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【デリカ50周年記念連載第2回】二代目デリカ「スターワゴン」 


誕生50周年を迎えた三菱デリカの五世代50年の歴史を振る連載企画の第2回は、このモデルから「スターワゴン」を名乗り、レジャービークル色を濃くし、独自の存在感を高めていくことになる二代目だ。

愛され続けて50年! 三菱デリカのアニバーサリー!

初のフルモデルチェンジでワゴンはみんなのスターに

デリカスターワゴン(1979)

 三菱デリカは1979年6月にフルモデルチェンジ。当時のデザイン潮流に合わせ、これまでの丸みを帯びた柔らかなラインからボクシーなスタイルへと変貌を遂げた。同時にボディ全幅を小型車枠いっぱいの1690mm(バン/ワゴン)まで拡大(トラックは1695mm)。優れた居住性と広い荷室を両立。トラックとバンは従来どおりながら、「コーチ」に代わり新たに「ワゴン」を設定し、「スターワゴン」を名乗る。ワゴンはG32B型 1.6L直列4気筒OHCのサターンエンジン(86ps)を搭載し、5速MTも設定された。バンにはこのG32Bエンジンと4G33型 1.4L(82ps)をグレード別に用意し、トラックは後者のエンジンのみという設定だった。

デリカバン(1979)
デリカトラック(1979)


レジャービークル「スターワゴン」誕生

インパネデザインは直線基調(デリカスターワゴン/1979)
3名×3名の9名乗車(デリカスターワゴン/1979)


ストライプが入るシートデザイン(デリカスターワゴン/1979)
2列目左端のシートは補助席的な形状(デリカスターワゴン/1979)


デリカスターワゴンハイルーフ(1980)

 デリカ「スターワゴン」は1975年に廃止された初代デリカ「コーチ」に続く9名乗車の乗用モデルとして登場。MCA-JETサターン80エンジンで53年排出ガス規制をクリア。「1600XL-5」グレードはクラス初となる5速MTを採用したほか、2-3列目シートにフルリクライニング機構も備えるなど豪華仕様となっている。




 80年5月には新開発のシリウス80エンジン(G62B型 1.8L直列4気筒OHC)を搭載したハイルーフ車を追加。




 81年9月にはAT仕様を追加。さらにパワーステアリングを装着したほか、回転対座シートにマルチサウンドコンポを採用し、よりレジャービークルとしての使い勝手や装備を充実させる。

デリカスターワゴンハイルーフ(1981)
デリカスターワゴンハイルーフ(1981)


回転対座シート(デリカスターワゴン/1981)

日本初の4WDキャブオーバーワゴン誕生

ガードバーを装備するなどオフロード色を強めたスタイル(デリカスターワゴン4WD/1982)

 1982年はデリカスターワゴンの一大転機となる。というのも、82年のマイナーチェンジで、デリカスターワゴンは小型キャブオーバー車では初となる4WDを設定したのだ。三菱自動車はジープのライセンス生産(三菱ジープ)や、ピックアップトラックの「フォルテ」4WD(80年)でFRベースの4WDシステムを習得しており、この年はフォルテ4WDをベースにしたマルチパーパス車「パジェロ」もデビュー。デリカスターワゴンの4WD車追加と合わせて、後の「SUVの三菱」のイメージを築き上げる重要な年となった。

サイドデカールや「4WD」ロゴ入りマッドフラップを装着(デリカスターワゴン4WD/1982)

形状はそのままにメーターなどのデザインを変更(デリカスターワゴン4WD/1982)

 このマイナーチェンジでは4WD車の追加のほか、ディーゼルエンジン車とロングボディ車の追加も大きなトピックとなった。内外装も刷新され、4WD車はフロントのグリルガードや4WDステッカー、ヘビーデューティなホイールデザイン、オプションには電動ウインチを用意するなどオフロード色を強める。その一方で、内装はより乗用車らしい質感で誂えられた。




 4WD車とディーゼルエンジン車の投入は、80年代に入りますます多様化するレジャー需要に対し、レクリエーショナル・ビークル(RV)としてデリカの個性を強調し、販売台数、シェアを順調に伸ばしていく強力な武器となったと言えるだろう。

落ち着いたカラーを採用したインテリア(デリカスターワゴン4WD/1982)
2列目左端のシート形状を改善(デリカスターワゴン4WD/1982)


4WDシステムは「パジェロ」と同じ!

