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和を意識した空間づくり 世界初の非接触給電式レジスターノブ


レクサス最新のクロスオーバーであるUXは、車体の小ささに加えて背が低いこともトピック。ミニバン非対応の機械式立体駐車場が利用できるし、着座位置が絶妙で乗り降りの姿勢も楽なのだ。スポーティな運転ポジションを持つ一方、荷室をある程度割り切ったパッケージングも特徴である。




REPORT●工藤貴宏(KUDO Takahiro)


ASSISTANT●竹田 愛(TAKEDA Ai)(身長165㎝)


PHOTO●中野幸次(NAKANO Koji)/宮門秀行(MIYAKADO Hideyuki)

〈取材車のプロフィール〉UX200 version L

ボディカラー:ソニックチタニウム


インテリアカラー:コバルト


メーカーオプション: ムーンルーフ/カラーヘッドアップディスプレイ/パノラミックビューモニター/“マークレビンソン”プレミアムサラウンドサウンドシステム/おくだけ充電


※一部のカラーは別グレードの車両を撮影しています。
〈フローティングベントコントロールイルミネーション〉“version L”のエアコン吹き出し口には、世界初の機能を採用。非接触で電気を送るLEDが組み込まれ、暗くなるとぼんやりと光って魅せるのだ。

〈レクサス初搭載〉センターコンソールに設置したオーディオ専用コントローラーは、意外にもレクサスとして初めての採用。組み込んだボタンとダイヤルを動かし、手元を注視せずに直感的にオーディオを操作できるように考えられた形状が秀逸だ。

〈運転席まわり〉日本の建築様式から着想を得た運転に集中できるコクピット

走行機能系はステアリング周辺、空調関係はインパネ中央、ナビを含むエンターテイメント系の操作はセンターコンソールにとゾーン分けを明確にしたレイアウト。走行機能系はいわずもがなだが、インパネのセンター部分をドライバー側に傾け、すぐに手が届く近い位置&下に押すピアノタッチ式の空調スイッチの操作性の良さにも驚く。

TFT液晶によるデジタルながら、アナログ風のメーターが中央に鎮座するのが最新のレクサス流。その外周はガソリン車だとタコメーター、ハイブリッド車ではシステムの出力/回生を示すインジケーターとなる。右の水温計と燃料計はアナログで温故知新だ。



ウインカーレバー兼ライトスイッチの先端はロービーム/ハイビームを自動切り換えする機能の作動ボタン。機能ON時は部分のランプが点灯するのも親切だ。



手が届きやすく自然に視界に入る、メーターバイザー左右にあるダイヤル。右は雪道でのスタック時などに使うトラクションコントロールのオフスイッチで、左は走行モード切り替え。押すとまずノーマルとなり、再度押すと自分流の設定に。



右はクルーズコントロール、左はメーター内ディスプレイの切り替えがメイン。オーディオ系は左右に分けて下部に組み込んでいる。ひとつとして同じ形がないのは、もちろん操作性を高める工夫だ。

ストレートゲート式のシフトレバーは、ガソリン車もハイブリッドも共通。Dレンジから右に倒すとマニュアルモードとなり任意の疑似的な変速が行なえる。

レクサスでお約束の、センターコンソールに置いたナビ系操作用のパッド。指の動きに応じて画面上のカーソルが動き、2本指でスマホ感覚操作も可能だ。

夜でも昼でもクッキリ見えるアナログ時計。夜間は指針や目盛りが自発光式となっている。GPS信号で正確な時刻に自動補正されるのも便利だ。



ベースグレードを除いて運転席と助手席は8ウェイの電動調整式。運転席シート設定は3人分を保存でき、ドアに組み込まれたスイッチを押すだけで呼び出せる。

シフトレバー脇スイッチは後方がブレーキホールドで全車共通。前方はガソリン車がアイドリングストップオフでHVではEVモード。

車両周辺をナビ画面に映すカメラの視点切り替えやヘッドアップディスプレイのオン/オフスイッチをメーターパネル左下に設置。

駐車ブレーキは電動式。自動作動/解除機能が付いているので、ステアリングコラム付近にあるレバーに触れる必要は基本的にない。

〈運転席まわり:F SPORT〉ひときわスポーティなインテリアを提供

インパネアッパー部のトリム仕上げなども専用コーディネートだが、特筆すべきはステアリングホイールまで専用になっていること。タイヤをどれだけ操舵しているのか把握しやすく工夫した、太いグリップ断面を採用している。LSの「F SPORT」と同じ形状で「F」のエンブレム付き。

