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【動画解説】秋の台風傾向 接近しづらいものの勢力は強くなりやすい?


日本気象協会が解析した2023年秋の台風の見通しをもとに、今年の台風の傾向について解説します。今年の台風は例年とは違う、というのがポイントです。


7、8月の台風振り返り

台風の発生数は、7月は4~6号の3個、8月は7~12号の6個でした。台風5号や台風9号は、日本にあまり影響はなかったものの、フィリピンや中国で甚大な被害をもたらしました。台風6号は進路が沖縄付近で迷走したのち九州へ接近、台風7号はお盆休みに日本本土に上陸、そして、5年ぶりの越境台風(気象庁の観測範囲外からやってくる台風)である8号もありました。


9月以降の台風発生数

台風の発生数は、9月は平年並み、10月から11月は平年並みか少なくなる予想です。


9月以降の台風接近数

本土への接近数は、9月は平年並みですが、10月は平年並みか少ない予想です。


発生数も接近数も、平年より多くはない予想だけど危険!?

発生数も接近数も、多くはないと聞くと安心してしまいそうですが、油断は禁物です。今後の台風において、2つ注意するポイントがあります。
1つめは、秋の前半は台風から離れた地域でも大雨に警戒が必要ということです。秋の前半を中心に、台風が本土へ接近する場合は、太平洋高気圧の縁を回るように西日本から接近する傾向が予想されています。このような場合は、本州付近の広範囲に湿った空気が流れ込み、秋雨前線が活発化しやすくなります。
2つめは、エルニーニョ現象により台風の勢力が強くなりやすいことです。エルニーニョ現象発生時は、台風の発生場所が通常よりも南東にずれる傾向があり、台風が日本へ接近する際は、海上を進む距離が通常時より長くなります。海上は、台風のエネルギー源となる暖かく湿った空気が多いため、台風が暖かく湿った空気をとりこむ量が多くなります。そのため、勢力が強くなりやすいのです。
接近数は平年より多くはない予想ですが、もし近づいてしまったら、勢力が強いので大きな被害が起きてしまうかもしれません。引き続き台風災害への備えが必要です。


台風の陰に隠れた厳しい残暑

気象庁の3か月予報では、全国的に平年より気温が高いと予想されています。まだまだ熱中症に警戒が必要です。特に、暑さを感じにくい人ほど、気をつけてください。適切に冷房を使い、暑さのピークとなる時間帯の外出を極力控えるなど、無理のないようにお過ごしください。

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