【8月11日 AFP】搭乗便がキャンセルされたにもかかわらず払い戻しがなく、カタールに足止めされていたアルゼンチンの家族が、サッカーのフランス・リーグ1のチーム、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-Germain、PSG)の裕福なオーナーの支援によって9日、数週間ぶりに故郷へ帰国した。

 アルゼンチン出身の女性、バレリア・マルシリ(Valeria Marsili)さん(42)は3人の娘を連れ、カタールでシェフとして働く夫で子どもたちの父親のガブリエル・アグエロ(Gabriel Aguero)さんのもとを訪ねていた。だが、周辺のアラブ諸国がカタールと国交を断絶した6月5日、帰国のために予定していた搭乗便がキャンセルされた。しかし払い戻しはなく、新たな航空チケット代、6000ドル(約66万円)を払う余裕は家族にはなかった。

 AFPがこの状況を報じたところ、アルゼンチン代表でPSGに所属するハビエル・パストーレ(Javier Pastore)選手の代理人であるマルセロ・シモニアン(Marcelo Simonian)氏の息子から家族に支援の申し出が届いた。

 シモニアン氏は、PSGを所有するカタール・スポーツ・インベストメンツ(Qatar Sports Investments、QSI)のナセル・アル・ケライフィ(Nasser Al-Khelaifi)会長に、息子から聞いた話を伝えた。するとナセル氏は「自分がこの問題に対応し、解決する」と言ったという。シモニアン氏によると、ナセル氏の介入によって、カタール政府から無料で新たな航空券が家族のもとに届いたという。

 マルシリさんと娘3人はドーハ(Doha)発、ブラジル・サンパウロ(Sao Paulo)経由のカタール航空(Qatar Airways)の旅客機で9日夜、アルゼンチンのブエノスアイレス(Buenos Aires)に到着し、20時間以上のフライトで疲れたが「幸運なことに帰国できた」と喜びを語った。(c)AFP/AFPBB News