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[上村愛子さん×ハピスノ編集長]この冬、スキー場に行ってみませんか?(前編)


1998年、長野オリンピックでフリースタイルスキーのモーグル競技に高校生で出場。見事7位に入賞し、一躍人気選手となった上村愛子さん。その後、日本モーグル界初となるワールドカップ総合優勝、さらに、五輪5大会連続入賞と輝かしい成績を収めました。そんな上村愛子さんとハピスノ編集長は、10年前から一緒に家族対抗!雪上運動会を行っています。ふたりが語る、子供と楽しむスキーの魅力とは。


久しぶりに「雪って楽しい」と感じた雪上運動会

ハピスノ編集長(以下、編集長) 愛子さんにずっと参加していただいている「家族対抗!雪上運動会」も今シーズンで10回目です。多くの方に雪の楽しさを知ってほしいという思いから毎年開催しているイベントですが、愛子さんは恒例になった雪上運動会について、どんな感想をお持ちですか?

上村愛子(以下、上村) 雪上運動会が始まったのは、ちょうど私が30歳のときだったんです。この頃、私は選手として忙しく活動している中で、“雪の上で楽しく遊ぶ”ということがあまりなくなっていた時期だったんですね。雪国で育ったので子供の頃は雪で遊ぶことが当たり前だったけれど、大人になって、いつしか雪上はスキーの練習をするか、競技をする場所になっていて。

はじめて雪上運動会に参加したとき、子供たちと一緒に雪の上を走り回ったり、逃げたりして(笑) 久しぶりに『やっぱり雪って楽しいな』って感じたことを覚えています。

編集長 毎年、負けて泣いちゃう子もいるんですけどね。

上村 そうそう(笑) みんな本気でやってるから。親御さんも一緒に雪まみれになって笑ったり、泣いたり、全力で『がんばれ~』って応援したり…。ああいう空間って作らないとなかなかないんだな~と実感しました。こういう貴重な機会を10年も作り続けてきてくれたことについて、スタッフの方にも、集まってくれる家族のみなさんにも、本当に感謝の気持ちしかないですね。

編集長 スキーではなく、誰もが参加できる雪上運動会にしたのも、いま考えるとよかったのかなと思います。最初の頃は、前半にスキーを体験してもらったりしていましたよね。

上村 そうでしたね。でも、プログラムにスキーを入れると、『うちの子はまだスキーができないから参加できない』と思ってしまう家族も出てくる。できるだけ小さい頃から雪の上で遊ぶ機会を作りたいっていう主旨だから、運動会という形がいいんですよね。この雪上運動会をきっかけに、まずは家族で雪山に遊びに来てほしいですよね。


一緒にスキーをすると自然と距離が近くなる

編集長 いま、“雪育(雪上の活動が子供の成長を促進するという考え方)”が注目されていますが、個人的に感じているのは、小さい頃から一緒にスキーをしてきた家族は、子供が中学生・高校生になってもスキーだけじゃなく、レジャーを家族一緒に楽しむ割合が多いんじゃないかということ。自分の周りの家族にそういうケースが多いだけかもしれませんが(笑)

上村 その可能性もありますね。でも、スキーが家族の距離を近くしてくれるという感覚はなんとなくわかります。私には小学生の姪っ子と甥っ子がいて、ふたりとは年に2回くらいしか会えないんですが、スキーを一緒にしているから、絆…と言うと恥ずかしいですけど、仲が深まっている感じはします。会うと、「愛子、スキーしたい!」って言われたりして。

編集長 甥っ子姪っ子って、実家で会って一緒に食事をするくらいだと、なかなか仲よくなれないですよね。

上村 スキーをしているときは自然体の自分を見せるから、『愛子おばちゃんってこういう人なんだ』ってことが子供に伝わりやすいんじゃないかな。それに、スキー場ではいつも以上に子供から目を離さないですよね。そうすると自然と子供と同じ目線になるし、子供にとっては大人から常に見守られている安心感があるのかもしれません。

編集長 スキーの滑りを見て、尊敬してくれる部分もあると思います。子供って、『すごい!』って思える部分があると素直に一目置いてくれるから(笑)


どんどん上達していく子供たちを見るのも楽しい

b編集長 ところで、愛子さんが考える子供と一緒に滑るスキーの魅力はなんですか?

上村 私はスキーを選手としてやってきたので、スキーをやるときはつい攻めちゃうんです。楽しむというより、スピードや技術に向き合っちゃう。でも、子供たちと一緒だとゆっくり滑るから、景色がとてもきれいなことにも気づくことができるんです。

編集長 違う目線でスキーを楽しめるんですね。

上村 それに、子供たちと一緒に滑っていると、子供たちの上達を見るっていうことがすごく楽しくなってくるんです。私くらいの年齢になると上達を感じられるまで時間がかかるけど、子供って1本ずつちゃんと上手になっていくんですよ。それを間近で見ていると、子供ってすごいなって思いますし、成長する姿を見せてもらえたことが、すごくありがたく感じられます。

リフトに乗っている時間も楽しいですよね。普段はゆっくり話す時間がないけれど、『最近、一生懸命がんばっていることはなに?』とか、当たり前の会話をゆっくりできますし。

編集長 先ほどの話とも重なりますが、スキー場では距離が近くなって、会話も弾みますよね。僕の長男はもう大学生ですが、いまでもスキー旅行には一緒に行きますし、家族で行ったスキーの思い出は忘れられないですね。

(後編に続く)

上村愛子

1998年長野五輪から5大会連続で五輪出場。最高位はバンクーバー五輪とソチ五輪の4位。ハピスノ編集長が前職から主催している「家族対抗!雪上運動会」には2011年3月6日に初参戦。今シーズンで記念すべき10回目を迎える。

竹川紀人

ファミリースキー関連メディアのディレクターをしてはや10数年。現在、「ハピスノ」編集長、「tenki.jp×ハピスノ」ディレクターのほか、「ぴあ こどもと遊ぼう」のスキー&アウトドアディレクターを務める。2児の父。

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