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沖縄県民大会の7万人集会は収容人員を大幅に超える消防法違反? サバ読みがまかり通る”主催者発表”の功罪



8月11日、時折激しい雨が降りしきる沖縄・那覇市で沖縄県民大会(主催:オール沖縄会議)が行われた。今大会は「土砂投入を許さない! ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める」をテーマに掲げ、県内のみならずお笑い芸人のウーマンラッシュアワー・村本大輔氏(37)、ジャーナリストの鎌田慧氏(80)ら全国から多くの参加者が集まった。


この日、会場となった奥武山(オウノヤマ)陸上競技場を訪れたのは主催者発表で「7万人」。悪天候の中、142.3万人の沖縄県の「県民」大会としては驚愕の数字といえる。


沖縄県民大会。7万人の参加者で成功しました。 pic.twitter.com/Tww1wvFQDA

— 有田芳生 (@aritayoshifu) 2018年8月11日


だが、web上のSNSや掲示板では、この7万人という数字を巡り、「どう見ても7万人には見えない」「もし本当に7万人なら消防法違反では?」との議論が持ち上がっている。


たしかに球場や競技場も防火対象物であり、収容できる人員が広さや避難経路に応じて算定されている。これを無視して過剰な人員を招き入れれば、万一の際に避難行動ができず、パニックを誘発するおそれがある。それゆえ、防火管理者は「消防法施行規則第1条」の収容人員を目安にして「これをはるかに超えるような人員を収容することのないよう配慮しなければならない」はずなのだ。


スポーツコミッション沖縄のサイトによれば、奥武山陸上競技場の収容人数は約9000人とある。もしここに、本当に7万人が(入れ替わりによる人数減はあっても)詰め掛けていたのなら消防法違反は免れない。


消防庁総務課はNEW’S VISION編集部の取材に対して、以下のように答えている。


「9000人の会場に7万人ですか……(驚いた様子で)。同競技場も分類に応じて、算定された目安となる収容人数が決まっているはずです。しかし、一時的な催し事(イベント)に対しては、収容人数を上回ってしまっても基本的な罰則がないのが実情です。ただ、主催者はあらかじめ地元の管轄警察や消防本部に来場人数など相談して、届け出が必要になります(地方自治体による)」


7万人の来場を罰する規定はないようだ。しかし、18年6月21日の『琉球新報』によれば主催者側は「3万人以上の参加を目指す」と来場目標を掲げている。だとすれば、主催者と競技場管理者との間で交わされたイベント内容の相違も考えられる。奥武山公園運営管理事務所が盆休暇だったため、残念ながら届け出の有無等は確認できなかった。


ともあれ、7万人規模で開催されたアーティストのライブや、スポーツ観戦の風景などと並べれば、その規模でないことは明らかである。主催者側の無責任な来場者数「サバ読み」が法的罰則はなくとも、安全管理の上で社会的な物議を生んでいるのは問題だろう。純粋な沖縄”県民”の声がバイアスや水増しなく、日本全国に届くことを願いたい。


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