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紅茶にミルクとスパイス、砂糖を入れるマサラチャイは、19世紀頃のインドで生まれました。インド式のチャイはスパイスとミルクに加え、砂糖をたっぷり入れて非常に甘いのが特徴です。なぜこのような紅茶の飲み方が生まれたのでしょうか。
19世紀、イギリスの植民地だったインドでは、イギリスに輸出するための茶葉を栽培していました。良質な茶葉はすべてイギリスへ輸出され、インド国内には質の劣る茶葉しかありませんでした。
そこで、味が良くない茶葉を美味しく飲むために考え出されたのが、茶葉に砂糖とミルク、スパイスを加えたチャイであったと言われています。カレーに代表されるように、普段からスパイスを多用するインドの人々の知恵と工夫によって誕生したのがチャイなのです。
ここでは、ホールスパイスを使った本格的なチャイの作り方をご紹介します。インド式よりも砂糖の量を減らして、やさしい甘さのレシピに仕上げました。牛乳の代わりに豆乳やアーモンドミルクでも作れます。
尚、チャイは温かくして飲むだけでなく、冷やして飲むこともできます。アイスチャイを楽しみたいときは、完成したチャイの粗熱を取り、容器に移して冷蔵庫に入れて冷やします。季節や体調に合わせて、ホットチャイやアイスチャイを楽しみましょう。
チャイに使われるスパイスの特徴と、期待できる効果・効能をまとめました。
シナモンはお菓子やパンなどに使われる甘い香りのスパイス。体を温める作用があり、漢方薬にも使われています。冷えに悩む女性におすすめです。
バニラのような甘い香りの中にピリリとした刺激を感じる、独特な香りのクローブ。胃腸を温める効果があり、冷えから起こる胃腸の不調を改善する効果が期待できます。
カルダモンは清涼感のある香りと、ピリッとした辛みが特徴のスパイスです。消化促進作用がある他、強い香りが口臭予防にも役立ちます。
ブラックペッパーには強い辛みがあり、カレーなどさまざまな料理に使われています。脂肪燃焼作用があり、ダイエットをしたい方にも注目されているスパイスです。
ただし、摂り過ぎると消化器官に負担をかけてしまう可能性があるため、使い過ぎないように気をつけましょう。
ショウガは和食やエスニック料理など、幅広い料理に使われているスパイスです。体を温め、新陳代謝を促進する作用があり、漢方薬にも使われています。
チャイに使われるスパイスには体を温める作用があるものが多く、特に冷えが気になる女性にはうれしいですね。体が冷える時に温かいチャイを飲むと、内側からじんわりと体を温めながら、紅茶やスパイスの香りを楽しむこともできます。
植民地時代のインドの人々が創意工夫を凝らすことで生まれた美味しいチャイ。ティータイムに取り入れて楽しんでみてはいかがでしょうか。