初代パジェロ(キャンバストップ)
初代パジェロ(キャンバストップ)


 三菱の4WD車のイメージリーダーとも言えるパジェロは1982年4月のデビュー。対してデリカスターワゴン4WDは同年10月に追加されており、ほぼ同期。どちらも4WDシステムは三菱が北米を中心とした海外市場向けに生産していたピックアップトラック「フォルテ」に搭載されたモノをベースにしている。言うなればフォルテ4WDのSUV版が初代パジェロであり、ワンボックス版がデリカスターワゴン4WDといったところだろうか。




 この4WDシステムはハイ/ローレンジの切り換えができるトランスファーを備えたパートタイム式で、2WD時はプロペラシャフトを介して後輪を駆動とするFRベースのもの。4WD時の前輪への駆動力はギヤに比べ軸間距離の設定自由度が高く静粛性にも優れるサイレントチェーンを採用。2WDと4WDの切り換えはスライド式シフトフォークを採用することで高い操作性も実現している。ケース類はすべてアルミニウム鋳物を使用して軽量化を図るとともに、補強リブを適切に配置することで十分な耐久強度を確保した。




 さらにオプションでオートマチックフリーホイールハブ機構も用意されている。フリーホイールハブは、2WD時に前輪とドライブシャフトを切り離して動力ロスや騒音を防ぐシステムだが、このロックとフリーを自動で行なえるオートマチック機構を組み込んでいるのがポイントだ。




 信頼性が高く、悪路走破性に優れるこの4WDシステムは二代目のスターワゴンのみならず三代目にも継承され、スターワゴンの4WDイメージを一層強固なものにした。

4WDシステムはFRベースのパートタイム式
サイレントチェーン式トランスファー


ディーゼルターボと特別仕様車の投入

デリカスターワゴン4WD(1984)

 1982年10月の4WD車追加に続き、翌83年11月には4WD車に2.0Lのシリウスエンジンを搭載(G63型 直列4気筒OHC)。高度計と傾斜計の2連メーターも追加されたのは、デリカスターワゴンがオフロード走行やアウトドアレジャーにおいてユーザーの厚い支持を得ていたからだろう。




 84年2月には4D55型 2.3L直列4気筒OHCディーゼルターボを搭載。91.0mm×90.0mmのボア×ストロークから84ps/4000rpmの最高出力と17.8kgm/2000rpmの最大トルクを発揮した。


 85年2月にはフロントガーニッシュの変更など内外装を充実。同年10月には、スキー仕様の特別仕様車「シャモニー」をデリカシリーズで初めて用意した。「シャモニー」はこれ以降、デリカシリーズの定番特別仕様車として代々ラインナップされていくことになる。また、「シャモニー」以外にも特定レジャー特化型の特別仕様車が用意されるのが、デリカシリーズの伝統となっている。

デリカスターワゴン4WD 2.3Lディーゼルターボ(1985)

ダッシュボードに2連メーターを追加。助手席側には姿勢保持用のハンドルも装備する(デリカスターワゴン4WD 2.3Lディーゼルターボ/1985)

インテリアカラーを変更するとともにシートの質感アップ。レッド系の内装色で高級感を演出するのは80年代の流行(デリカスターワゴン/1985)
2列目シートも形状を変更し、補助席的シートがなくなった(デリカスターワゴン/1985)


二代目デリカの銀幕デビューと真の終焉

 二代目デリカはバンとスターワゴンこそ1986年にフルモデルチェンジされて三代目へ移行する一方で、トラックは二代目がマイナーチェンジされて継続販売となっている。




さらに1988年にはトラックにも4WDモデルを追加し、最終的に“国内向け”がフルモデルチェンジされたのは94年になってからだ。そのトラックを含めた94年までの15年間の登録台数は23万3321台で、年間最大登録台数は80年の3万9990だった。


ちなみに、この二代目デリカのトラックはフィリピンとインドネシアで生産が続けられているらしい(2017年現在)。結果として二代目デリカのスターワゴン(とバン)は79年から86年の7年間という歴代最短のモデルライフとなった。この頃は、排ガス対策がひと段落して自動車メーカーが新車や新たな技術開発に注力できることになる一方、バブルへと突き進む好景気がユーザーの購買意欲を後押ししており、そのような世相が二代目デリカのモデルライフを短くした要因だろうか?




