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【普通二輪免許で乗れるドゥカティ】400ccだけど800ccと同等の存在感。ドゥカティ スクランブラーSixty2試乗


アンダー400、つまり普通二輪免許で乗れる数少ない外国車のうちの1つが、ドゥカティ「スクランブラーSixty2」です。同社ラインナップでは唯一100万円を切る価格設定で、エントリーユーザーにも比較的手軽に乗れるモデルと言えるでしょう。2016年のデビューから4年が経ちますが、その魅力を再検証いたしましょう。

ドゥカティ・スクランブラーSixty2……92万円

 そのネーミングは、初代“Scrambler”(250〜350cc)が登場した1962年に由来するものです。輸出先となったアメリカ西海岸では、スケートボードやサーフィン、ポップミュージックといった若者たちによるカルチャーが生まれた頃で、「スクランブラーSixty2」ではそうした時代背景からインスパイアされたポップなデザインを採用しています。




 丸くて大きいヘッドライトに曲線を描くティアドロップ型のフューエルタンク、厚みのあるシート、見るからにカジュアルで、ストリートがよく似合います。




 スチール製トレリスフレームに懸架されるのは、ボア72mmxストローク49mmの空冷Lツインエンジン。スロットルボディ径50mmの電子制御式燃料噴射システムが組み合わされ、最高出力40PS/8750rpm、最大トルク3.5kg-m/8000rpmを発揮します。

 フロントブレーキはブレンボ製2ピストンキャリパーと320mm径フローティングディスクという組み合わせ。ボッシュ製ABSを標準装備し、軽快感のあるアルミ製10本スポークホイールには、アグレッシブなオフロードライディングを想起させるデザインのピレリ製ラジアルタイヤを履きます。




 フロントサスペンションはショーワ製41mm正立フォーク、リヤサスペンションはKYB製プリロードアジャスター付きモノショック。ホイールトラベルは前後とも150mmを確保しました。

 スクランブラーの中核を担う800ccモデルとフレームを共通とするため、車体サイズは変わりません。スペックを見ても全長2150mm×全幅860mm×全高1165mm、ホイールベース1460mmで、800モデル(アイコン=全長2100mm×全幅855mm×全高1150mm、ホイールベース1445mm)とほぼ同じです。

 なので、400であることはパッと見ではわかりません。ライディングポジションもゆったりとしたもので、ライダー側へかなり引き寄せるように曲げられたハンドルによって、アップライトな乗車姿勢となります。

 視線が高く、街乗りがしやすい。シート高は790mm(標準)で、足着き性も良好です。身長175cmの筆者の場合、両足をおろしてもカカトまでベッタリ地面に届きます。車両重量は183kgで、アイコンより6kg軽く取り回しも軽快でした。

ストリートバイクとして理想的

 ドゥカティでもっとも気軽に乗れる、そう言ってもいいでしょう。視界にあるのは、丸型メーター1個だけというシンプルなハンドルまわりも開放感があって清々しいとしか言いようがありません。扱いやすいエンジンは低中速域で充分にトルクがあり、適度な鼓動感も心地良いです。




 800ccモデルのようなパワフルさはないものの、スロットルレスポンスがダルいかといえばノーで加速も意志どおり。アクセルを開けやすく、このユーザーフレンドリーな乗り味は若者や女性、リターンライダーにも優しく、幅広い層にオススメできます。




 軽合金10本スポークのホイールはフロント18、リヤ17インチ。安定感のなかに軽快性もあるハンドリングで、神経質さがないのが秀逸。前後サスがよく動き、無頓着に操作しても言うことを聞いてくれる大らかさは、ストリートバイクとして高く評価できます。




 ハンドル切れ角も35度と広く、混雑する市街地や狭い路地も苦手にしません。低速でエンジンが粘り、Uターンなど小回りするときもノロノロ運転ができるその出力特性がありがたいとしか言いようがありません。かつて大人気だったヤマハTWやホンダFTRにも通じるイージーさが好印象です。




