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スバル:フォレスターに搭載するFB25型直噴仕様


北米仕様としてメディアに紹介された新型フォレスターのパワートレインは2.5ℓ+CVT。その2.5ℓ:FB25型は、さりげなく直噴仕様に改良されていた。エンジニアにいろいろ訊いてみる。

エンジンの熱効率を上げることは、エンジニアにとっての永遠の課題です。同じ仕事をさせるにしても、一滴でも燃料消費量を少なくするために、古来さまざまな手段が図られてきました。その手段のひとつが「圧縮比を上げる」です。マツダSKYACTIVが膾炙したように、幾何学的圧縮比(=容積比)を高めることで一般的なレシプロエンジンでは膨張比が高められ、燃焼からより多くの運動エネルギーを得ることができます。




新型フォレスターに搭載されるFB25型水平対向エンジンも、12.0まで圧縮比を高めてきました。ちなみに従来型は10.3でした。圧縮比を著しく高めることができた要因のひとつが、直噴技術です。




効率が高まるならどんどん圧縮比を高めればいいじゃないかと思うのは自然な考えです。ところがそうするとガソリンエンジンを燃料とするオットーサイクルではノッキングが生じてしまい燃焼効率どころではなくなってしまいます。ノッキングが起こる主たる原因が、熱。圧縮行程で燃焼室内の混合気を高温高圧とし、火花点火させて適正なタイミングで燃焼させるのがガソリンを燃料とするオットーサイクルのねらいなのですが、圧縮比を高めていくほど燃焼室内のガス温度が高まることで、火花点火を待たずに自着火を始めてしまうのです。効率ががた落ちになってしまうのみならず、下手をすれば機械的な損傷にもつながってしまうため、これが非常によろしくない。



そこで直噴技術が現れました。燃料を筒内に直接噴射すると燃料の蒸散作用によって高温のガス温度が低くなります。そもそも、筒内の高温ガスには燃料が多く含まれていないことからノッキングも生じにくい状況にありますから、より効果が高い。この作用から、直噴エンジンはポート噴射エンジンに対して圧縮比を高めることが可能になりました。




(ところでこれとは別に、ノッキングしにくい燃料を用いるという手もあります。ご存じ、ハイオクタンガソリンです。これを用いるとおよそ圧縮比値が+1という性能を得られるのですが、燃料としての価格が高いので敬遠される傾向にあります。今回のFB25DI──本稿では便宜的にこう呼称します──も北米市場を含めたレギュラーガソリン対応が必須だったということで、圧縮比は12.0で決着しました)



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