心地良い広々とした室内空間はもとより、車検証入れをはじめ数多くのアイデア満載な収納スペースが盛り込まれる。プロパイロットやアラウンドビューモニター、SOSコールなども採用。軽自動車としては画期的な内容で、最先端の軽自動車と言っても過言ではない存在である。



REPORT●工藤貴宏(KUDO Takahiro)

ASSISTANT●住吉衣史 (SUMIYOSHI Humie)(身長155㎝)

PHOTO●中野幸次(NAKANO Koji)

〈取材車のプロフィール〉 DAYZ ハイウェイスター X

ボディカラー:チタニウムグレー

インテリアカラー:プレミアムコンビネーションインテリア

メーカーオプション:プレミアムコンビネーションインテリア

ディーラーオプション:日産オリジナルナビゲーション



※一部のカットは別グレードの車両を撮影しています。

渋滞でも使える運転支 援装置は軽自動車初!

セレナやリーフでお馴染みの「プロパイロット」を設定。高速道路で前を走るクルマに合わせて速度を自動調整するACC(追従型クルーズコントロール)と車線の中央を走るようにハンドル操作を支援する機能を組み合わせた運転支援装置で、低速走行時や渋滞時の停止保持まで行なうのは軽自動車として初めて。高速道路の渋滞で心強い!

パーキングブレーキ は電動式

上級仕様のパーキングブレーキは電動式。指先の操作で確実に作動/解除できるし、駐車時や発進時には自動で作動/解除されるのでわずらわしさがない。信号待ちなどでブレーキペダルから足を離してもアクセルを踏むまで停止状態を保持するホールド機能はとても便利な機能だ。

〈運転席まわり〉高コントラストで見やすい4.2インチTFT液晶ディスプレイ

インパネシフトを採用し、その下は大胆にカットして足元を広く感じさせる定番的レイアウト。ナビ装着位置を上にして視認性を高めているほか、インパネ面よりも乗員側に張り出しているので手が届きやすく操作性に優れるのが美点だ。ダッシュボード表面にステッチ入りソフトパッドを張るなど、質感向上の演出も多い。

すべてのグレードにタコメーターを備えるのは、軽自動車としては異例。ブルーを添えた文字盤は日産車らしい演出で、外周(目盛りの部分)を透明な樹脂で覆った飾りも高品質感を感じさせる。中央には4.2インチのカラー液晶ディスプレイを内蔵。

従来に比べて位置を高め、台座を寝かせてレバーを上下ではなく前後に動かす感覚を強めた。狙いは自然な手首の動きと操作力の軽減だ。



ステアリングのリモコンスイッチは日産車で広く使われている形状。左側がオーディオ関係で、右は下部にハンズフリーの通話/終話ボタンが組み込まれる。プロパイロット装着車はさらにスイッチが増える。

動くタイミングを調整できる間欠式ワイパーは、車速に連動して間欠時間が変化する機能も備えて運転をサポート。
ウインカーレバーは軽く触れると3回点滅する機能付き。上級仕様では自動でライトのハイ/ローも切り替える。


主要グレードはキーを携帯するだけでエンジン始動が可能。スターターはボタン式だ。

運転席右側にはライトの光軸調整ダイヤル(ハロゲンライト装着車)や運転支援機能のオン/オフスイッチを設置。

プロパイロット搭載車

通常モデルのパーキングブレーキが足踏み式なのに対し、電動式へとアップグレード。

足下からパーキングブレーキのペダルが消える。アクセルは全車とも踏み込みやすい角度に設定。

ステアリングの右側に、プロパイロットの操作スイッチが組み込まれる。

豊富な表示の4.2インチマルチインフォメーションディスプレイ

〈エネルギーモニター〉ハイブリッドモデルは、システムのエネルギーの流れと、リチウムイオンバッテリーの充電状況を表示。
〈エコペダルガイド〉アクセルペダルを踏み込んでいる量を可視化。グラフで表示されることで、踏み込み過ぎによる燃費悪化を防ぐ。


〈セッティング画面〉車両に搭載された一部機能や設定も画面を使って行なう。 VDC(車両安定化装置)のオン/オフもここで設定。
〈タイヤアングルガイド〉タイヤを切っている方向や角度に加え、そのタイヤの向きで進む角度も矢印で表示。駐車をサポートしてくれる。


〈先進安全運転支援状況〉プロパイロットの作動状況を表示。設定速度や車間距離、ステアリングのサポートを受けられる状態かどうかを示す。

〈ナビ・AV・空調〉軽初の9インチナビとタッチ式の風量調節

ナビはディーラーオプションだが、車両にはナビ装着用のパネル、GPS&TVアンテナなどがあらかじめ組み込まれる。軽自動車初の9インチ画面ナビを設定。一般的な7インチに対して約1.7倍に大型化される画面は視認性も操作性も抜群だ。オーディオ操作にダイヤル式を採用するのも○。

