Venture Beatによれば、Rec Roomを開発したAgainst Gravityが500万ドル(約5.6億円)もの資金を獲得したという。


Rec Roomとは


Rec Roomは、世界中のプレイヤーと一緒に遊べるソーシャルVRゲームだ。派手なエフェクトや美しいVR映像をウリにしたゲームではないものの、水鉄砲で打ち合うサバイバルゲームや卓球といったミニゲームをプレイできる。


このRec Roomの特長は、ソーシャル要素をVRコンテンツへと落とし込んでいるところだろう。Rec Roomに用意された全てのミニゲームは、対人プレイが前提となっている。一緒にVRゲームをしてくれるようなフレンドがいないぼっちには厳しい仕様だ。


しかし、心配する必要はない。Rec Roomはボイスチャットに対応しているので、簡単にコミュニケーションが可能だ。英語に自信がない・ボイスチャットが恥ずかしいならばジェスチャーによる意思表示だけでもなんとかなる。アーリーアクセスで無料プレイが可能なので、ユーザが多いのも嬉しい。


少し古い記事なので現在のバージョンではないが、VRInsideでもレビュー記事を掲載している。各ゲームの詳細は省略するので、こちらの記事で。


Steamでのレビュー



Steamでも、レビューは圧倒的に好評だ。日本語での声としては、


みんなクッソフレンドリーだからコミュ障でも安心!


壁相手に卓球の練習してたら「一緒にやろうぜ、おい聞こえてるんだろ?おいぃ?」みたいな感じで妙にハイテンションなジェスチャーで動き回られるそんなゲーム


と、コミュニケーションに重点が置かれたゲームであることが伺える。


反面、低評価レビュー(英語)は


「ゲームは良いが、コミュニティがセクハラや人種差別でひどい」


「ゲームはとても面白いが、モラルの無いユーザがたくさんいる」


といった内容になっている。ゲーム自体の評価は高いのだが、良くも悪くもユーザの質が問題のようだ。ソーシャルVRにおいても、一般的なオンラインゲームと同様にモラルを維持するための措置(禁止ワードやアカウントの利用停止)が必要になりそうだ。


Rec Room開発者のコメント


Against GravityのCEOはGames Beatのインタビューに対して答えている。

「私たちは、ユーザにちょっとしたおもちゃを提供することでコミュニケーションを活発にさせたかったのです」


彼らが望んでいたのはただのチャットルームを作ることではなく、コミュニケーションの場としてのコミュニティを作ることだった。ソーシャルVRとしてこの方向性が正しいことは、Rec Roomの人気が裏付けている。


これまでのRec Room



これまでに、Rec Roomでは100万回以上のゲームが行われている。2016年の後半、プレイヤー数は10万人に上った。サバイバルゲームで発射されたペイントボールの数は10億近いという。


ユーザの平均プレイ時間は35分だ。そこまで長くないように思われるかもしれない。しかし、「値段分は遊ぼう」と思わせる有料コンテンツと違って無料であることを考えれば悪い数字ではないはずだ。


これからのRec Room



近いうちに、協力プレイできるクエストが追加されるという。4人でパーティを組んでモンスターやトロールと戦い、アイテムを収集する内容らしい。わずかな情報からすると一般的なMMORPGに近く、これまでにRec Roomで提供されてきたミニゲームとは一線を画するものになるのかもしれない。


ただ、武器の使用法はVRならではのものになるようだ。モーションコントローラーを剣や弓のように扱うことになるだろう。


開発者が狙うのは、Rec Roomでユーザが世界中に友人を作るようになることだ。その障壁を取り除くため、嫌がらせを制限するようなシステムも導入していくという。


今回500万ドルという巨額の投資が行われたのは、こうしたソーシャルVRとしてのRec Roomに対する期待からだろう。新たなゲームが追加され、コミュニティのモラルが向上してユーザにとって楽しめるVRコンテンツとなることができるだろうか。


 


参照元サイト名:Against Gravity

URL:https://www.againstgrav.com/rec-room/


参照元サイト名:Steam

URL:http://store.steampowered.com/app/471710/?l=japanese


参照元サイト名:Venture Beat

URL:http://venturebeat.com/2017/02/02/rec-room-social-vr-app-creator-against-gravity-raises-5-million/


 


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情報提供元: VR Inside
記事名:「 ソーシャルVRアプリの時代が来るか?Rec Roomを開発したAgainst Gravityが500万ドルの資金調達