと安いうどん/そば屋もたくさんありますが、逆にこの値段でこのクオリティは、コスパとしては十分過ぎるほど。特にオーダーを受けてから麺を切り、一品一品丁寧にゆで上げるというそのこだわり、真心は最高!であります。新橋界隈の働く皆様も、ぜひ一度お試しあれ!

dancyu(ダンチュウ) 2013年4月号 (2013年03月06日発売)
Fujisan.co.jpより
情報提供元: マガジンサミット
記事名:「 本格博多うどんの名店再び、新橋界隈のオフィスワーカー諸君に向けて「はし田たい吉」オープン!