●開催日 9月28日、29日

●会場 ツインリンクもてぎ(オーバースピードウェイ)

●天候 28日曇り、29日晴れ

●PHOTO&REPORT 村岡 力

集合写真。全国大会とあって参加人数がすごい。

「1リットルのガソリンで何キロ走行できるか」をテーマとして1981年から始まった燃費競技大会がこれである。

 昨年は天候の関係で練習無しの決勝を1日で行ったが、今年は例年通り土曜に練習、日曜に決勝が行われた。7つのクラスに別れてるこの競技、私は中学生クラスと高校生クラスが主役と見ている。

 絶対記録を出すにはそれ相応のお金がかかるので、この中学&高校クラスでは厳しい。それでも創意工夫をして仕上げているマシンを見ると、微笑ましくもたくましさを感じることが出来る。



 これじゃ強度的に無理でしょ、もう少し空力を考えようよなんていうマシンもあれば、少しでも転がり抵抗を減らすべくワンウェイクラッチのフリーハブを組んでいたり、手動だけどエンジン停止と同時に完全フリーとなるハブを造り込んできたりするマシンもある。



 エンジンに関しても、走行1周のうちエンジンで走るのは3分の1程度。なので冷えてしまうのを避けるために完全カバードされていたり、オイルの抵抗や回転抵抗を減らすべくカムチェーンやカム、ロッカーアームなどの潤滑を止めて剥き出しに改造されているのもある。

 キャブレターではオーバーフロー対策や可能な限り薄くセッティング。FIではほぼノーマル仕様もあれば、センサーを多く装備しコンピューターで細かく制御しているものまで、実に様々な工夫がされている。



 マシン造りも奥が深いのであろうが、実際の走行もどこまでエンジンで加速するか、どこまで惰性で走らせるか、コースのライン取りはどうするかなどテクニックも要る。平均速度は25km/h以上と規定されているので、ただのんびり走ればいいってもんではない。中学生は当然免許は持っていないし、エンジンで動かす乗り物だって経験が無いだろう。

 そんななかで考えて造り、走り、失敗もする。壊れてリタイヤ、スタート出来ず、駆動チェーンが外れる、他車との接触など様々なトラブルが起きる。でも、こういう経験を通して次へのステップへと繋がって行く。

 乗り物や機械物への興味が無い若者が多くなっている昨今、このイベントは若い時から機械に触れて考え、動かす。素晴らしいことだと思う。将来、優秀なメカニックやドライバー、ライダーに育ってくれれば嬉しい限り!若い子達が一生懸命活動している姿は眩しくもあり感動的でもあった。

 ところで、2011年に達成された最高記録3,644.869km/Lは、今年も破られなかった。来年に期待したい!1リッターでの日本1周を目指して。

 

精密に作られたガソリン容器。気温によるガソリン密度を加味して、使用量は厳密に重量で計算される。

メインステージ。

いつかは達成される日が来るのであろうか。

2系統のブレーキが指定されている。

走行前の検査は厳しく行われる。検査以外に車検もあり、安全性や規定通りになっているかが調べられる。

ロッカーアームなどは剥き出し。タイミングチェーンはゴクトベルトへ変更されている。

燃料ホースの止めにはタイラップが多用されているが、余り好ましい止め方ではなく、これもチェックが厳しく入る。

スタート前待機。ドライバーは狭く風の通らない車内に留まるので、気温によってはかなり辛い。

緊張のスタート。ここでエンジン始動出来なかったりしてスタート出来ないチームもある。またスタートしてすぐにチェーンが外れて再スタートになることも。

この競技の過去最高記録は1Lのガソリンで3600km以上。果てしない数値だ。

ドライバーも2輪クラスのライダーも、軽い体重のチーム員が選ばれる。

空気抵抗を極力減らす為に、こうした低い流線型のボディーを採用するチームが多い。

それでもボディ形状は様々だ。追い抜く場合は右側からと規定されているが、時に守られずに接触なども起きる。

どういう走りをするか、皆真剣だ!

2輪クラスは抵抗を減らすべく可能な限り伏せて走る。

コースはオーバルコースを使用する。現在のもてぎでは、エコチャレのみがオーバルを使う。

美しいボディ。かなりお金かかっていることでしょう。

これは私の後輩チーム。今でも現役学生が活動しているのは嬉しい限り。

若い子がメカに精通するのは嬉しいこと。意外と言っては失礼だけど、女性の参加者は多い。

2輪クラスは圧倒的にカブが多いが、中にはドリーム50やCRF50などもエントリーしている。

無事規定周回数を走ってゴールとなる。周回数はクラスによって異なる。

情報提供元:MotorFan
記事名:「 省エネ時代を代表する熾烈なレース!「本田宗一郎杯Hondaエコマイレッジチャレンジ2019第39回全国大会」