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トヨタ・ヤリス HYBRID G 室内は? 装備は? 最新の駐車支援システム「トヨタ・チームメイト・アドバンストパーク」は使えるか?


トヨタ新型ヤリス HYBRIDの燃費とレベルの高い走りに驚かされたが、今回は乗り込んでみた室内はどうだろう? 新しい駐車支援システム(7万7000円のオプション)も試してみた。




TEXT &PHOTO◎世良耕太(SERA Kota)

インテリアはちょっとビジネスライク?

トヨタ・ヤリス HYBRID G 全長×全幅×全高:3940mm×1695mm×1500mm ホイールベース:2550mm

 トヨタ・ヤリスは個性の強いエクステリアとは対照的に、インテリアはいささかビジネスライクだ。色や形、素材のアクセントで客に媚びる要素は少なく、どちらかというと実用性に軸足を置いた設計に感じる。試乗車はハイブリッド車だったが、ドライブモードのセレクターは2ペダル車で見慣れたシンプルな直線ゲート式だ。パーキングブレーキは電動ではなく、手動レバー式である。このあたりも、ビジネスライクに感じさせるゆえんだ。




 初めてヤリスに乗り込んだ際、何よりもまず目に付いたのは、ダッシュボードの中央に鎮座する8インチサイズのディスプレイだった。ディスプレイのサイズはC-HRなどと同じだが、ヤリスのほうが室内空間は狭いので、主張が強い。ビジネスホテルのシングルルームと大画面テレビの組み合わせみたいな取り合わせだ。気に入らないのか、というとそんなことはなく、何をするにも大きな画面はありがたい。

パーキングブレーキは機械式(手動レバー式)
シフトレバーも非常にコンベンショナルなつくり

 初めてヤリスに乗り込んだ際、何よりもまず目に付いたのは、ダッシュボードの中央に鎮座する8インチサイズのディスプレイだった。ディスプレイのサイズはC-HRなどと同じだが、ヤリスのほうが室内空間は狭いので、主張が強い。ビジネスホテルのシングルルームと大画面テレビの組み合わせみたいな取り合わせだ。気に入らないのか、というとそんなことはなく、何をするにも大きな画面はありがたい。




 ヤリスは寸法的に狭い室内(前席で過ごす限り、心理的には狭さを感じない)を広く見せる工夫を随所に取り入れているようで、小径ステアリングと小型パッドの採用もそのひとつだ。先代にあたるヴィッツのステアリングは370mm径だったが、新型は365mm。さらに、エアバッグを内蔵したパッドの径は先代の180mmから140mmへと、大幅に小型化している。ステアリングの小顔効果は確かにあるようだ。

室内長×幅×高:1845mm×1430mm×1190mm 乗車定員:5名

エアバッグを内蔵したパッドの径は先代の180mmから140mmへと、大幅に小型化している

 そのステアリングはチルト&テレスコピック機構を備えており、運転席はスライド、リクライニング、上下アジャスターが付いている。ドライビングポジションが決まらなくて落ち着かない、といった困りごととは無縁だ。筆者は座高が高め(身長184cm)なので、シート高さは最下端にセットして運転した。その状態で、ダッシュボードやドアに囲まれた安心感と開放感、それに視界とのバランスは絶妙だと感じた。いっぽう、助手席は着座位置が高いせいか開放感が過多で、もう少し下にもぐり込みたいと感じた。




 筆者が運転席でシート合わせをした状態で後席に移動すると、とても窮屈である。膝頭でシートバックを押し込む格好になる(ドライバーのマッサージ効果にでもなればいいが)。頭上空間もギリギリで、お世辞にも快適とはいえない。ヤリスを購入候補に挙げる際は、比較対象となる競合他車との比較で、後席にどれだけの価値を置くかが判断の分かれ目になりそうだ。

