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アンプレス化でハイレゾ音源をダイレクトに出力! Clarion独自の技術が凄い!【東京オートサロン2018】


Clarionが開発して誕生した、アナログの究極を求めるためのデジタル技術を搭載したシステムに注目。理論上音を劣化させることが一切ないというのだが……。(PHOTO&REPORT:大家 伝)

Clarionブースにて「今回注力されている製品はなんですか?」と聞いてみたところ、まずは乗り込んでみてくれというので展示車のトヨタ・シエンタの運転席に座ってみることにした。すると助手席で説明を担当するお姉さんが下りてしまい、変わって乗ってきたのが音響グループの高田マネージャーである(少し残念)。




高田さんによると、「今回注力の製品としてご覧いただきたいのが、このNXV977D/クアッドビューナビゲーションです」と話す。4つの画面を自由自在にコントロールでき、ナビやオーディオといった機能を大型画面を利用して楽しめるというものだ。画面を4分割してあり、そのうちの1つでもスマートフォンの画面ほどの大きさだが、操作したいものを大きく表示させられるというところが1つの特徴となっている。




そしてフルデジタルサウンドシステムに完全対応しており、オーディオ表示としたときにコントロールメニューがすべて表示される。しかもオーディオのセレクターでサウンドのコントロールを画面上で行えることも特徴だ。


そのまま音を聞かせていただくことに。高田さんは「楽器の音も表情豊かに響かせることができます。スピーカーはフロントドアに17cmミッドレンジ×2を、それぞれのドアに設置。これによって中域の厚みを強く出すような仕組みとして、これにツィーターとサブウーファーをプラスした構成としています」という。





技術開発本部、ハードウェア開発部、構造開発・音響G、高田マネージャー。震災の前後くらいから携わり、アンプレスのシステムを実現した立役者だ

しかし、このシステムにはもっとスゴいポイントが隠されている。実はシステムの構成としてはとてもシンプルで、アンプというものが介在せずにプロセッサーとスピーカーのみで構成されている。これについて「スピーカーが従来のアンプの機能に近いものを備えておりまして、デジタルで伝送してダイレクトにハイレゾの音をスピーカーのボイスコイルの駆動力に変えることができるようになっています。なのでそういう部分では他メーカーさんのオーディオとはまったく異なる仕組みであり、独自開発の技術が搭載されているんです」とは高田さん。


アンプとは熱を持ち、重く、電気を大量に使うというところがあって、このシステムでは元々入ってきた信号をダイレクトに音に変えるときにその効率を最大限上げながら、なおかつ音の劣化をさせないことを優先して考えているのだという。そしてそれをワンチップのLSIでやっていて、途中でアンプによる増幅という行為をなくしているため音を劣化させることが一切ないシステムとなっている。当然消費電力も効率がよく、なおかつ熱も持たないといったメリットがあるそうだ。


実はこうした特色は、現代のクルマ作りに求められているものだったりする。消費電力を減らしながらクルマとして成立させる必要があるので、高音質を省電力の中で実現させるためにアンプの機能を最大限省くというのが究極の手段であると考えて開発をしてきたそう。




「究極の音質ってやっぱりアナログの世界にあるものなんですよね。だからアナログであることが理想という前提で、アナログの究極を求めるためにデジタルに成らざるを得なかったというのがこのシステムなんです。開発のスタートからざっと5〜6年を費やして製品化に漕ぎ着け、今はそれから5年くらい経ってようやくお客様に浸透してきたというところですかね」と、システムの開発を一からやってきたというだけにその思いも深い。


ぜひこの究極を目指したシステムを体感してみて欲しい!【西ホール2】



指先の操作でカンタンに4分割画面を拡大も縮小も自在に操ることができるので、好みの画面を呼び出すように拡大表示してゆうゆうコントロール可能。システムはNXV977D/クアッドビューナビゲーションを中心に、Z3/フルデジタルサウンドプロセッサー(サウンドプロセッサー、ツィーター、コマンダー)、Z7/フルデジタルスピーカー、Z25W/フルデジタルサブウーファーで構成

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