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パナソニック:導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ ZSシリーズを製品化


パナソニック オートモーティブ&インダストリアル システムズ社は、モータ駆動による電動化が進むハイブリッド車やEVなどに適した導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ ZSシリーズを製品化、2018年9月より量産を開始する。業界初(同社調べ)の直径10mm/高さ16.5mmサイズで、大電流/大容量を実現、車載ECUの小型、 軽量化に貢献する。

 自動車の燃費改善や環境規制への対応を背景に、ガソリン車からハイブリッド車やEVへの移行が加速する昨今、ガソリンエンジンにモータでのアシストを併用した駆動化(48Vシステム [1] など)や、メカ駆動をモータ駆動に変更し電子制御した機電一体化 [2] が進んでいる。その変化から電子制御ユニット(ECU)の小型軽量化や、電流値の上昇に伴う電源回路の安定化対策のニーズが高まっている。このような中、電源回路に搭載されるコンデンサには大電流、大容量対応が要求されている。パナソニックでは、これらの要望に応える面実装タイプ導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ ZSシリーズを製品化した。








■「導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ ZSシリーズ」の特長




1. 大電流化の実現で、 ECUの小型化、 軽量化に貢献


 従来品では製品サイズが最大で直径10mm x 高さ10.2mmであり、100~200Aの大電流化への対応は困難だった。本製品は独自の新規構造とポリマー含浸工法を採用することで、直径10mm x 高さ16.5mmの形状でコンデンサの内部抵抗値の低減を図り、従来品比2.5倍の大電流化を実現した。これにより、ECUの小型化、軽量化に貢献する。


→ 電流値:63V、3500mA パナソニック従来品(※2)比 2.5倍




2. 大容量化により、 ECUの小型化、 軽量化に貢献


 独自の電極箔材料技術と新規構造設計により、電極箔の面積を拡大することで、従来品比約1.8倍の大容量化を実現した。これにより、コンデンサの使用員数を削減し、基板の省スペース化を図ることが可能となるため、ECUの小型化、軽量化に貢献する。


→ 容量値:63V、 150uF パナソニック従来品(※2)比 約1.8倍




3. 耐振動性に優れ、 実装工程での耐振動補強が不要で、 顧客の工程の合理化に貢献


 従来、基板実装工程では振動性能を確保するために、非耐振動部品を使用する場合は、ボンディング(接着剤)で部品を固定する振動補強が必要だった。本製品は、振動加速度30Gを実現しており振動補強が不要で、顧客の工程の合理化に貢献する。


→ 振動加速度:30G パナソニック従来品(※2)比 約3倍




※2:パナソニック従来品(ZCシリーズ):


電流値(63V、 1400mA)、 容量値(63V、 82uF)、 振動加速度(約10G)








■用途


HEV、 PHEV、 EV、 ガソリン車の車載アプリケーション


モータ機能付発電機(ISG)、 電動パワーステアリング(EPS)、 オイルポンプECU、 ウォーターポンプECU、 トランスミッションECU、 ラジエーターファンコントロール(FRC)など






■販売地域:グローバル

[1] 48Vシステム


車載電源の48V化によって、 搭載するリチウムイオン電池も駆動用モータも小型軽量化でき、 航続時の低燃費に大きく貢献するシステム。 マイルドハイブリッド車に搭載される。




[2] 機電一体化


機械駆動部分とECU(電子制御ユニット)を一体化すること。 従来は機械駆動部分とECUは離れて配線で結ばれていたが、 制御の高精度化、 設置場所の自由度向上、 省線化などの目的で導入が進んでいる。

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