メーターは標準車と別設計。液晶サイズが8インチと標準車よりもひとまわり大きく、デザインの変化が大きいのが特徴だ。「S+」ではタコメーターを強調。

ドライバーの任意操作でリングを右へスライドし、マルチインフォメーション部分を広げることができる。より多くの、詳しい情報をチェックするのに最適。

パンチングレザー(穴あきの革)に赤ステッチ入りのブーツを組み合わせるのが「F SPORT」流。シートも含め、運転中に身体が触れる主要部分は専用仕上げなのだ。

文字盤に「L字」のパターンをデザインしているのが時計においての「F SPORT」の差別化。スポーティ感を強調しているのだ。

ガソリン車もハイブリッドも採用するパドル。前者は変速、後者は減速時の回生ブレーキの効きを調整するセレクターとなる。

「F SPORT」だけの装備「ASC」はスピーカーから合成エンジン音を流して盛り上げる仕掛け。V8のような甲高い音だ。

アクセルペダルが下側を支点としたオルガン式なのは全車共通だが、「F SPORT」ではアルミ製スポーツペダルを採用。

〈ハイブリッド専用装備〉家電製品が使えるAC100Vも用意する

「EV MODE」を押すと(可能な限り)エンジンを止めてモーターのみで電気自動車のように走る。深夜などで静かに走りたい時に重宝する。

AC100Vコンセントは、インパネにあるメインスイッチを押すと使えるようになる。一般的なクルマでは無理なヘアドライヤーも利用できる。

センターコンソール後方や荷室に備わるコンセントは、合計1500Wと一般的な車載電源の10倍以上の電力が供給可能。電子レンジも使える。

メーター内にはエンジン、駆動、そしてバッテリー間のエネルギーの流れとバッテリー残量を示すハイブリッド専用の表示が加わる。

マルチインフォメーションディスプレイ

〈空気圧をチェックできる〉タイヤの空気圧もディスプレイで確認可能。もちろん、空気圧が低下すると警告を表示してドライバーに伝える機能付き。
〈先進安全システムの設定〉車線を認識してのハンドル操作支援や警告など、先進安全システムも好みやアシストの有無もセットアップが可能だ。


〈車両のセットアップ〉衝突警報の感度設定やヘッドアップディスプレイの調整など、車両設定もメーター内のディスプレイを使って施す。
〈通信車接近通知〉「車々間通信」として同じ機能を持つ前方のクルマと通信を行ない、クルーズコントロールの協調制御を行なう。


〈ナビ・AV・空調〉ワンノブクロスフィンレジスター採用

10.3インチの画面はかなり横長。横長とすることで、2画面分割の際にも自然な感覚で多くの情報を表示できるのがメリットだ。タッチパネル式ではないが、パッドを使った操作は想像以上に馴染める。

インパネ中央のエアコン吹き出し口は、風向きと風量をひとつのノブで調整できるのが特徴。その仕掛けは、意外にもレクサス初採用だ。

エコ運転を数値化して履歴が確認できる「ハーモニアスドライビングナビ」。燃費履歴や、運転操作に応じた運転アドバイスも展開。

メニューボタンを押すと、画面下にメニューが並び、各機能に簡単にアクセスできる。「G-Link」は通信機能だ。

空調は「AUTO」に任せておくだけで、シートヒーターやベンチレーションまで統合制御により自動で快適に調整してくれる。

空調の表示は、設定を動かしたときにナビ画面に割り込み表示されるほか、画面を分割して常に表示させることも可能。

上級オーディオは定番「マークレビンソン」。この写真の注目点は、シート空調のスイッチを集中配置したパネルが用意されたこと。

インパネからオーディオ操作パネルを削除したかわりに、手元でダイレクトにオーディオを操作できるコントローラーを新たに採用。



センターコンソール最前部にはDC12Vのアウトレットも用意。またセンターコンソールボックス内には2つのUSB端子が組み込まれていて、これは車両側のインフォテイメントへの接続口にもなる。



オプションで用意されるスマホの非接触充電はセンターコンソール最前部に組み込まれる。センターコンソールの後方にはUSBアウトレットが用意され、2.1Aの急速充電としているのがうれしい。

