酒場詩人として絶大な人気を誇る吉田類さん。BS-TBSで放送中の『吉田類の酒場放浪記』は20年近く続く”酒バラエティ”番組。酒場巡りをする彼の姿を見ながら、今なお、一緒にお酒を楽しんでいる人は多いはず。酒場やお酒を心から愛している彼の姿は、多くの人を幸せにしています。

そんな吉田類さんが監修した「企画おせち」をご存じでしょうか。大丸・松坂屋の『おつまみ玉手箱2023』はお酒を愛する視点からチョイスした“おつまみおせち”なのです。

今回はこの、吉田類さん監修のおせちを中心に、お酒の飲み方について色々なお話を伺いました!

─早速ですが、監修されたおせちについてお聞かせください

吉田類さん(以下 吉田):今年は「玉手箱」がテーマです。「開けたときに喜んでもらえる」ということと、「親しみを持って、どんどん箸が進む」というのをテーマにしました。玉手箱を空けた後は、みんながほどよく気持ちよくなれる、と。

今回は特に燗酒に合うものを意識しました。日本酒はどんなものにも合うんですが、燗酒は特に今回合うと思います。燗酒は普段飲まない方も、今回のおせち試してみてください。すごく引き立ちます。

─完成したお重についていかがですか

吉田:特に見た目を意識しましたので、色合い、華やかなイメージという部分でうまくいった、と思っています。よく食べているもの、いつあってもいいものもたくさん入っています。

─2年連続監修されていますが、お気に入りの料理はありますか?

吉田:自分が先にはしを出すものは決まっていて、酢の物からなんです。マリネが大好きで! あと、かつおの生節は子供の頃におやつに食べていたものなんです。小さい頃からおつまみで育っていたので(笑)手が伸びてしまいます。

─味の他にこだわった点はありますか?

吉田:バランスですね。食べた爽快感、食べた後の気持ちよさが大事だと思ってるので、そこにもこだわりました。肉系、魚系、野菜もあって。僕、チーズとかガーリック系も好きなんで、その辺もきちんと入ってます。

─先ほど、マリネがお好きだと伺いましたがどんなマリネを?

吉田:僕、にしんマリネが好きなんです。まずはノドを湿らせるという意味でも、マリネからいただきますね。で、食べ終わりもマリネで〆て。にしんマリネで始まり、にしんマリネで終わる、という(笑)。
あとはこってりしたもの、チーズ系とかアワビの煮つけとかも好きですよ。今回のおせちはお酒に合うように、さっぱりしたものも濃いものも用意されてます。
先ほどもお伝えしましたけど、今回僕が本当におすすめしたいのは燗酒なんですよ。今回、味付けがハッキリしたものが多いのですが、味が(お酒と)離れないな、と思ったのが燗酒なんです。
過去に燗酒専門店と呼ばれるようなお店を何軒か回ったときのことも思い出しながら、監修しました。

もちろん、大吟醸と呼ばれるようなお酒などでもいいんですが、そういう(冷で飲むような)お酒っておのずと生もの、お刺身とかになると思うんですね。
燗酒の美味さっていうのは今回のおせちで引き立つと思いますよ。

─吉田類さんの年末年始はどんな様子なんですか?

吉田:初詣には必ず行くんですよ。初詣と言っても、高尾山に登るんです。お正月の昼間は高尾山の奥の富士山が見られるところまで登ってから、よく行くお茶屋に移動して料理をいただくんですね。その後、下山してから僕のアトリエに行って、みんなでおせちを食べながら日本酒を飲む、という。

─仲間とコミュニケーションしながら

吉田:ええ、盛り上がりますね。

─吉田類さんの「最高の一杯」の思い出ってありますか?

吉田:山に雪が残ってる大雪山系に登ったことがあるんですね。登って、山に縦穴を掘ってホットウィスキーで一杯やるんですよ。満天の星空を見ながらやるのですが、何年も経った今でも、あの酒の味は忘れられないです。

─それ、たまらないですね

吉田:紙パックの日本酒を持って登るっていうのもあったんですけど、荷物的には重たくなるので、山ではスピリッツのほうがいいですよね。宇宙船の中で飲んでるような気分になりますよ。宇宙に行ったことはまだないですが、宇宙酔いというか(笑)。特に北海道なんか行くと、曇らないときの視界がすごいんです。透明感があって水平に全部見えるわけですよ。

─すごい……そんな状況で飲んでみたい。吉田類さんがお酒を楽しく飲むために心がけていることはありますか?

吉田:体を動かすことです! この前もジム行って、へとへとに疲れたんですが、その後仕事があったことを思い出すなんてこともありましたが(笑)、それでも体動かしたらお酒も美味しくなります。僕は結構、体鍛えてますよ。時間に合わせて燃焼させるんですが、様々なパターンのメニューを1時間たっぷりやります。

─おせちに話が戻りますが、今回のお重はどんな風に楽しんでいただきたいですか?

吉田:ズバリ、家族で。お正月の前から楽しんでいただきたいですね。僕もそうしてみたいと思ってます。これらの食材も、こうして集まることでハレの日の食べ物に仕上がっていると思います。ハッピーになるためのおつまみだと考えていただければ! みんなでコミュニケーション取ってほしいですね。

─お酒大好きな皆さんにメッセージをお願いします

吉田:お酒については、たった一つ。ハッピーになるために飲むものです。その前提があるので、体のことをいたわりながら飲むとか、あるいは適切なディスタンスを忘れないで飲むとか、「大人の飲み方」を忘れないことが大切ですね。僕は「酒場の間合い」と呼んでるんですけれども、大人としての間合いを保とうよ、と言いたいですね。
これはずっと自分の信念として貫いています。
お酒飲んで不幸になるようなことがあったら意味が無いですから。お酒の神様に失礼の無いように、ということです。

─肝に銘じます。あと、運動もします

吉田:それ、絶対必要ですよ!(笑)

─ありがとうございました!

にこやかに淀みない口調で応対してくれた吉田類さんでした。お酒好きの間違いないチョイスが詰まったおせち、年末年始に確かめてみたいですよね……!
大丸松坂屋の2023年特別企画おせちは、12月22日(木)午前10時までが承り期間となっています。

大丸・松坂屋 2023年の特別企画おせち 公式ページ
https://www.daimaru-matsuzakaya.jp/osechi/dm-special/

情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 吉田類さんの語る「最高の一杯」とは? お酒の飲み方とおせちについて聞いてみた