 また、二代目デリカが銀幕に登場したのを覚えている読者はいるだろうか?




 三菱自動車とジャッキー・チェンは古くから提携関係にあり、ジャッキー映画には三菱車がしばしば登場する。1985年に日本で公開された「スパルタンX」には、「スパルタン号」として二代目デリカの改造バンが登場し、ジャッキーと見事な共演を見せている。




 もうひとつ。71年にニューヨークポスト紙に掲載されたコラム「Going Home」を原作にした、1977年公開の名作邦画「幸福の黄色いハンカチ」(監督:山田洋次)にマツダ・ファミリアが登場するのはあまりに有名だが、「幸福の黄色いハンカチ」は1982年からTBSでテレビドラマ版も放映されている。




このドラマ版でアパッチけんが演じる八田誠がハンドルを握ったのが二代目デリカスターワゴンである。茶色かマルーンかというボディカラーのハイルーフ車で、サンルーフと回転対座シートを備えたモデルだった。ルーフキャリアとメッシュホイールを装備していたが、あれは純正オプションだったのかそれとも社外品だったのだろうか。

ドラマ版「幸福の黄色いハンカチ」に登場するのと同系と思われるボディカラーのハイルーフ車

『歴代デリカのすべて 連載第1回』初代デリカ誕生の物語
デリカ・スターワゴン XL-5(1979)


全長×全幅×全高:3990mm×1690mm×1790mm


ホイールベース:2200mm


トレッド:(前)1440mm/(後)1380mm


室内長×室内幅×室内高:2985mm×1515mm×1200mm


最低地上高:170mm


車両重量:1150kg


乗車定員:9名


最小回転半径:4.4m


エンジン型式:G32B型 水冷直列4気筒OHC


ボア×ストローク:76.9mm×86.0mm


排気量:1597cc


圧縮比:8.5


最高出力:86ps/5000rpm(グロス)


最大トルク:13.5kgm/3000rpm(グロス)


使用燃料/タンク容量:レギュラーガソリン/60L


燃費:10.5km/L


駆動方式:FR


トランスミッション:5速MT


ステアリング形式:ボールナット


ブレーキ:(前)マスターバック付きディスク/(後)マスターバック付きデュオサーボ


サスペンション形式:(前)ウィッシュボーン式コイルスプリング/(後)車軸式リーフスプリング


フレーム形式:箱型


タイヤサイズ:175SR13スチールラジアル








デリカ・スターワゴン GLX(1982)


全長×全幅×全高:4240mm×1695mm×1935mm


ホイールベース:2200mm


トレッド:(前)1390mm/(後)1365mm


室内長×室内幅×室内高:3045mm×1515mm×1200mm


最低地上高:190mm


車両重量:1475kg


乗車定員:9名


最小回転半径:4.8m


エンジン型式:G62B型 水冷直列4気筒OHC


ボア×ストローク:80.6mm×86.0mm


排気量:1795cc


圧縮比:8.5


最高出力:100ps/5500rpm(グロス)


最大トルク:15.0kgm/3500rpm(グロス)


使用燃料/タンク容量:レギュラーガソリン/55L


燃費:8.5km/L


駆動方式:パートタイム4WD


トランスミッション:5速MT


ステアリング形式:ボールナット


ブレーキ:(前)ディスク/(後)リーディングトレーリング


サスペンション形式:(前)ウィッシュボーン式リーフスプリング式/(後)車軸式リーフスプリング


フレーム形式:箱型


タイヤサイズ:195SR14
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