12月5日~6日、千葉・袖ケ浦フォレストレースウェイには、多くの自動車ジャーナリストやレーシングドライバーが集合した。目的は、2019年1月14日にアメリカ・デトロイトショーでのワールドプレミアが予定されている、新型トヨタA90スープラ(プロトタイプ)の試乗会が行われるからだ。

モーターファンも当取材会に参加し、プロフェッショナルのインプレッションを多数聞くことができた。

早速、雑誌GENROQやレブスピードなどで走れるモータージャーナリストとして活躍する山田弘樹さんの新型SUPRA(A90)インプレッションをお伝えしよう。

すごい楽しい!

とても直6エンジンをフロントに積んでるとは思えない感覚ですね。

BMWのクルマみたいに、フロントに6気筒エンジン積んでる!って言う感じがないところがいいですね。もちろん、アンダーステアを起こそうと思えば起きるんだけど、曲げて行こうと思えばノーズがグイグイ入っていくし、そのときにヨーが起こりやすい。ヨーが起こってオーバーステア方向に行ったときでも、アクセルでバランスしてあげるとオーバーが止まる。感心しました。



全体的な動きにちょっと「張り感」がありますね。バネとかダンパーとかブッシュとか、入力に対して硬くはないんだけど、早めに受け止める方向に行くから機敏なんですね。ロードスターをチューニングしていって、上手に仕上がったときの感じと似ています。ああいう軽さがある。



電子制御のリアデフ自体は、ターンインで邪魔をしている感じはないですね。そういう意味で言えば、たしかに電子制御デフの効きがああ言うところでゼロになっているのかな。あれが、例えばリアのタイヤがタレてきたら、デフが2way方向に持っていって止めてくれてもいいかなと思うけど、少なくともターンインでアンダーを出さないというところはスゴいと、思いました。

運転が全部つながるトランスミッション

トランスミッションとエンジンとの連携という点で言うと、ほんのちょっとタイムラグが起きるときがあるから、そういうときはDSCとかああいう速いミッションのほうがいいのかなと思うことはあるけど、まろやかにニュートラルステアで滑らせるか滑らさないかのギリギリのところで楽しく乗っている限りでは、運転が全部つながるから、とっても楽しいです。



普通に運転できるというと変なんですが、次元が高いレベルで普通に運転できます。リアが出ても、80スープラみたいに重たさでズルズル止まらないというのではなくて、ちょっと滑っているところでアクセルを合わせてあげれば、その滑ったまま維持できる。そんなところに、このクルマの「軽さ」を感じました。

チューニングするとすれば?

かなり完成されたクルマなので、「このクルマの向きを変えやすさ」を消さない程度にリアのスタビリティを付けていくか。フロント切ったときに、もっとガッチリとした安定感。そうしたことを、ほんのちょびっとずつ足していく、バネレートをほんのちょっとあげるとかで充分だと思います。



タイヤをポテンザ71Rとかディレッツァなんかに履かせれば、ドライの筑波コース2000で1分4秒くらいに入るいかな。ただ、このクルマは、そういうタイムアタックの次元であっても向きを思うままに変えられるとか、ちょっとだけ流すとかいうことができちゃうところに喜びを感じられるクルマなんだと思います。例えば筑波の最終コーナーで、「ゼロカウンターだよ!」とか言いながら、タイヤをギュギュギュギュギュギュっていわせながらトラクションをかけてやる……みたいな感覚を味わったときに、買ってよかったなって思うんだと思います。



BMWと比べると、BMWよりももっと曲がりたがりかな。BMWはアウトバーンのような状況で走る部分がありながら曲がらせたがりにもしてるけど、最終的にはアンダーっぽくして安全にする、みたいなところがある。タイヤサイズを後ろだけ太くしたりして。この新型スープラは、完璧に曲がることを意識しているから、日本人はこういう方が好きだと思いますね。

情報提供元:MotorFan
記事名:「 新型トヨタ・スープラ(A90) プロトタイプは『曲がらせたがり』!?