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ニュルブルクリンクで戦い続けるNOVELの渡辺代表が2018年シーズンを振り返る


レクサス用のオリジナルパーツの開発・販売やチューニングを手掛けるNOVEL。世界一過酷なレースであるニュルブルクリンク24時間レースやVLN(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)の実戦に参戦を続けている。2018年最終戦を終えた渡辺卓代表に、今季の活動について話を伺った。

走行データのチェックを行う渡辺卓代表。

モーターファン(以降MF):VLN(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)及び、ニュル24時間レースの今季の活動を振り返った感想をお聞かせください。




渡辺社長:2018年シーズンで、ニュルブルクリンクへの挑戦は3年目を迎えました。参戦マシンをレクサスRC Fに変更し、自社製品を投入して24時間レースでのクラス優勝を目標として挑みました。結果は一歩及ばずクラス2位でレースを終えましたが、レースの内容としてはまずまず満足いく結果となり、製品のポテンシャルを確認できたと思います。VLNのシーズンを通して振り返ると、想定外のトラブルが発生するなど、良いことも悪いことも含めて実績作りとしてはどれも糧になり、この点では大変満足しています。

ニュルブルクリンク24時間レースではクラス2位に入賞したNOVELのRC F。

VLN最終戦決勝、グランプリコースの1コーナーに進入するIS F。バトルする他車も含めてボディには北コースで拾ってきたと思われる落ち葉がたくさん付いている。

MF:まだ今季のシーズンが終了したばかりですが、既に来年の活動も視野に入れておられるのでしょうか?




渡辺社長:来年も継続してニュルでのレース活動をする予定ですが、今年以上の結果を出すことが第一の目標にして見据えています。来年のシーズン開始前までにじっくりとデータを分析し直して、より優れた製品作りをするために、ニュルで得た経験を製品作りにフィードバックしたいと思っています。




MF:ニュルで戦う意義とは?




渡辺社長:VLNや24時間では、自社製品を搭載したマシンのデータを収集しながら、製品耐久テストを行なっています。やはり、このニュルブルクリンクでしか分からないデータというものも数多くありますので、ニュルに継続して勝負すること自体が大きな役割を担っています。優れたフォーマンス力やニュルという世界一過酷なレースを通して得たノウハウや実績には、お客様からは非常に高い評価を頂いており、とても嬉しく思います。このニュルで製品の実戦テストをする意義を強く感じますね。

レースオペレーションは現地のリングレーシングの手をかりる。

MF:ニュルでに参戦にあたっては、現地のRING RACING(リングレーシング)とのジョイントをされています。リングレーシングの担っている役割は?




渡辺社長:私自身がニュル参戦3年目にしてやっと全体の流れや、このニュルでのレースという意味で理解出来始めたと感じています。リングレーシングは経験と知識が豊富で、地元ならではのニュルに強いチームとしてマシンを走らせるという意味でも長けている部分が多いので、今後もうまくタイアップしたいと思っています。NOVELとしてはニュルのエッセンスの詰まったパーツ造りをメインに担当し、リングレーシングは弊社のパーツを搭載したマシンをより良いコンディションで走らせるという役割分担をしています。




MF:今年のニュルブルクリンク24時間レースは日本人ドライバーを多く起用しての参戦でしたが、来年の予定はどうお考えですか?




渡辺社長:メーカー問わず、日本人ドライバーやチームがここニュルで活躍し、賑わいをみせてくれると嬉しいですね。弊社では今後カスタマーの皆さんにもNOVEL製品が装着されたマシンをニュルでドライブしていただけるように、カスタマープログラムの構想も考えていて、私自身も楽しみにしています。

北米を中心に、ドイツを含め欧州各国のレクサスディーラーでNOVELのパーツは広く販売されており、日本以外の諸外国でも高い人気を誇っている。渡辺社長自身が必ず毎戦ニュルへ足を運び、マシンの細部までも自らチェックし、常にその動向の一挙一動にアンテナを張り巡らせている。それが、NOVELに強く寄せられる信頼度の要因と言えるだろう。


リングレーシングとともに挑むNOVELのロゴが掲載されたレクサスは、すっかりニュルの顔の一部になりつつある。来季は更にパフォーマンスアップしてニュルを走るマシンが、世界中のレクサスファンをさらに魅了することだろう。


(インタビュー&写真:池ノ内みどり)

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