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それでは肩こりを解消させるには何が必要でしょうか。前述したように、肩こりを起こす要因として血行不良が挙げられるので、血流改善が必要となります。
血流改善にはストレッチが有効のように思えますが、それよりも筋トレが有効と言えます。なぜなら筋肉には「運動を起こす」という働きの他にも、血液やリンパ液を末梢から中枢へ向かって送り出す「筋ポンプ作用」があるからです。
特にふくらはぎなどの下肢の筋肉の機能が低下すると、脚に滞留した血液やリンパ液を中枢に向かって送り出すことができず、血流が悪くなってしまいます。そこで血流を改善して肩こり解消につなげるためには、下肢筋群を強化するエクササイズを行うようにします。
また、姿勢が悪いと、いくら下肢筋群を強化するエクササイズを行って筋ポンプ作用を高めたとしても、肩首まわりの血流は改善されないままと言えます。
上背部が丸まって、頭がやや前方に突き出た「猫背の姿勢」になると、頭の重さは通常の倍以上にまで膨れ上がると言われています。例えば体重が50kgの人であれば頭の重さはその10%、すなわち5kgとなるのですが、頭の位置がほんの数センチ前にずれただけで、10kg以上の重さにまで膨れ上がってしまうのです!
この10kg以上の頭を首まわりの筋肉が支え続けることになるため、筋肉は緊張した状態が続き血行不良を起こしてしまいます。そのため筋トレによる血流改善と合わせて、猫背の姿勢を改善させることも必要となります。
肩こり解消につなげるには、筋トレによる血流改善と猫背の姿勢を改善させることが必要です。
では具体的にどのようなエクササイズを行ったらよいか、ご紹介していきましょう。用意しておきたいのは、ダンベル一組もしくは水を入れた500mlペットボトル2本だけです。なるべく滑りにくい床の上で、周りに障害物がない環境で行うようにしましょう。
では、始めていきましょう!
15~20回を1分程度の休憩を入れながら、3セット行います。
肩甲骨内転筋ではなく腰の筋肉に効いてしまっている場合、上体を起こし過ぎてしまっていることが考えられます。そうすると腰への負担も大きくなってしまうので、あくまでもミゾオチから下の部分は床から離さないようにしましょう。
また、頭を上げてしまうと頚椎への負担が大きくなってしまうので、頭を上げないようにします。目線は斜め前方に向けるようにします。
10回を1分間の休憩を入れながら、3~5セット行います。
手ではなく肘で引き上げていくようにすると、背中の筋肉への効果が感じられるようになります。肘でウエイトを引き上げていくためには、エクササイズ中は肘がグリップの真上に位置するようにしましょう。
また、エクササイズ中は背中のラインをまっすぐに保つようにしましょう。そうすることで広背筋だけでなく、背骨に沿って走行している「脊柱起立筋」にも効かせることができます。
頭を上げてしまうと背中を反らしやすくなるので、肩甲骨内転筋群へのエクササイズと同様に頭を上げないようにします。
10回を1分間の休憩を入れながら、3~5セット行います。
膝への負担を少なくして大殿筋とハムストリングスに効かせるコツは、お尻を軽く後ろに突き出すようにすることです。そうすることで膝が前に突き出しにくくなる上、股関節の曲げ伸ばし動作が行いやすくなるからです。
15~20回を、1分程度の休憩を入れながら3セット行います。
ふくらはぎの筋肉にしっかりと負荷がかかるようにするために、エクササイズ中は足の真上に頭が位置するようにしましょう。
ウォーキングやジョギングなどといった、低強度で長時間続けられるエクササイズを行います。軽く息が弾む程度の強度で、15~20分程度行うようにします。
有酸素運動も低強度で行えば血流促進効果が期待できるので、肩こり解消につながると言えます。
この5つのエクササイズを、合間に休養日を挟みながら、週に3回行うようにしてみましょう。すると、肩こりの悩みから解放されるハズです!
肩こりはストレッチとエクササイズで十分解消できるものです。肩こりでお悩みの方、早速実践してみましょう!