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最新ターボQ&A ターボチャージャーで何ができるか?ターボの老舗、ボルグワーナーの過給テクノロジー


電動化が来る苛烈な燃費規制を救うシステムであることはだれもが認めるところ。しかしエンジンの高効率化に目を向ければ、ターボチャージャーがCO2排出量を減らすキーデバイスになる。ボルグワーナーに、同社の考える過給のストラテジー、最新技術の実際と効能について訊いてみた。


TEXT●MFi COMMENT●BorgWarner FIGURE●MFi/BorgWarner/Nissan

 自動車用に限ってターボチャージャーの市場専有率を眺めると、アメリカのハネウェルとボルグワーナー、日本のIHIと三菱重工業の4社でほぼ占められているのが2020年初頭の状態である。割合で見ればハネウェル-ギャレット(29.4%)/ ボルグワーナー(27.8%)/ IHI(16.9%)/三菱重工業(16.7%)という具合(編集部調べ)。コンチネンタルとボッシュ=マーレもこの市場に参入しているものの、これらのシェアはごくわずかで4強の座を脅かす存在にはまだなり得ていない。




「2強」の一角であるボルグワーナーの売上は6割近くがエンジン関連部品、残りの4割がHEV / BEV関連のドライブトレーンという構成比で、そのエンジン関連部品の基幹のひとつがターボチャージャー。断るまでもなく、電動化が進む今後も、エンジンコンポーネントの需要は新興国を含めて増加が予想される。ボルグワーナーとしてはコンベンショナル(内燃機関のみ)、ハイブリッド合わせて、今後10年間で全世界の乗用車市場の2/3程度まで過給エンジン比率が増加すると予想しているという。出力と環境性能を両立させる手段として、ターボチャージャーの存在感は高まるばかりだ。




 ボルグワーナーといえばガソリンエンジン用のVTG(可変容量ターボ)で名高い。ディーゼルエンジン用と異なり排ガス温度が高いことから成立させるためのコスト要件に厳しく、これまではポルシェが用いるにとどまっていたVTGだが、環境性能の追求にともなって採用するブランドも現れ始めた。電動アシストによる過給機も各社の提案が賑わう分野で、同社もここに紹介するeBoosterやeTurboなど、最新ソリューションを発表している。




 なお、1月末にはデルファイを買収すると伝えられたばかりで、これによりボルグワーナーはハイブリッド車と電気自動車のマーケットにおけるプレゼンスをより高める狙いである。これまでも48Vシステムをはじめとした各種の提案とシステム/コンポーネントの開発に余念がなく、さらにはバッテリーメーカーであるロメオパワーテクノロジー社とのジョイントベンチャーを立ち上げるなど、精力的に電動化戦略を進めてきた。今後はデルファイとのシナジーで一層の加速が期待される。

コンプレッサーホイールを直接モーターで駆動する過給機。電源構成はフレキシブル設計とし、48Vから高電圧までを見込む。インスタントな過給の立ち上がりを狙う。

Q.タービン側の電動アシストや、 タービンを廃した電動コンプレッサーという 手段の費用対効果は

A:電動過給機により、さらなるダウンサイジングが可能となり、エンジン本体のコスト低減が可能となります。同じ軸出力を得ようとした場合、ハイブリッドモーターに対し電動過給機では1/10程度の電力で済みます。

Q.ガソリンエンジン向け非電動排気タービン方式は、ツインスクロールとVGT以外になにか方法はあるか

A:排気脈動を最大限に活用できるDual Voluteを提案しています。タービン流入直前まで完全にふたつの部屋に仕切る構造とすることで、ツインスクロール式よりも多くのタービン駆動エネルギーを得ることが可能です。

ツインスクロール式ターボチャージャーは、流入路は別系統ながらタービンホイール直前では合流するため、もう片方への還流が生じてエネルギーが失われる。完全別系統とすることで低回転時のエネルギーを余さず利用し、高応答とする。

Q.従来の高出力性能エンジンに求められる過給特性と実例とは

A:高性能エンジンといっても、排気量や求められるトルク特性により、要求される過給特性も異なるのですが、一般的には、最高出力をどこまで引き出せるかが重要となるため、そこに重点を置いた過給特性になることが多いです。近年では過渡特性やローエンドトルクも重要視されるため、両者を両立させるVTGやBall Bearing、Dual Volute、電動過給機などが採用されるケースも増えています。

Q.近年の省燃費性能エンジンに求められる過給特性とは

A:48Vマイルドハイブリッドに小容量WG(ウェイストゲート)ターボを組み合わせたダウンサイジングエンジンが欧州の主流となりますが、近年ではミラー/アトキンソンサイクルエンジンにVTG(可変タービンジオメトリ)ターボを組み合わせる例が増えてきています。いっぽうでハイブリッドとの組み合わせも増えており、過給特性への要求は組み合わせるハイブリッドシステムの構成により異なります。一般的には、コンベンショナルな内燃機関→マイルドハイブリッド→ストロングハイブリッド→プラグインハイブリッドの順で、エンジンがカバーする運転領域が狭まるため、それぞれのシステムで必要とされる運転領域をカバーしつつ、高い効率を実現する過給技術が求められています。

Q.λ=2~3という超希薄燃焼に最適のターボとはどのようなものか

A:超希薄燃焼運転領域では、より高い過給圧が必要ないっぽう、得られる排気エネルギーは少なくなります。また超希薄燃焼は部分負荷領域に限られるため、その他の領域は従来のターボエンジンと同様の過給特性が求められます。使用するパワートレーンの構成によりますが、両方の運転領域をカバーするためには、可変タービン、可変コンプレッサー、電動過給等の技術が必要になると考えます。

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