1.悲しまないで

人間の医療界では、すでに意識のない状態でも耳は聞こえている可能性が高いといわれていますが、猫も同様に最期まで聴覚は残ります。

そのため、近くにいるのに自分の名前を何度も呼んだり、大泣きしたりすると、猫にとっては理由がわからずに困惑の気持ちを持ったまま旅立つことになってしまうでしょう。

体を自由に動かせなくなった猫は、いっそう不安な状況から逃げ出したいはずです。

これまで長く一緒にいた猫ほど飼い主さんを心配していますから、愛猫はきっと「悲しまないで」と伝えたいはずです。

もし愛猫がこちらを見たら「大丈夫だよ」とひとこと言ってあげましょう。

2.見守っているよ

疲れて帰宅したときも、テレビを見て一喜一憂していたときも、家族で言い合いをしていたときも、愛猫はそっと見守ってくれたでしょう。

毎日の安定を好む猫にとっては、はじめておうちにきた日も、去年の夏の日も、今年のお正月も、昨日も明日も変わらず同じ「いま」なのです。

そして、それは亡くなる直前でも亡くなった後でも変わらないでしょう。

猫はいつもと同じように飼い主さんを大切に感じていますから、これまで通り、愛情をこめてたくさん撫でてあげましょう。

3.ありがとう

自分の死期を悟った者が、お世話してくれた人に対して「ありがとう」と感謝の気持ちを持つのは人も猫も変わりません。

死期が近づいた猫は、急に元気になる「中治り(なかなおり)」という現象が起こります。あくまでも一時的なのですが、まるで元気が出てきたように見えることがあります。これは人間にも見られる現象です。

何日も寝たきりだった猫が、弱った身体をおして自分から飼い主さんに甘えてきたり、大好きだった食べものを一生懸命食べようとしたりして、元気だったころの時間を再現しようとするのです。

猫は言葉を使って感謝を伝えることはできませんが、その行動でこれまでの感謝を伝えようとしています。しっかりと受け取ってあげてください。

ペットロスについて

最愛の猫とのお別れを経験すると、多くの人が悲しみや罪悪感、喪失感、やり場のない怒りのようなものを感じます。これは人間の感情として、いたって普通のことなので何も心配する必要はありません。

しかし、なかには、ひどいペットロスに陥ってしまう人がいます。罪悪感や不安感がぬぐえず絶望し、食欲不振や不眠を伴って、日常生活にも支障が出てきてしまうのです。

愛猫を失ったことがある飼い主さんの中には、「しかたがない」「また新しい猫を飼えばいい」など、身近な人からの無情な励ましや叱咤で孤独感を抱いたことがある人も少なくないようです。

あまりにも周囲が共感してくれない場合には、同じ経験をした人たちと交流を持つことが大切です。

お別れが苦しいのは、愛情があったからこそ。重度のペットロスに陥らないためにも、つらいときには悲しんで泣き、気持ちをため込まないようにしましょう。

まとめ

この記事では、猫が亡くなる直前に伝えたいことを紹介しました。

猫がお別れのときに伝えたいことは、飼い主さんへの「心配」と「励まし」と「感謝」です。

猫が自分の生や死にどれくらいの理解度があるかはわかっていません。一方で、飼い猫は、自然下で単独生活する猫と比べて、社会的感情が顕著であることが研究の結果からわかっています。

つまり愛猫は、飼い主を大切な家族だと認識しているのです。

これまでに築いたつながりは、決して途切れることがありません。愛猫と過ごす時間は有限ですから、悔いのないよう接してあげましょう。


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情報提供元: ねこちゃんホンポ
記事名:「 猫が『亡くなる直前』に飼い主さんに伝えたいこと3つ 愛猫が残してくれる最期のメッセージとは?