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難波治のデザインウォッチング 東京モーターショー編 2 日産IMx 電気GT-R?のデザイン


「最高出力320kW/最大トルク700Nmを発揮するハイパフォーマンスなツインモーター4WD」が日産IMx。日産ブースのステージには、右にIMx、左に新型リーフが展示され、「EVの日産の今と未来」を見せてくれている。さて、スバルの前デザイン部長の難波 治さんは、IMxを見て何を語ったか。

ーさて、次は日産です。このIMxは、今回のショーの花形の1台ですね。コメントお願いします。


難波「ちょっと待ってくださいね」


と言って、ステージのターンテーブル上でIMxがゆっくり回るのをじっくり見てから、おもむろにボイスレコーダーに話し始めた。と言っても、この時点で難波さんは、「カタチ」以外の情報はなにも入っていない。

ダニエレ・スキラッチ副社長によると、ニッサン IMxは、日産が目指す近未来の車を具体化していて、約5年後の実用化を目標に開発中の技術だという。

ニッサンIMxは、出力160kWのモーターを前後に2機搭載し、最高出力320kW/最大トルク700Nmを発揮するハイパフォーマンスなツインモーター4WDレイアウトを採用する。航続可能距離は600km以上。

難波「このクルマもさっきの三菱と同様に、いまの日産の小型車関係のデザインモチーフをあしらったショーモデルになっていますよね。特にいまリーフが出たタイミングなので、リーフのイメージを高めるために作られたモデルなんだと思うんです。で、これがEVと自動運転を使った日産が示す未来のカタチのひとつの例なんでしょうね、たぶん。その横に置いてあるのが現時点でそれを実際に落とし込んだリーフになっているっていうストーリーが、ステージで見えますよね」

新型リーフが左、IMxが右。

難波「で、デザインそのものはね、まぁそうですね、あんまり、余計なものがなくてシンプルできれいにできあがっていると思うし、まずバランスがいいです。とってもバランスがいいと思います。


ちょっと特徴的なキャラクターが目立つには目立つんですけど、でもまぁショーカーだったらこのくらい、いいんじゃないかと思います。この類いのショーモデルってスタイリングもひとつ見せたいところなんですが、それ以上に“このクルマってなにか”“クルマの将来はこうなりますよ”っていうを見せようとするモデルなので、あんまりスタイリングそのものに対して、“あそこはこうだ、ここはこうだ”と指摘するものでもないと思います」

難波「室内を見ると、自分の目の前のスクリーンがドアのサイドまで回り込んているでしょう? これはいろんな情報がもらえるとともに、たぶんミラーレスでしょうから、サイドとか斜め後ろの情報もワイドに違和感なく伝えようとするひとつの回答なのかと思っています。で、自動運転になったときのクルマのIoTというかコネクティビティというか、そういう世界観をカタチに落とし込んでひとつの例だと思います」

ーじゃあ、これはアリ?


難波「アリでしょう。アリだと思うし、こういう風にだんだんこなれてくるんだと思います、考え方がね」




ー難波さん、これ、一応、普通のクルマってよりはGT-Rみたいなクルマらしいですよ。大出力モーターが前後に3つくらい付いて(注:正確には前後にひとつずつで2個でした)、めちゃくちゃ速いっていう……。




難波「ま、それはどうでもいいんじゃないですか? それは言いたいだけじゃないですか。それが意味じゃないでしょう? でも、”なんでもアリ”みたいなこと、言っているんじゃないですか? どんな意味があるんでしょうね、モーターが3つあるとかないとか」




ー電気の、次の世代のGT-Rを示唆するみたい……なこともあるみたいですよ。


難波「それはないでしょう(苦笑)。でも、EVが非力だとか思っている人がいると思って、気にしてそんなことを言っているんじゃないですか。EVはすごいパフォーマンスがあるから、ガソリン車と同じ評価軸で語っちゃまずいんですよ。僕は、EVって違う乗り物だと思っているんですよ。タイヤが4つついて、中に人が乗るって意味だとクルマなんですが、これまで僕たちがずっと作り続けてきた内燃機関のクルマとは次元が違うプロダクトだと思って見ないと、いつまで経ってもそういう比較論になって、それは全然先に進まないんですよ。新たなEVの魅力付けがなかなかできなくなっちゃうから。量産化したリーフってすごく性能がいいんですよ。航続距離も伸びましたし」






難波「これは……いろんなことを言いましたが、”お祭り用”です、はい。

次は、日産のお隣、難波さんの古巣でもあるスバルです。お楽しみに!

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