大画面のナビは、画面上でタッチするボタンも大型化されるので操作性が高まる。販売店装着の「MM318D」は音声操作での目的地設定も可能。

通信サービス「NissanConnect」にも対応。オペレーターによる目的地検索サービスや、スマホからの遠隔ドアロックなども行なえる。

Bluetoothによりスマートフォンを接続でき、その回線を使って通信機能を活用したり、スマホ内やストリーミングでの音楽再生が可能だ。

「S」以外はフルオートエアコンを採用し、タッチ式コントロールパネルを受け継ぐ。設定した風量に応じて光る風量調整など、操作性は進化。

車両全周囲を俯瞰して見下ろす「アラウンドビューモニター」は、前方もしくは後方のカメラ映像と併せてナビ画面へ表示する。死角を減らして安全確認に役立つ。

インパネにDC12Vアウトレットが備わる。ディーラーオプションでUSBアウトレットを付けることも可能。スマホの充電などに便利。

SOSコールに日産初対応

ボタン操作、もしくは事故(エアバッグ展開)時に自動でオペレーターに接続する機能を搭載。専用スピーカーも備わる。

手動通報ボタンと集音機は天井に設置。緊急通報は位置や想定被害情報とともに送られ、オペレーターが緊急車両を手配する。

注目装備

〈IRカット/99%UVカットガラス〉上位グレードのフロントドアウインドウは肌を熱くする赤外線や日焼けの原因となる紫外線をカット。炎天下でも乗員に優しい
〈後席シートベルトリマインダー〉ルームミラーの上付近に備わるインジケーターは、後席に座る人がシートベルトを着けていない時に点灯。装着を促す安全装備だ。


〈“目”はシングルカメラ〉エマージェンシーブレーキをはじめとする運転支援装備はフロントウインドウの上部に組み込んだカメラを活用。
〈アラウンドビューモニター〉ルームミラーの一部が液晶になっていて、視線移動を減らしつつ、車両周囲の様子を確認可能。ただし、画面は小さい。


〈自動防眩機能付きルームミラー〉アラウンドビューモニター付きの車両に備わるルームミラーは、自動防眩機能付き。反射率を自動で調整する。
〈アラウンドビューモニターのカメラ〉車両を真上から俯瞰する(ように処理を施す)アラウンドビューモニターは、前後左右4つのカメラで構成。左右カメラはドアミラー下に。




〈インテリジェントキー〉キーはオーバル状で、人差し指と中指ほどの大きさ。非接触式なので身に着けているだけでドアロック解除やエンジン始動ができる。

〈居住性&乗降性〉広いショルダールームで前後スライドする後席も広々

〈前席〉


左右間に溝がないベンチ風シートを採用するのは軽自動車の定番だが、驚いたのは「軽自動車だから」という言い訳を必要としない座り心地。大きな理由はふたつあり、角度を途中で変えて背筋への負担を減らす背もたれと、たわみが大きく座り心地の良い座面だ。ハンドルの上下とシート高は全車調整可能。

シート高 620mm ステップ高 320mm

着座位置が低過ぎず開口部も広いから乗り降りの姿勢が楽。頭上のクリアランスも、長身の人でなければ乗降時に頭の位置を下げる必要がない程度に確保されている。

〈後席〉


軽自動車はライバル同士で切磋琢磨し足元空間の広さを競い合っているが、乗り込んだ瞬間に驚いた。とにかく広いのだ。膝まわりの空間は先代に比べて70㎜も増え、なんとクラストップ。ゆったりと足が組め、日産いわく「(大型セダンの)フーガ並み」。先代で自慢だった座面の底付き感のなさも継承されている。

シート高 660mm ステップ高 365mm

広い開口部に加え、ほぼ直角まで開くリヤドアや、サイドシルと段差のないフロアなど、乗降性を高めるポイントをしっかり押さえている。着座位置は前席よりも少し高い。

運転席と助手席の間にはセンターアームレストを内蔵。これも軽自動車の定番的装備だが、ロングドライブ時など、肘を置く場所があることで疲れを軽減してくれる。

後席背もたれは10段階のリクライニングを採用。写真は左(手前)が最も寝かせた状態で、右(奥)が立てた状態だ。一番立てた状態は、荷室拡大のためのアレンジである。

シートスライドは左右一体。普段は後ろにして足元を広くし、荷物が多い時は前に出すのが基本だ。写真のように最も前に出しても、後席足元の広さは問題ない。

〈室内の収納スペース〉目を見張る収納の数々

①頭上のクリップ式カードホルダーは「SOSコール」装着車以外に備わる。ドライバーの手が届きやすく、駐車券などを挟むのにも重宝する。
②サンバイザー裏のカードホルダーはベルト式。サンバイザー自体が大型なので大きなサイズのカードまで挟めるのが実用的だ。


