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話題の古墳を関東で! まりこふんさんおすすめ4選




はじめに


十数年前に音楽活動の合間に仁徳天皇陵古墳に行ったのがきっかけで古墳の曲が生まれ、古墳を巡るようになったというまりこふんさん。今では「古墳にコーフン協会」を設立し、会長を務めるまでになった彼女に、初心者にもおすすめの、都内近郊の古墳を教えていただきました。仁徳天皇陵を含む「百舌鳥・古市古墳群」が世界遺産登録目前の今、古墳を愛でる旅に出ませんか?

古墳とは


3世紀後半から約400年の間につくられた、各地の王など有力者たちの墳丘上の墓のこと。全国各地で16万基(平成13年文化庁調べ)が確認されていて、今なお発見され続けています。先人たちへの敬意を忘れずに、お墓参りのような気持ちで訪れたいですね。まるで宇宙基地!? 見た目が“ワンダ墳”な保渡田(ほとだ)古墳群<群馬県>

まるで宇宙基地!? 見た目が“ワンダ墳”な保渡田(ほとだ)古墳群<群馬県>


Photo:まりこふん

──これまで3,000基以上の古墳を巡る旅をしてこられたなかで、古墳巡りをしたことがない人にとっても行きやすく、印象に残る古墳というとどこが思い浮かびますか?

保渡田古墳群は驚きと感動を与えてくれます。初めて古墳を見る方でも、八幡塚古墳が見えた瞬間に「わぁ!」と歓声が上がるくらい見た目がワンダ墳(ワンダフル+古墳)なんです。整備されていて、生まれたて(建設当初)の古墳の姿が見られます。古墳は緑のイメージがあると思いますが、最初からその姿ではないので。本来は、土が盛られた状態の茶色か、土が盛られた後に「葺石(ふきいし)」と呼ばれる河原石や礫石で土を固める作業をした灰色のどちらかなのです。1500年の時を経て、草が生えたりして緑化していく。大きくて灰色でピカーッと光り、ロボットのような古墳(私は「ロボ古墳」と呼んでいます)は、近代的に見えるから不思議です。

埋葬施設にも入れて、そこには棺も残っているなど発掘調査した当時のママの姿が。動物埴輪や人物埴輪を始めとした6,000本のレプリカの埴輪も並んでいて大迫力です。
他にも緑が多い井出二子山古墳や、かわいい古墳グッズがいっぱいの「かみつけの里博物館」、保渡田古墳群に飾る円筒埴輪がつくれる「はにわ工房」など、古墳の魅力の要素が詰まっている、初心者一押しの古墳です。


◆保渡田古墳群
住所:群馬県高崎市保渡田町2000-1
電話番号:027-373-8880(かみつけの里博物館)
時間:なし(かみつけの里博物館:9:30~17:00)
定休日:年中無休(かみつけの里博物館:火曜)
アクセス:高崎駅⇒[JR信越本線約3分] ⇒北高崎駅⇒群馬バス[005] ⇒秋葉前⇒徒歩約5分
1日中いても飽きない、テーマパークのようなさきたま古墳群<埼玉県>

1日中いても飽きない、テーマパークのようなさきたま古墳群<埼玉県>


Photo:まりこふん

──そのように楽しく巡れる古墳はほかにもありますか?

さきたま古墳群は前方後円墳8基、円墳1基で全9基の古墳がありますが、それぞれ違いがあるので、見比べられていいですね。密集しているので半日もあれば巡れます。
稲荷山古墳(写真手前)からは国宝の金錯銘鉄剣が出土していて、資料館に展示されているのでぜひ見てもらいたいです。日本最大級の円墳・丸墓山古墳(写真奥)は石田光成が忍城を攻める際に陣を構えた古墳。将軍山古墳は、古墳の中に当時の埋葬の様子の展示があり、分かりやすくて◎。

周りに「古墳まんじゅう」など、古墳フードを置いているお土産処があるのも面白いです。また、埴輪がつくれる「はにわの館」がおすすめ。当時の埴輪の作り方を教えてもらえて、作り終わったら、乾かして焼いて宅配便で届けてくれるサービスもあるのが嬉しいところです。

