コソボ、独立宣言から10年 治安部隊のパレード開催

【2月19日 AFP】コソボは17日、セルビアからの独立宣言10年を迎え、首都プリシュティナではさまざまな祝賀行事が行われた。翌18日には治安部隊のパレードが開催された。多数派アルバニア系住民にとって独立は誇りだが、セルビアなどの根強い反対によりコソボはいまだ主権国家となり得ていない。

　1998年、セルビアの自治州だったコソボでアルバニア系住民の武装組織とユーゴスラビア連邦（当時）のセルビア治安部隊との対立は本格的な戦闘に発展し、アルバニア系住民を主として1万3000人が死亡。翌年、北大西洋条約機構（NATO）軍が実施したセルビア空爆によりセルビアはコソボから撤退した。独自の軍隊を持たないコソボは国連（UN）の暫定統治下に入り、米国をはじめとする欧米主要国の支持を受けて2008年2月17日にセルビアからの独立を宣言した。

　以来、これまでの10年間に110か国以上がコソボの独立を承認しているが、セルビアをはじめ数十か国がまだ承認していない。コソボの独立を認めていないロシアは国連安全保障理事会（UN Security Council）で拒否権を発動しコソボの国連加盟を妨げている。欧州連合（EU）加盟国でもスペインとギリシャなど5か国がコソボの独立を承認していない。映像は、治安部隊などによるパレード。18日撮影。(c)AFP/AFPBB News