5月28日に日産が行ったオンライン会見は、ネット中継の画面越しからも重い空気が漂っているのがわかった。それもそのはず、日産は6712億円の最終赤字に陥ってしまったのだ。



生産能力削減やルノー・三菱とのアライアンス強化によって構造改革の実現を目指すが、ゴールまでの道のりは険しく、遠そうだ。しかし、暗いトンネルの先に明るい光が見えたような気がした。会見の最後を締めくくったイメージビデオに、サプライズが隠されていたのである。そう、次期型フェアレディZが(不鮮明ではあるが)姿を現したのだ!

復活を期して、2021年末までに新型車12台を投入

5月28日、会見に臨んだ日産の内田誠社長。復活を目指して「選択と集中」を合言葉に構造改革を行う。

日産が5月28日、オンライン会見で発表した2023年度までの4か年計画の中では、「今後18か月の間に少なくとも12の新型車を投入する」ことが謳われていた。これまでの日産は生産規模の拡大を追いかける一方で、新型車の投入で後手をとっていた。その遅れを一気に挽回する計画である。

ローグ、キックス、アリア、インフィニティQX55がまずは市場に投入される

6月中旬には、アメリカで小型SUVのローグを一新する。アメリカにおける日産の最量販車種であるだけに、新型ローグにかかる期待は小さくない。

そして、同じ6月には日本で新型キックスが日本でデビューする。キックス自体のデビューは2016年だが、日本に導入されるのは、先日タイで発表されたビッグマイナーチェンジモデル。日本仕様では、全車にe-POWERが搭載される。

7月には、クロスオーバーEVのアリアを発表する。2019年の東京モーターショーではコンセプトモデルが展示されていたが、その市販版だ。先進運転支援技術のプロパイロット2.0や最新のEVパワートレーンなど数々の最新技術が投入されて、新しい日産の顔としてブランドを牽引する役割も担う。また、投入時期はアナウンスされなかったが、インフィニティQX55も直近のラインナップに含まれていた。

イメージビデオの中に次期型Zの姿が!?

オンライン会見の最後には、イメージビデオが流された。冒頭、「NISSAN NEXT」というタイトルが表示された後、今後18か月の間に投入される新型車と思われるシルエットが、車名のアルファベット順に映し出された。

最初は「A」。どうやら7月に発表されるというアリア(ARIYA)のようだ。この後も、新型車らしきシルエットがアルファベットともに現れては消えていくが....

「ARIYA(アリア)」

「ARMADA(アルマダ)」

「FRONTIER(フロンティア)」

「KICKS(キックス)」

「MURANO(ムラーノ)」

「NAVARA(ナバラ)」

「NOTE(ノート)」

「PATHFINDER(パスファインダー)」

「QASHQAI(キャシュカイ)」

「ROGUE(ローグ)」

「TERRA(テラ)」



...そして、「Z」!

「Z」の文字とともに現れたのは、次期型フェアレディZなのか!?

不鮮明ではあるが、横からのスタイルはまさに初代フェアレディZ(S30型)をほうふつとさせるもの。1999年に発表された「Zコンセプト」もS30型を現代に蘇らせたようなデザインで好評だったが、それと似たシルエットにも見える。

オールドファンをくすぐる原点回帰のスタイリング

もう少し、映像を見てみよう。



ルーフはなだらかにリヤエンドに向かって下降する。上部にはメタル調のガーニッシュがあしらわれており、なだらかなルーフの形状を強調しているようだ。

リヤフェンダーの盛り上がりもカーブを描いているが、このあたりのラインもS30型風だ

リヤクォーターピラーには、Zのエンブレムが誇らしげに主張する。

ロングノーズを印象づけるボンネットだが、中央部にパワーバルジが設けられているように見える。これもS30のオマージュだろうか。

そのほか、デイタイムランプの光り方やチンスポイラーのように前側に突き出したバンパー下部の形状もユニークだ。

古典的なスポーカーらしいシルエットがうかがえる

次期型フェアレディZ(?)を従えて、これから登場する(と思われる)新型車が12台勢ぞろい

右端が次期型フェアレディZの模様

イメージビデオの最後は、「Z」のエンブレムで締めくくられた。S30型の時代のデザインにそっくりではないか。次期型フェアレディZがS30型をモチーフにしているのは、「Z」のエンブレムからもうかがえる。

クラシカルなZのロゴ。S30型の時代のものが基になっているのは明白だ

こちらは1969年に登場したS30型フェアレディZ。写真はS20型エンジンを搭載したZ432だ

これからも日産はスポーツカーをあきらめない!

これらの映像はCGで、リヤデザインやディテールはわからないが、多くのZファンを納得させるデザインになっているのではないだろうか。



期待は高まるが、今回のオンライン会見で日産が投入を明言した新型車は前述の「ローグ」「キックス」「アリア」「インフィニティQX55」だけで、それ以外はイメージビデオ内でシルエットと車名が流されただけ。その存在が明言されたわけではない。



しかし、ここまで見せておいて「あれは市販車とは関係ない単なるイメージ映像でした」で終わらせるとは考えられない。



思えば、カルロス・ゴーン氏が1999年に日産のCOOに就任し、再生請負人として行った仕事の一つに、フェアレディZの存続があった。毀誉褒貶が相半ばするゴーン氏だが、Z33型の開発を再開させ、2002年の発売までこぎつけたことは、クルマ好きからすれば、氏の大きな功績と言えるのではないだろうか。



皮肉なことに、日産は近年、そのゴーン氏の逮捕によってブランドイメージに大きな傷がついた。次期型フェアレディZは、新生日産を象徴するイメージリーダーにも格好の存在となるのではないだろうか。日産ファン、そしてスポーツカーファンは、その一刻も早い登場を願うばかりである。

日産はルノー・三菱とセグメントを分担。日産が集中するセグメントの中には、「スポーツ」も含まれている。ということは、新型Zの登場は確実!?

情報提供元:MotorFan
記事名:「 次期型日産フェアレディZは存在した! S30回帰のスタイルで18か月以内に発表か!?