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2019年、アメリカでもっとも売れた高級車はやはりメルセデス・ベンツSクラス。レクサスLSよりポルシェ・パナメーラの方が売れている!?


ジャーマン・プレミアム3やレクサス、キャデラック、韓国のジェネシスなど競争の激しいアメリカの高級車市場。アメリカのリッチパーソンたちはどんなクルマを選んでいるか? 王者メルセデス・ベンツのポジションは安泰か? BMWは?アウディは?レクサスは?

アメリカ市場での販売台数を見てみよう

2019年アメリカ市場におけるプレミアムラージセダン販売台数

 グラフにしたのは、2018-2019の2年間の販売台数だ。このマーケットのリーダーは、やはりメルセデス・ベンツSクラスだ。2019年もSクラスがトップだった。台数は1万2528台。ただし、前年から16.3%減となってしまった。


 2位はBMW7シリーズだ。前年4位から2位へ躍進した。3位は前年2位だったキャデラックCT6である。


 4位は、なんとポルシェ・パナメーラが入った。パナメーラをこのカテゴリーに入れていいのか議論があるかもしれないが、プレミアムラージクラスセダンということではパナメーラはその資格がある。2019年にパナメーラはレクサスLSより売れたのだ。レクサスLSは前年の9301台から5528台へと大きく販売台数を落としてしまった。

第1位:メルセデス・ベンツSクラス 1万2528台(写真はメルセデス・ベンツS560e)

 2018年から販売台数を落としたとはいえ、2019年もこのカテゴリーで首位をキープしたのはメルセデス・ベンツSクラスだった。

第2位:BMW7シリーズ 8823台(写真は745le)

 BMW7シリーズは、フェイスリフトを受けて従来型から約40%大型化したキドニーグリルを採用するなど、ラグジュアリー性と存在感を一層高めた。これが奏功したのか、販売台数は2018年の8271台から2019年は8823台へ増加した。

第3位:キャデラックCT6 7951台

 キャデラックCT6は、2018年の9968台から1700台ほど販売台数を落としてしまったが、このカテゴリー3位に食い込んだ。

第4位:ポルシェ・パナメーラ 6625台

 ポルシェの4ドア・スポーツクーペであるパナメーラもアメリカで高い人気を維持している。2018年から販売台数を落としてしまったが、6625台はなかなかの数字である。

第5位:レクサスLS 5528台

 現行LSは、歴代LSのなかでも成功したモデルとはいえない。アメリカで大成功した歴代モデルからするとメルセデス・べンツにダブルスコアをつけられては不本意と言わざるを得ないだろう。

第6位:アウディA8 2963台

 アウディA8は2018年から大きく販売台数を伸ばした。それでも2963台はレクサスLSの半分、メルセデス・ベンツSクラスの4分の1にすぎない。

第7位:ジェネシスG90 2238台

 ジェネシス(Genesis)はヒュンダイ(現代自動車)が立ち上げたプレミアムブランド(トヨタにおけるレクサスと同じ立ち位置)である。その最上級セダンがG90だ。G90は、3.3ℓV6ターボ(365ps)+8速ATと5.0ℓV8(420ps)8速ATの2種類のパワートレーンをラインアップするモデルである。

第8位:ジャガーXJ 1167台

 2018年の1579台から2019年の1167台まで台数を落としたが、モデル末期ということを考えれば、止むを得ないところだろう。

第9位:キアK900 390台

 現代自動車の3つのブランドのうちのひとつ、キア(KIA) のフラッグシップセダン(残りのふたつはHyundaiとGenesis)。基本メカニズムはジェネシスG900と共用している。

第10位:ポルシェ・タイカン130台

 ポルシェ初の電気自動車タイカン(Taycan)の130台は販売が始まった12月1ヵ月の数字。単純にこれが12ヵ月続いたら、1560台になる計算だ。2020年はもっと上位にくる可能性がある。

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