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企業名由来の地名・地名由来の企業名【日本地図の秘密7】


日本地図には県境や地名、地形、歴史などの秘密が隠されています。そんな日本の秘密をひも解くと、これまで知らなかった日本の姿が見えてくるかもしれません。そこで、『知れば知るほど面白い!日本地図150の秘密』(日本地理研究会編/彩図社)から、日本の地理にまつわる豆知識を抜粋して紹介します。
愛知県豊田市
愛知県豊田市


 

1959年、日本初の企業名を冠した自治体が誕生


東京都渋谷区恵比寿
恵比寿 cowardlion / Shutterstock.com

企業名に由来する地名は日本各地に存在します。愛知県豊田(とよた)市もその一つです。豊田市の前身、愛知県挙母(ころも)市は、トヨタ自動車の国内初の乗用車専用生産工場が置かれた土地でした。そのため、住民の多くが白動車産業に従事していました。市民の8割近くがトヨタ自動車と関わりを持っていたため、商工会議所による市名変更の要望が出たときも賛成する人が多かったのです。こうして1959年、日本初の企業名を冠した自治体が誕生することになったのです。

この他にも、日本麦酒醸造会社(現・サッポロビール)が工場を設置した土地は、販売した「ヱビスビール」に由来する「恵比寿」という地名になりましたし、川崎重工のように全国各地に企業名が採用されている土地もあります。群馬県太田市には、富士重工業(現・スバル)が販売する自動車「スバル」にちなんだ「スバル町」という地名があるなど、枚挙に遑(いとま)がありません。

地名に由来する企業も多い


三重県・五十鈴川
逆に、地名に由来する企業もかなり多いです。いすゞ自動車は伊勢神宮境内にある五十鈴川(いすずがわ)に由来しますし、同じ自動車メーカーの日野自動車も東京都日野市が由来の企業です。

電気機器メーカーのオムロンの企業名にも地名が含まれています。太平洋戦争時の空爆から逃れるため工場を建設した場所が京都市の御室(おむろ)だったことに由来する企業名です。大阪や東京に置かれた生産工場や事務所は戦災で焼失してしまったため、拠点を京都に移し、1959年にブランド「OMRON」を商標登録し、1990年には社名を立石電機からオムロンに変更しました。

このように、企業名と地名が表裏一体の関係にある地域は多いです。企業名が創業者の名前に由来する場合は、シャープの旧名・早川電機工業を基に命名された栃木県矢板市早川町のように、人名が地名になることもあります。

【企業由来の主な地名】
北海道旭川市パルプ町(日本パルプ)
岩手県久慈市川崎町(川崎製鉄)
宮城県仙台市青葉区ニッカ(ニッカウヰスキー)
群馬県太田市スバル町(富士重工業)『スバル』(のち会社名もスバルに)
東京都渋谷区恵比寿(日本麦酒醸造会社)『ヱビスビール』
静岡県静岡市清水区日立町(日立製作所)
愛知県豊田市トヨタ町(トヨタ自動車)
大阪府摂津市阪急正雀(阪急電鉄)
兵庫県伊丹市若菱町(三菱電機)
香川県坂出市川崎町(川崎重工)
福岡県大牟田市合成町(三池合成工業)(現・三井化学)
トヨタや川崎重工、日立製作所など、日本の産業を支えた企業は住民にも好かれ、地名になることが多かった

【出典】
知れば知るほど面白い!日本地図150の秘密』(日本地理研究会編/彩図社)

[All photos by Shutterstock.com]

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