先進安全性能パノラミックビューモニター

通常のバックモニターのように、後方を大きく映す画面。ハンドル操作に連動して左右に振れ、進路を教えてくれる補助線も画面上に表示されてバックする際の心強い目安となる。
車両前端のカメラはワイドで、ほぼ180度の視界を得ることができる。見通しの悪いT字路から出る時などに、車両先端だけを出して左右確認をするのに重宝する仕掛けだ。


車両周囲360度を見渡せるパノラミックビューモニター。車両真上から前方を見る視点は、前進で狭い場所を通過する際に車幅感覚をサポートしてくれる。
まるでボディが透けているような映像も、安全確認をするのに役立つ。360度すべてを見ることができ、写真は助手席側後方に視線を向けた状態だ。右下に写っているのはタイヤの目安。


真上から見下ろす画角は、駐車枠や周辺の車両との位置感覚がつかみやすい。全方位カメラとしては最もベーシックな画面だが、車庫入れや縦列駐車する際にこのアングルが役に立つ。
車両を斜め上から映し、車両全周をぐるりと回す機能付き。これは目視できない車両直近を映すことで車両脇の障害物を可視化し、安全確認のサポートを行なうシステムだ。


〈居住性&乗降性〉ドライビングポジションはスポーティな仕立て

〈前席〉


座った瞬間に感じる(床に対しての)着座位置の低さは、スポーティな運転感覚のためにあえて設定したもの。ドライバーを囲むようなインパネ形状の影響もあり、まるでスポーツカーのようにドライバーを包む感覚が印象的だ。標準タイプのシートは、脇腹をしっかりサポートしつつ、座面や背もたれ上部は開放的。

シート高:595mm〜630mm ステップ高:415mm

何より強調したいのは、地面に対する着座位置が高過ぎず低過ぎずで乗降姿勢が楽なこと。ベース仕様を除き、ドライバーシートは乗降時に後方へスライドし足元を広げる。

〈後席〉


UXにとっての後席は、広さを割り切ったスペースだ。大人が座るのに困ることはないが、頭上も膝まわりもゆとりは少ない。一方で、床と座面の高低差はしっかり確保されているので乗車姿勢は適正にデザイン。センターアームレストの高さがドアアームレストの高さとほぼ同じなのも美点だ。

シート高:625mm ステップ高:420mm

リヤドアの開口部が広くないのは、UXに限らずコンパクトSUVに共通する要素。頭上も後方が大きく下がっているので、乗降時はそれを避ける必要がある。

F SPORTには専用設計のシートを用意

「F SPORT」専用設計のシートは、サイドサポートを大きくして旋回中の姿勢保持性能を高めているのが特徴。まるでスポーツカーのように左右が大きく張り出した形状だ。体圧分布にもこだわる。

リヤシートは標準車と同じ形状だが、オリジナルのカラーコーディネートで差別化されている。中央のみブラックとし、3人掛けも可能だが、左右がセパレートした2人乗りのような雰囲気を持つ。

ヘッドレストに入れた「F SPORT」ロゴマークのプレスが、特別なモデルであることを主張。このシートは最高峰スポーツモデルである「LC」からインスピレーションを受けたデザインだ。

〈室内の収納スペース〉ポケットまで洗練されたデザイン

❶カードサイズに特化し、サッと抜き差しできるスリット式としたサンバイザーポケット。運転席だけでなく助手席にも組み込まれている。
❷グローブボックスは内部が上下2段で、上部は取説一式が収まる。リッドはプッシュオープン式で、防犯のためキーロックも可能だ。


❸ 前席用のドリンクホルダーはセンターコンソール前方で、500㎖ペットボトルを入れてもまったく運転操作を邪魔しない。スマホも置ける。
❹ センターコンソールのオーディオスイッチは、後部にトレーが組み込まれている。コインポケットとしての使い方を想定した収納部だ。


❺ 前後270㎜、幅130㎜、そして深さ130㎜とセンターコンソールボックスは小型車としては広めの容量。横開き式リッドは左右両側に開く。
❻ フロントドアポケットの特徴は、後方にスリットが伸びていて前後方向に長いこと。折り畳み傘なども収まる。


❼ アームレストにあるドアハンドルはポケットとしての利用も想定したもので、マットが敷いてある。
❽ シートバックポケットは助手席の後ろに用意。レクサスとしては珍しく樹脂のボードではなく表皮だ。理由は、膝まわりのスペース確保のためだろう。


