東京オートサロン2019のトヨタ・ブースには、歴代のスープラのレーシングカーが展示されていた。他にも歴戦のレーシングカーがずらり。モータースポーツに精通するジャーナリスト、世良耕太が見るとどう見えたのか。



TEXT & PHOTO◎世良耕太(SERA Kota)

 じつはTOYOTA GAZOO Racing(以下TGR)のプレスコンファレンスの間じゅう、ブースに置かれた展示車両が気になっていた。ひとつは、というか4台はスープラの歴代レーシングカーだ。メインステージにGRスープラ・コンセプトとGRスープラ・スーパーGTコンセプトを展示したのに合わせた選択だろう。



 1990年の全日本ツーリングカー選手権に参戦したA70スープラ、2001年と2002年の全日本GT選手権参戦車両(A80)、そして……。

 2007年の十勝24時間レースに参戦したスープラHV-Rが展示してあったのには感激した。ル・マン24時間レースをシリーズの一戦に含むWECの歴代参戦車両が搭載する、レーシングハイブリッドのルーツを積んでいるのがこのクルマである。

 左右の違いはあるものの、助手席側にエネルギー貯蔵装置が載っているのはスープラHV-Rの時代から変わらないことがわかる(スープラHV-Rはキャパシタ、2016年以降のWEC参戦車両はリチウムイオンバッテリーを搭載)。

 スープラHV-Rから11年後、2018年6月のル・マン24時間レースでは、TS050ハイブリッド8号車がトヨタにとって悲願の初優勝を果たした。その優勝車が展示。途中でカウルを交換しているので24時間分ではないが、タイヤカスなどの汚れが付着したままで、耐久レースの激しさを物語っている。

北10にあるデンソーのブースには同型のTS050ハイブリッドが展示してあり、こちらは同乗体験が可能。

 西2にあるレイズのブースには、TS050ハイブリッドが装着するホイールが展示してある。

 TGRのブースに戻って観察を続けよう。TS050ハイブリッドに並んで、2018年のWRC(FIA世界ラリー選手権)を制したヤリスが展示してあった。こちらはレプリカ。

 見どころは隣に展示してあった1.6ℓ直列4気筒直噴ターボエンジンだ。レーシングエンジンに特有の、研ぎ澄まされた鋼のような迫力がひしひしと伝わってくる。

 個人的な見どころは、排気側にレイアウトされている直噴インジェクター(吸気側でもトップでもなく、排気側だ)。



 知らないうちに背後にいた知人に「いったい何を撮っているんですか?」と、唐突に声を掛けられるとドキッとするやら恥ずかしいやら……。

情報提供元:MotorFan
記事名:「 歴戦の強者ども。TOYOTA GAZOO Racingのレーシングマシンを解説する