starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

マツダの社長車にも決定! CX-8はSUVというよりも高級サルーン【試乗記】


多人数乗車を求める声に応えるマツダからの回答は、3列シートを持つクロスオーバーSUVだった。


しかしこのCX-8、先に登場した弟分のCX-5と同じく、ことごとくSUVの匂いがしない。


エクステリアも、インテリアも、そして走りも、まるで高級サルーンの如き立ち振る舞いなのだ。




REPORT&PHOTO◎小泉建治(KOIZUMI Kenji)

2015年のモーターショーに出品されたコンセプトカー「RX-VISION」で提案された流麗で躍動感に溢れるデザイン言語をうまくSUVに落とし込んだエクステリア。

生活感はゼロ! 妖艶すぎるインテリア

CX-5にも通じる高級クーペのようなコクピット。ホワイトレザーシートが潔い。

 もうミニバンは作らないと宣言したマツダ。一貫した流麗なデザイン、ダウンサイジングターボには手を出さない、ディーゼルは積極果敢に展開、MTを多くのモデルにラインナップ……など、本格的スポーツ路線を突っ走る同社のブランドイメージを明確にするためにも、ミニバンとの決別はとても理にかなった選択だと筆者も思う。だが、そうはいっても3列シートを望む声は少なからず市場にはあるわけで、それに応えるマツダからの回答がCX-8というわけだ。




 しかしこのCX-8、SUVであり、なおかつ3列シートを持つくせに、ことごとく生活臭もしなければアウトドア臭もしない。まず外観だが、CX-5と同様に高級サルーンもしくは高級クーペのようなスカしたデザインで、これで未舗装路に足を踏み入れようなんて気はまず起きない。そしてドアを開ければ、眼前に広がるのは真っ白なレザーシート! 子供にポテトチップスでもボロボロこぼされたら発狂するよ私は。




 でも、ファミリーカーなのにポテトチップスをこぼされたときのことなど考えず、躊躇なくホワイトレザーシートを設定してきたマツダの心意気に筆者は賛辞を送りたい。クルマでもマンションでもそうだが、ファミリー向けとなった瞬間、急に生活臭にあふれる残念な佇まいになってしまうのが我が国の常だ。でもCX-8なら、家族思いなんだけれどどこか危うさを感じさせる男(もしくは妻)を演じられる(演じるだけで十分満足です)。さすが「広島の欧州車」の異名を取るマツダである!





走りは、まんまスポーツサルーン!

インパネにはユーノス・コスモ以来(!)となる本杢が張られる。こんなところもやっぱり高級パーソナルカーだ。

 走り出してみると、その思いは一層強くなる。エンジンは2.2Lの直列4気筒ディーゼルだが、アイドリング時には車内にいる限りまずディーゼルだとはわからない。回転を上げていってもディーゼル特有のガラガラ音はまったく聞こえず、トゥルルルルッとキメの細かいハミングを口ずさむのみである。そしてさらに踏み込んでいくと、グオオオオッと勇ましい咆哮を伴いながら猛烈に加速していく。同じ2.2Lディーゼルを積むCX-5と比べると最高出力が15ps、最大トルクが30Nmも向上しているが、車格も上がったし、燃費よりも運動パフォーマンスに振ったチューニング変更が施されたのかと思いきや、そんな簡単な話ではなかった。なんとピストンやエンジンが完全に刷新されるほどの変貌を遂げていたのである。




 低速域におけるアクセルレスポンスのマナーもすこぶる良好で、敏感すぎず鈍感すぎず、微妙なコントロールがしやすい。ディーゼルターボやダウンサイジングターボには「一瞬のタメのあとに怒濤の加速」といった特性を持つものが少なくないが、CX-8は自然吸気ガソリンのようにリニアに反応してくれる。このあたりにもタフなオフローダーの影は一切感じられず、あくまで上質なサルーンの如き立ち振る舞いだ。


 

まるでプレミアムサルーンのようなCX-8の佇まいが、横浜元町の商店街にもすんなり馴染む。

そしてマツダのフラッグシップに

 今回の試乗会が行われたのは横浜界隈で、ワインディングを楽しんだり、高速道路をガンガン走るようなシーンはナシ。それでもCX-8の方向性は十分に感じ取れた。それはつまり、SUVというよりも、サルーンの新しい形を模索した結果がこうなった、 ということ。そんな感想を試乗後に企画設計部の方に伝えると、「まさにその通りですね」との答え。走りも、デザインも、これぞ次代のサルーンの形ですよ、などと知ったように講釈たれる筆者の言葉に「そうです、そうです」といちいち頷いてくださる。




 ただ、あまりにサルーン的な面ばかりに言及し、SUVとしての資質に触れない筆者に違和感を覚えたのか、「でも、CX-8はマツダなりに『SUV』の理想形を徹底的に追求したクルマなんですよ」とクギを刺された。上質感を強調してくれるのはいいんだけれど、オフロード性能やユーティリティ性能を忘れてもらっては困る、というわけだ。




 でもね、たとえばカタログを見たって、オフロードの写真なんて一点もありゃしない。全部、大都会の街中で、出てくるモデルはヒゲとメガネとスーツがキマリ過ぎのビジネスマン風ダテ男じゃありませんか。ちなみにこの大都会のロケ地、シカゴですよね? 自分、地理マニアですから。

こちらがカタログ誌面の一部。舞台はニューヨーク風の都会……と思いつつ、どうにも細かい部分がニューヨークっぽくない。ということでいろいろ観察してみると……。
「学生時代に訪れたシカゴに似ている」とひらめき、グーグルマップのストリートビューで確認したところ、カタログとまったく同じ背景を発見いたしました!


「ただ、ウチには上級サルーンとしてアテンザがありますから。CX-8は、やはりファミリーユースやアウトドアユースも視野に入れたクロスオーバーSUVなんですよ」




 では、御社の社長はどちらに乗られていらっしゃるのですか?




「……CX-8を……注文したと聞いております……」




 ほらやっぱり。CX-8はマツダの社長車として使われるほどの高級サルーンなのである。




 もちろん7人乗れるし(6人乗りもあり)、たっぷりとしたロードクリアランスのおかげで悪路走破性にも優れるだろう。でもCX-8なら、高級サルーンの代わりとしても十分に通用する。高い視点や乗り降りのしやすさは、SUVのほうが有利だったりもする。近い将来、こうしたSUVがクルマのフォーマルな形となり、サルーン(セダン)は一種の様式として残るだけとなっても筆者は驚かない。











フロントのセンターコンソールは左右二分割式。プレミアムモデルにしか見られないスタイルだ。
2列目シート向けのエアコンコントロールパネルと吹き出し口。もしかして2列目がいちばん快適?


Lパッケージは2列目シートのサイドウィンドウにシェードが付く(他グレードにはオプション)。
Lパッケージはテールゲートが電動式となる(プロアクティブにはオプション設定される)。


Specifications


マツダCX-8 XD L-Package(2WD)


全長×全幅×全高:4900×1840×1730mm ホイールベース:2930mm 車両重量:1830kg エンジン形式:直列4気筒DOHCディーゼルターボ 排気量:2188cc ボア×ストローク:86.0×94.2mm 圧縮比:14.4 最高出力:190ps/4500rpm 最大トルク:450Nm/2000rpm JC08モード燃費:17.6km/L 車両価格:395万8200円
    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.