❾ 後席ドリンクホルダーは、倒した後席センターアームレストに組み込まれている。左右の穴が溝でつながった、いわゆるメガネ型でスマホも置ける。
❿ リヤドアポケットはタブレットなども置けるように設計。ボトル形状によっては、1ℓペットボトルまで収まる形状だ。


⓫ 運転席同様に、助手席や後席のアームレストにも小物が置ける設計。厚みがあり、大きめのスマホも収まる。

〈注目装備〉

〈バニティミラー〉サンバイザー裏のバニティミラーはスライドリッド付き。リッドを開くのに連動して頭上のランプが点灯する。
〈オーバーヘッドコンソール〉サンルーフのスイッチもあるが、特徴は緊急通報ボタン。押すとコールセンターにつながり緊急車両の手配も手伝う。


〈和紙をイメージした仕立て〉インパネの仕上げとして用意される「和紙調シボ」は、日本の美意識をデザインしたオリジナリティあふれるデザインが魅力。
〈ISO FIXバー〉リヤシートに組み込まれるISO FIXバーは、カバーを外すと金具がしっかり露出。チャイルドシートを取り付けやすい。


〈キーは2タイプ備わる〉全車非接触式のキーを標準装備。右はボックス型で施錠ボタンなどが備わる。左はカードキーで薄いから財布に入る。

〈心地良い開放感〉ガラスのムーンルーフ(サンルーフ)はオーソドックスな電動チルト&スライド式。全車にメーカーオプション設定している。

〈ラゲッジルーム〉アーバンライフを想定した日常的な空間

床は高いが、バッグなど手荷物を置くのにはちょうどいい高さだ。テールゲートの電動開閉機能は上位グレードに標準装備で、足の動きを合図に開閉できるから両手がふさがっていても便利。

〈通常時〉最小幅:940mm 最小奥行き:790mm

床上スペースの容量はガソリン車もハイブリッド車も共通で220ℓ、見ての通り広さを誇る荷室ではなく、ゴルフバッグも積めない割り切りが潔い。日常生活に特化した考え方が荷室設計にも貫かれているというわけだ。床が高いので、SUVとして考えれば天地高も少なめである。

〈2列目格納時〉高さ:555mm 最大奥行き:1650mm

広い荷室が必要というのであれば、後席を畳めば大人2人が横になって寝られるほど広いフロアに変化する。床面は本来の荷室部分よりも倒した後席部分の方が4㎝ほど低いが、フラットと同等の使い勝手だ。シューティングブレーク的な使い方も似合い、ゴルフバッグも2個積める。

丸めて畳んだトノカバーはこんなにコンパクト。超軽量で、荷室を隠すという役割は果たしつつ畳むとまったく邪魔にならないのがうれしいアイデア。

電動テールゲートは、組み込まれたスイッチでも閉じることが出来、閉じると同時にドアロックするボタンも備わる。また、開く高さはあらかじめ設定可能。

壁のフックは、バッグなどが荷室内で倒れたりするのを防ぐ使い方をすると便利だ。

運転席側に比べると容量が少ないが、助手席側にも床下ポケットがある。ウエスなどを入れるのもいいだろう。

床下には左右にポケットを用意。運転席側は大きめで、洗車用品などを入れるのにも役立つスペースだ。

トノカバーも用意。巻き取り式でも樹脂のハードタイプでもなく、丸めて小さく折り畳めるタイプなのが珍しい。超コンパクトに畳める。

後席は背もたれ上部にあるロックを解除して前に倒す。このロック解除レバーの位置は、荷室側からも手を伸ばせば簡単に届くのが便利。

床下収納は仕様により異なる

床下収納スペースはすべてのモデルに備わるが、その容量は仕様により異なる。最も広いのはガソリン車で51ℓ、最小はハイブリッドのスペアタイヤ装着車で4ℓだ。

ハイブリッド車とガソリン車を見分ける違いは、収納部の深さ。写真のように床下全面が収納スペースなのはガソリン車同様だが、ハイブリッド車は全体的に収納スペースが浅い。

ガソリン車でスペアタイヤを積まない車両の床下収納スペースはかなり広く、最深部の深さは225㎜。前後は640㎜にも及ぶ大容量だから整理整頓に大きく役立つ。

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