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品種改良された大麻草「ヘンプ」やフラックス(亜麻)、ケナフによる天然繊維と熱可塑性樹脂を組み合わせて構成


東京ビッグサイトで1月15~17日に開催された、業界関係者を対象とするクルマの先端技術展「オートモーティブワールド2020」(注:業界関係者向け商談展のため一般の入場不可)。




同展示会は「第12回国際カーエレクトロニクス技術展」「第11回EV・HEV駆動システム技術展」「第10回クルマの軽量化技術展」「第8回コネクティッド・カーEXPO」「第6回自動車部品&加工EXPO」「第3回自動運転EXPO」の6種類で構成されている。




このうち「第10回クルマの軽量化技術展」には、ベアリングを中心に扱う総合商社の堀正工業が出展。同社が取り扱うドイツ・ポリブリース社の天然繊維と熱可塑性樹脂を組み合わせた複合不織布「ナロプラスト」を用いたBMW i3および5シリーズ、メルセデス・ベンツCクラス、オペル・アストラのドアトリムなど、バイオプラスチック製品を数多く出品した。




PHOTO&REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu)

オペル・アストラのドアトリム。ヘンプ/亜麻50%+ポリプロピレン50%

 堀正工業ではドイツ・ポリブリース社以外にも、オランダ・ヘンプフラックス社やイタリア・ラティ社、フィンランド・アークティックマテリアルズ社などのバイオプラスチック素材を取り扱っているが、その多くに「ヘンプ」と呼ばれる繊維利用のために品種改良された大麻草やフラックス(亜麻)、ケナフが用いられている。

BMW5シリーズのドアトリム。ヘンプ/亜麻100%不織布にエポキシ系樹脂を30%含浸させたもの

 これらは成長が早くCO2固定量も多いためカーボンニュートラルな素材として、また強度・剛性を大幅に高められるため軽量化にも活用できる素材として、環境規制が進んでいる欧州では2000年代より積極的に採用されている。また同社によれば、年間約3億トン生産されているプラスチックのうちバイオプラスチックが占める割合は約1%に過ぎないものの、近年は年間約20~100%のペースでバイオプラスチックの市場が拡大している。

フォルクスワーゲン・ゴルフのアームレスト。ヘンプ/亜麻50%+ポリプロピレン50%

 会場にはポリブリース社の天然繊維と熱可塑性樹脂を組み合わせた複合不織布「ナロプラスト」を用いたBMW i3および5シリーズ、メルセデス・ベンツCクラス、オペル・アストラのドアトリムに加え、フォルクスワーゲン・ゴルフのアームレストも展示。このほかにもジャガーやベントレー、ブガッティでも採用実績があり、すでに多くの欧州車ブランドで広く活用されていることを示していた。

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