③インパネ左右のドリンクホルダーは掘り込み式。このタイプは飲み物をホールドするだけでなく、スマホなどの小物も置けるのがいい。
④インパネの助手席前からセンターにかけては細長いトレーとなる。中央の吹き出し口の下には、USBポートもオプションで設定可能。


⑤インパネ中央のトレーは、その上の引き出し(ドリンクホルダー)を出すことでドリンクホルダーになる。500㎖の紙パックも置ける。
⑤実質幅165㎜×奥行120㎜と広い面積が自慢の、インパネ中央に組み込まれる引き出し式トレー。耐荷重3㎏で根元の剛性感も高い。


⑥グローブボックスの上にある「アシストボックス」は、さながらティッシュ用の隠し収納だ。ボックスティッシュがぴったり収まる。
⑦グローブボックスの容量は小さいが、ボックスティッシュや車検証一式はここに入れる必要がないと考えれば気にならない。


⑧運転席用のドリンクホルダーも掘り込み式。夏は、すぐ上にある吹き出し口からエアコンの冷たい風を当てて飲み物を冷やせる位置だ。

⑨新たに採用された独自のアイデア収納が、助手席ドアに組み込まれた車検証&取扱説明書専用の収納ボックス。デッドスペースの有効活用だ。
⑩助手席の足元にあるフックは、レジ袋を吊るしてゴミ袋として活用するのにも便利なアイテム。耐荷重は3㎏だ。


⑪ステアリングコラムの下にあるアンダートレー。入れたアイテムが車外からは見えない場所で、ドライバーが財布などを置くのにも好都合。
⑫前席ドアポケットは左右で形状が異なり、運転席側はボトルホルダーに、ポケットを組み合わせる。助手席側はボトルホルダーのみ。


⑬前後席ともにドアハンドルを大きくしているのが自慢。フロントはリヤに比べると短いが、それでも長さが前後160㎜とたっぷり。
⑭助手席座面の下も収納スペース。スニーカーも置けるサイズの引き出し式トレーは、折り畳み傘の常備場所とするにもちょうどいい。


⑮インパネ中央下にある開閉式のボックスは、ごみ箱としても重宝しそう。容量は350㎖缶2本分程度で、500㎖パックも収まる。
⑯助手席の背もたれには「ハイウェイスターG」のみ、シートバックポケットを採用。大きな冊子も余裕で入る大サイズが頼もしい。


⑰今どきの便利装備と言えるのが、シートの上部に用意されたポケット。なにより、後席で置く場所に悩みがちなスマホを置けるのがいい。
⑱後席ドアアームレスト前方のドリンクホルダーはとにかく手が届きやすい。ドアハンドルも小物収納用に全長210㎜と大きくつくられている。


〈ラゲッジルーム〉使いやすい肩口スライドレバー床下収納も容量タップリ

クローズグリップの高さは地上1790㎜とミニバンなどに比べると低く、背の低い人でも届きやすい位置。スーパーハイトワゴンに比べると車両後方への張り出しが少ない。開口部下端の高さは地上645㎜で、このジャンルでは平均的な水準だ。

シートスライド操作を荷室(車両後方)側から行なえるのが実用的。荷物が多い時は、室内にまわることなくレバーを動かしてサッと荷室を拡大できるからだ。

後席の格納やリクライニングも車両後方から可能。背もたれの外側にあるのがリクライニング&格納のレバーで、中央部(右側後席の左肩部)にあるのがスライドレバーだ。

〈通常時〉高さ 880mm 最小奥行き 365mm

前後席間距離が増えているにも関わらず、荷室の奥行きが減るどころか先代比135㎜も増えたのだから驚き。ライバル内ではトップ水準である。2ℓペットボトル6本入りの箱が2つ、もしくは18ℓの灯油タンクが2個積める。

〈後席最前端位置〉最小幅 875mm 奥行き 540mm

リヤシートを最大限に前へスライドすれば、奥行きは1.5倍以上に拡大。この状態なら後席に大人が座れる状態をキープしたまま、特大サイズのスーツケースを積載可能だ。ただし、シートのスライドは左右独立ではなく、左右一体で行なう。

〈後席格納時〉最大奥行き 1400mm

後席格納は背もたれを前に倒すだけの簡単作業。座面が沈み込む機構は組み込んでいないので、荷室と倒した後席部分には75㎜ほどの段差が生じるのが残念ではあるが、ここまで広い荷室を提供してくれるのは立派だ。

後席格納は左右独立。おかげでアレンジの幅が広がり、3人乗車+荷室拡大という使い方ができる。また、格納/展開操作が楽なのも左右独立のメリットだ。

FFと4WDで容量が異なるが、前者の床下収納部は54ℓとクラストップ。深さは270㎜もあり、ここを活用すれば畳んだA型ベビーカーを立てて荷室へ積めるのも朗報だ。

情報提供元:MotorFan
記事名:「 日産デイズの使い勝手を徹底チェック!