古墳散策や埴輪作り、埼玉のB級グルメのランチ、お土産購入と、1日中のんびりいられる、テーマパークのような古墳群ですよ。


◆さきたま古墳群
住所:埼玉県行田市埼玉5239-2(はにわの館)
電話番号:048-559-4599(はにわの館)
時間:なし(はにわの館:9:00~16:30)
定休日:年中無休(はにわの館:月曜、祝祭日、年末年始)
アクセス:上野駅⇒[JR高崎線約1時間] ⇒吹上駅⇒朝日バス⇒産業道路⇒徒歩約12分
“墳スタ映え”確実なタワー目指して。牛伏古墳群<茨城県>

“墳スタ映え”確実なタワー目指して。牛伏古墳群<茨城県>


Photo:まりこふん

──レジャー感覚の古墳なら、家族でも楽しめそうですね。

牛伏古墳群も楽しみ方がたくさんありますよ。「くれふしの里古墳公園」として整備されている古墳群ですが、なんといっても「はに丸タワー」が最高の墳スタ映え(古墳+インスタ映え)スポット。展望台になっていて、前方後円墳を上から見ることができます。すぐ近くで古墳を上から眺められる場所は貴重です。
古墳の種類はさまざまで、古墳の上に現代の墓が建っていたり、気づかないほど小さい円墳が3つ並んでいたり。どこにどんな古墳があるのか探しながら公園内奥にあるはに丸タワーに向かって行くさまはまるで宝探しです。東屋があるので、はに丸タワーや古墳を眺めながらご飯を食べる“墳ピク(古墳+ピクニック)”にもいいですね。


◆牛伏古墳群(くれふしの里古墳公園)
住所:茨城県水戸市牛伏町201番地-2
電話番号:029-269-5090(埋蔵文化財センター)
時間:なし(はに丸タワー:4月1日~9月30日 9:00~17:00、10月1日~3月31日 9:00~16:00)
定休日:年中無休(はに丸タワー:年始)
アクセス:上野駅⇒[JR常磐線特急約1時間10分]⇒友部駅⇒[JR常磐線約5分] ⇒赤塚駅⇒[バス約10分]⇒大足⇒徒歩約15分
110基以上の巨大古墳群! 龍角寺古墳群<千葉県>

110基以上の巨大古墳群! 龍角寺古墳群<千葉県>


Photo:まりこふん

──古墳に地域差というのはありますか?

九州では埴輪のような役割として石で作った「石人」を置いたりしている古墳もあるなど、地域差はあります。例えば千葉は石があまり採れない地域なので、石室(棺を埋葬する部屋のこと)が小さい傾向が。110基以上あり、全国的にも有名な龍角寺古墳群も、古墳自体はすごく大きいけれど石室が小さいのが見どころ。ピラミッドの形をしている日本最大級の方墳・岩屋古墳の石室は柵が閉まっていて覗いて鑑賞しますが、年に何回か柵が開くタイミングがあるので、その時期を狙って行っても。
Photo:まりこふん

また、「房総風土記の丘・資料館」で地図を手に入れて、展示されている埴輪を見て、その埴輪が出土した古墳はどこか探すのが面白いと思います。写真の円墳にはバースデーケーキのロウソクのように埴輪が並んでいるのが魅力。周辺は「房総のむら」として整備されていて、商家の町並みが再現されたエリアでは茶店や蕎麦屋さんが。畳コースターづくりや土器づくりなど、体験モノも充実しているので、女子旅にもぴったりです。


◆龍角寺古墳群
住所:千葉県印旛郡栄町龍角寺1028(千葉県立房総のむら)
電話番号:0476-95-3333(千葉県立房総のむら)
時間:なし(千葉県立房総のむら:9:00~16:30 ※8月11日・12日は20:00まで開館時間延長)
定休日:年中無休(千葉県立房総のむら:月曜、年末年始)
アクセス:安食駅⇒[千葉交通バス竜角寺台車庫行約8分]⇒房総のむら⇒徒歩約3分

おわりに


──「古墳ってただの丘でしょ」って思っていた方のイメージがガラッと変わるような古墳を紹介してくれたまりこふんさん。これを機に、関東圏以外の古墳も巡ってみたいですね。


◆まりこふん
古墳シンガー。2013年、「古墳をゆるく楽しく愛でる」をモットーに「古墳にコーフン協会」を設立、会長を務める。古墳を「かわいい!」という独自の目線でひも解き、「堅苦しい古墳のイメージをカジュアルにしたい」と日々活動中。全国各地のイベントや、TV・ラジオ番組、新聞、雑誌記事などメディアにも多数出演。毎年はとバス主催の「まりこふんと行く古墳バスツアー」を開催中。CDに「古墳deコーフン!」「装飾古墳」他、古墳関連の著書6冊発売中。
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