テレビCMなどでよく耳にする、家具・インテリア販売大手「ニトリ」のキャッチコピー。筆者はつい最近まで「お値段以上ニトリ」と認識しておりました。

 では実際はどうなのかというと、そもそも「お値段以上」ではなく「お、ねだん以上。」と表記されており、若干意味合いが変わってきそうです。この表記には一体どのような意味が込められているのでしょうか。

◼お、ねだん以上。ニトリとは

 ニトリのキャッチコピー「お、ねだん以上。ニトリ」というのはよく耳にするフレーズですが、CMだけでなく公式サイトや店内のポスターなどでも展開されています。

 本当に「お値段以上」ではなく「お、ねだん以上。」なのか、確認してみますと、やはり公式ホームページも、店内ポスターも「お、ねだん以上。」(もしくは「お、ねだん以上」)となっておりました。

 長い間、自分は何を勘違いしていたのか……と自問自答させられたのですが、やはり何度確認しても「お、ねだん以上。」が正解。

 では「お、ねだん以上。」は一体どのような意味があるのでしょうか。今までは「値段以上のサービス(商品)を提供する」という意味で考えておりましたが、どうやらこのフレーズにはもう少し深い意味が込められているようです。

◼「お、ねだん以上。」の意味

 「お、ねだん以上。」について詳しく調べてみると、公式サイトにそのヒントとなる内容が記載されていました。
 

▼お客様の期待を上回る価格設定

 「お、ねだん以上。」について、詳しく紹介されているのが「お、ねだん以上。」創造ストーリーというページです。

 該当ページに「お客様の期待を上回る価格設定」という記載があります。たとえばネットが火付け役となって一大ブームを巻き起こした「スキレット鍋」についての開発秘話に関しては次のとおり。

魅力があるのに、価格がネックとなって市場に浸透していない商品は意外と多いもの。
そんな“隠れた人気商品”を研究して、お求め安い価格で提供し、お客様が気軽に購入いただけるようにすることも、ニトリが提案する“豊かさ”の一つ。
(引用:株式会社ニトリ

 つまり「お客様の期待を上回る価格設定」も「お、ねだん以上。」に込めた意味の一つであると考えられます。本件に関しては、筆者が想像(期待)していた意味に近いものと感じました。

▼何が有益かを追求

 また、商品・サービス提供による豊かな暮らしへの貢献のページには以下のような記載があります。

お客様の「不平・不満・不便」の解決を最優先に考え、常にお客様の立場に立って、何が有益かを追求し続けています
(引用:株式会社ニトリ

 何が有益であるか追求する、常にお客様目線に立つ、研究熱心な企業ならではの飽くなき挑戦とビジョンはまさに「お、ねだん以上。」ですね。

 もちろん「お、ねだん以上。」の概念はこれにとどまらず、他にも様々な思いが込められていると感じます。

◼念の為、株式会社ニトリに確認をしてみました

 念の為本件に関し「株式会社ニトリ」側に確認してみました。すると、ホームページに記載してあるとおりで間違いないそうです。

また、「お、ねだん以上。」の概念は固定するものでなく、十人十色の見解があってよいのではないか、と対応してくださった担当者。

 以上を踏まえると「お、ねだん以上。」という言葉の響きは、単純に「値段の安さ」ということだけでなく、様々な意味合いが込められているようです。

(たまちゃん)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 知らんかった!ニトリのキャッチコピーは「お値段以上ニトリ」ではない!?実際は……