 そんな馴染みやすさがあるものの、空冷Lツインは充分なパワーとトルクを発揮します。そこは400クラスだからこそで、アンダー250のTWやFTRには到底及びません。800譲りの車体も剛性が高く、安定感はクラスを超えています。




 その気になれば、スポーティなライディングが楽しめ、コーナーをハイペースで駆け抜けられるのだから侮れません。郊外のワインディングへ出掛けた際も、クセのないステアリングフィールに感心させられるでしょう。




 クラッチやミッション、ブレーキの操作性もクラスを超えたものがあり、コントロール系で不満を感じることもありません。つまり、街乗りしやすい200〜250クラスのような親近感をそのままに、走りはヨンヒャクの性能。そして、車体の質感やスタイルの良さは、外国車オーバーナナハン譲りという欲張りな1台となっているのです。




 大型二輪免許がない人にも乗れ、100万円を切る車体価格も大きな魅力でしょう。初めてのドゥカティ、最初の外国車としてオススメできます。

スクランブラーSixty2ディテール解説

軽合金10本スポークの18インチフロントホイール。ブレーキはブレンボ製2ピストンキャリパーと320 mm径フローティングディスクの組み合わせです。

ガラスレンズ採用で質感を追求した丸型ヘッドライトは、LEDポジションライトを装備。ポップなスタイルに似合う、シンプルなフロントマスクとしています。

ライダー側に大きく引き寄せられたハンドルバーは、グリップ位置が近く小柄なライダーにも操りやすい。丸型メーターは右側にオフセットされ、マウントされています。

中央に速度をデジタル表示し、エンジン回転計をバーグラフ式に下半分に配置したメーター。サイドスタンドインジケーター備えるなど、シンプルながら機能は充分です。

ハンドル右にキルスイッチとセルスターターボタンを配置。左にウインカーやハザード、ホーンボタンを備えます。スイッチ類はシンプルで、国産車と変わらぬ感覚で操作できました。

排気ガス規制ユーロ4をクリアしたL型ツインエンジン。吸排気バルブをカムによって強制的に開閉するデスモドロミックタイミングシステムを採用するのは、兄貴分たちと同じです。

KYB製リアショックアブソーバーは150mmのストローク量を確保。フックレンチで、プリロード調節を可能としています。

クッションが若干硬めで、長い時間乗っても疲れずらいシート。絞り込まれた形状と800ccモデルより20mm低いシート高設定で、足着き性はとても良いです。

キー操作でシートは取り外すことが可能で、ECUなど制御ユニットの隣には小物入れが設けられています。書類やETC車載器などを、ココに収めることが出来そうです。

軽快感を寄り強調するショートマフラー。マスの集中にも貢献し、スポーティな走りをもたらします。

800ccモデルではスイングアームをアルミ製としていますが、シックスティ2ではスチール製を採用しています。15mm伸ばされ、高速安定性を得ました。

ライセンスプレートホルダーはシートカウルにマウント。シートエンドとオレンジのフェンダー間に、コンパクトなLEDテールライトが隠れています。

車体サイズ:全長2150×全幅860×全高1165mm


ホイールベース:1460mm


シート高:770mm


重量:183kg


エンジン:排気量399cc、空冷4ストロークL型2気筒SOHC2バルブ


ボア x ストローク:72 mm x 49 mm


最高出力:40PS(30kW)/8750rpm


最大トルク:34Nm(3.5kg-m)/8000rpm


圧縮比:10.7


燃料噴射:電子制御式燃料噴射システム、直径50 mm スロットルボディ


トランスミッション:6速MT


エキゾースト:ステンレス製シングルマフラーとアルミニウム製テールパイプカバーを備えるエキゾーストシステム、触媒コンバーターと2個のラムダセンサー


燃料タンク容量:14L


キャスター角:24度


トレール量:112mm


フロントタイヤ:110/80R18


リヤタイヤ:160/60R17


燃費&排出ガス:4,6 l/100 km - 108 g/km


ホモロゲーション:ユーロ4規制


価格:92万円
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