184cmのドライバーが運転姿勢をとったあと、そのまま後席に座ると膝元に余裕はない

 ヤリス・ハイブリッドは「POWER」ボタンを押しても、すぐにはエンジンが始動しない。バッテリーに充分電気エネルギーが残っている場合は、モーターの動力で走りはじめ、加速要求が強くなるか、バッテリー残量が不足した場合に初めてエンジンは始動する。そのときは主にロードノイズに起因する走行音が大きくなっているので、エンジンの音はほとんど気にならない。




 新型コロナウイルスの感染拡大を防止する目的で、カップルやグループで入店しないよう依頼するスーパーマーケットが増えている。その影響だろうか、駐車場に止めたクルマで待機する人が目立つようになってきた。ヤリス・ハイブリッドの場合、バッテリーに充分残量があれば、エンジンを始動せず、蓄えた電気でエアコンを動かし、室内を適温に保つ。残量が減ってくると、発電のためにエンジンを始動する。

 OBD(故障診断用コネクター)から車両情報を取り出してスマホのアプリでモニターしてみたところ、停車時に充電のためにエンジンを回す際の回転数は1300rpm程度であることがわかった。それまではほぼ無音なので、夜中に突然冷蔵庫のコンプレッサーが動き出したときくらいの唐突感はある。だが、短時間でエンジンは停止し、元の静寂に戻る。エンジンをずっと掛けっぱなしにして待機する後ろめたさに比べれば、はるかにいい。

 試乗車はハイブリッド車専用の「トヨタ・チームメイト・アドバンストパーク(パノラミックビューモニター付き)」と呼ぶ、駐車支援のオプションを装着していた。従来のシステムはステアリング操作のアシストだけだったが、ヤリス・ハイブリッドが採用した最新版はアクセルとブレーキ操作もシステムが自動で行なう。




 操作は簡単。駐車したい場所の横で、パーキングブレーキレバーの右横にあるステアリングとPを組み合わせたボタンを押すだけだ。すると、システムが起動し、360度ビューカメラで捉えた画像が8インチディスプレイに映し出される。あとは、「開始」「発進するにはブレーキを離してください」「ブレーキを踏んでください」などの指示に従って操作するだけだ。シフトレバーを操作して前進(「D」)と後退(「R」)を切り換える必要はあるが、駐車に伴うステアリングとアクセル、ブレーキ操作は必要ない。

「こんなにモタモタしているんだったら自分でやったほうが早い」とは、まったく思わなかった。加齢とともに(?)、どんどん駐車が苦手になっている身なので、「これならシステムに任せたほうが安全で確実だ」と感じた。あとは、7万7000円のオプション価格をどう捉えるかだろう。同乗者に予備知識を与えずに実演すると、手を添えていないのにステアリングが高速回転するくだりでの反応がおもしろいので、ぜひ試していただきたい。

トヨタ・ヤリス HYBRID G


全長×全幅×全高:3940mm×1695mm×1500mm


ホイールベース:2550mm


車重:1050kg


サスペンション:Fマクファーソンストラット式 Rトーションビーム式


駆動方式:FF


エンジン形式:直列3気筒DOHC+THSⅡ


エンジン型式:M15A-FXE


排気量:1490cc


ボア×ストローク:80.5mm×97.6mm


圧縮比:(未発表)


最高出力:91ps(67kW)/5500rpm


最大トルク:120Nm/3800-4800rpm


過給機:×


燃料供給:PFI


使用燃料:レギュラー


フロントモーター:1NM型交流同期モーター


最高出力:80ps(59kW)


最大トルク:141Nm


リヤモーター:1MM型交流誘導モーター


最高出力:5.3ps(3.9kW)


最大トルク:52Nm




バッテリー:リチウムイオン電池(容量4.3Ah)


燃料タンク容量:36ℓ




WLTCモード燃費:35.8km/ℓ


 市街地モード36.9km/ℓ


 郊外モード39.8km/ℓ


 高速道路モード33.5km/ℓ


車両価格○213万円(試乗車はオプション込みで289万5600円)

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