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新型フィットの技術①視界を広げる極細Aピラー


東京モーターショーでワールドプレミアされた次期ホンダ・フィット。発売は年明けになりそうで、価格や詳細なスペックは未発表だ。ここでは、次期フィットに投入されたテクノロジーを解説していこう。第一回はボディ編だ。


PHOTO◎Motor-Fan/Honda

目玉はA/Aダッシュピラー構造

次期フィットのBIW(ホワイトボディ)

現行型フィットのボディ

 次期フィットはフィット伝統とも言えるセンタータンクレイアウトを継承する。プラットフォームは現行フィットをキャリーオーバーするが、多くの技術が投入され性能向上を図った。


 具体的には


・BIW(ホワイトボディ)4.5kg軽量化


・ボディ剛性(ねじり剛性):3.4%向上


・超高張力鋼板率(980MPa材以上):10%→17%へ向上


 とした。

赤い部分はAダッシュピラー、いわゆるAピラーは極細だ

現行型と新型のAピラー周りの構造の違い

 新型フィットのボディのハイライトは、Aピラー部の独創的な構造だ。


 通常のAピラーは、現行型の116mmから、なんと55mmという極細となった。目的は、前方視界の拡大だ。これだけAピラーを細くできたのは、Aピラーで衝突荷重を受けない構造にできたから。Aピラーはフロントガラスを支えるのみで強度剛性を受け持っていない。衝突荷重を受け持つのは、ホンダが「Aダッシュピラー」と呼ぶ、AピラーとBピラーの間に新設したピラーだ。このAダッシュピラーが現行型のAピラーの代替で構造も同じだ。

アッパーメンバーと呼ばれる部材(赤い部分)からの入力をダッシュアッパーサイドメンバーに伝え、Aピラーに入力させないようにしている。その流れそのままピラースティフ、ピラーインナーに伝え、Aダッシュピラーからルーフレールピラーに伝わるような構造となっている。

この写真で見るよりも極細Aピラーは運転席に座ると気にならない

極細Aピラーの効果は明らかだ

 この極細Aピラーの効果で、フロントの視界が現行型の69度から90度へと広がり、コーナーでも対向車が見えやすくなった。フロントシートに座ったときの視界が開けることでコックピットの広々感、運転のしやすさが格段に上がっている。

新型フィットのボデイ補強。プラットフォームは現行型からキャリーオーバーするが、各部に手が入っている。

 現行型と同じプラットフォームを使うが、サスペンション保持部を中心にボディを補強している。


 


 たとえば、ダッシュロワーパネル(バルクヘッド部)の板厚は0.8mmから1.4mmまで上げた。また、どうしてもパネル一枚だと振れていわゆるこもり音が発生する部分については、重りをうまくつけることでエンジンとの共振、タイヤからのロードノイズとの共振をうまくずらしてなるべくNVを感じさせないようにした。ダッシュロワー(バルクヘッド)は右ハンドル仕様と左ハンドル仕様で変えている。

側面衝突対応のボディ部材になる。このピンク色に塗っている部材は、ホットプレスと呼ばれる熱間プレス(鉄板を熱したあとにプレスし、その後冷やすことで高強度化する部材)を採用している。また、赤く塗ったところに関しは980材と言われる高強度ハイテン材を用いて、前モデルに対して、側面衝突の性能を高めている

リヤピラー(Cピラー)の剛性アップのために追加された部材

リヤシート下の青い部材は、フロアの振動周波数を調整することでNV性能を上げるために追加された

ダッシュボードロワーと呼ばれるダッシュのトーボード面(青い部分)の板厚を上げた。この部分は軟鋼だ



ノーマルボディとクロスターの違いは?

ノーマルボディ

CROSSTAR(クロスター)ノーマルより30mm車高が高い

 新型フィットには、車高を上げてクロスオーバー調にしたCROSSTAR(クロスター)というグレードがある。これは、サブフレームの取り付け部にスペーサーを入れることで10mm車高を上げてボディ側は対応。タイヤの大径化で20mmと合わせて30mmの車高アップとした。

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