東京・中野区の老人ホームで、職員だった25歳の男が入所者の83歳の男性を殺害したとして逮捕されました。「勤務態度はまじめだった」という男。いったい何が起きたのでしょうか。
 JNNが捉えた任意同行の瞬間。捜査員に囲まれた男が、淡々とした様子で車に乗り込みます。男は、東京・中野区にある老人ホーム「ニチイホーム鷺ノ宮」の元職員・皆川久容疑者(25)で、その後、殺人の疑いで逮捕されました。業界大手の老人ホームで何があったのでしょうか。

 警視庁によりますと、皆川容疑者は今年8月、老人ホームの浴槽に入所者の藤沢皖さん(83)を投げ込み、溺死させた疑いが持たれています。藤沢さんはパーキンソン病で自由に身動きがとれなかったといいます。

 「ナースコールが鳴って目を離したら溺れていた」

 当時、警視庁に対し、このように説明していた皆川容疑者。しかし、実際にはナースコールが鳴った記録は無く、うその説明をしていました。

 皆川容疑者の近所の人は・・・
 「真面目というか、物静かな、ごく普通の静かな青年みたいな感じ」(皆川容疑者の近所の人)

 一方、藤沢さんは元教員で、帰国子女教育に関する本を多数執筆したほか、20年ほど前には大阪の高校で校長をつとめるなど教育熱心だったということです。

 「日本の良かったところと悪かったところとか、あるいはそれぞれの国で良いところを発見したり」(藤沢皖さん・1991年)

校長を務めていた高校の関係者は・・・
 「本当に優しい、温かい、そばにいるだけで包まれるような」(関西学院千里国際中等部・高等部 井藤眞由美校長)

 「世界の子どもが一緒に学ぶ環境を作り、その中で若い子が育っていって、将来の世の中をつくっていく理想を固く持っていた」(高校の教師)

 そして、皆川容疑者が勤めていた老人ホームの運営会社が会見を開きました。
 「今般このような事態になったことを改めて深くおわび申し上げます。(皆川容疑者は) 勤務態度についても欠勤や遅刻もなく、ほとんど真面目に勤務していた」(ニチイケアパレスの会見)

 犯行に及んだ動機は何だったのでしょうか。

 「風呂に入れている最中にも排便されて怒りが収まらなかった」

 警視庁は、皆川容疑者が介護のストレスから犯行に及んだとみて、捜査を進めています。(14日18:02)